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国連事務総長にベトナムとの領有権争いへの介入を求めた中国
http://japanese.ruvr.ru/2014_06_10/kokuren-betonamu-chuugoku/
19:33 ロシアの声
中国は、南シナ海におけるベトナムとの領有権争いを国連の審議に付した。中国は、国連のパン・ギムン事務総長に、係争海域に設置された中国の石油掘削施設に関する立場を表明した文書を提出した。中国はこの文書を国連の全加盟国193カ国に配布するよう求めている。
中国は、ベトナムが中国船に衝突するために艦船を使用し、「違法かつ力づくで」中国の石油掘削施設の作業を妨害しているとして非難した。中国が提出した文書によると、ベトナムは武装したダイバーを送り込んだほか、掘削作業が行われている海域で他の潜水活動も行ったという。文書では、ベトナムの行動は中国の主権を侵害し、中国の掘削施設の作業員に深刻な脅威を与え、国連海洋法条約を含む国際法に違反していると強調されている。
一方でベトナムは、中国が掘削施設を設置した南シナ海の海域は、自国の領海だと考えている。ベトナムはこの問題を中国と平和的に解決する意向を表明した。しかし、「あらゆる自制には限度がある」と警告した。
掘削施設は、中国とベトナムの関係における前代未聞の大きな刺激となった。マニラがベトナムの立場を支持し、米国は最近シンガポールで開かれたアジア安全保障会議で、ASEAN諸国と日本および韓国という同盟国で反中同盟を形成しようとした。ロシア科学アカデミー東洋学研究所東南アジア研究センターのドミトリー・モシャコフ所長は、パン・ギムン事務総長に提出された文書は、問題に関する世界の反響を抑えようとする試みだとの考えを示し、次のように語っている。
「掘削施設に関係する行為や行動は、ベトナムやフィリピン側からの非常に大きな非難を引き起こした。ある別の国々も中国を激しく非難し、また別の国々は控えめに非難した。主要な貿易および政治的パートナーであるASEAN諸国の意見は、中国にとって重要だ。国際社会の意見も同じく重要だ。そのため国連に提出された文書は、中国の立場を説明しようとする試みだ。もしかしたらこれは、何らかの合意へ導く第一歩になる可能性がある。これは非常に重要だ。このような争いは対話と相互に受け入れ可能な妥協によって解決されなければならない。」
モシャコフ氏は、中国の反ベトナム文書は恐らく、国連に加盟する国々の反中反応を引き起こす可能性があるが、中国はそれを予測しながら別のことに期待しているとの見方を示し、次のように語っている。
「米国が何らかの非難決議や、何か別のものを提案する可能性がある。だが問題は、文書が受け入れられることではない。中国は2009年にも国連に文書を提出した。中国は、南シナ海の新たな境界に関する文書を国連に提出した。ある意味で状況は繰り返されている。中国は今も国連を、主に、ベトナムが領有権を主張する海域に中国の掘削施設が設置されたことを合法化する、ある種の機関として考えているのかもしれない。そのようなことはあり得る。中国が国連に自国の立場を表明した文書を送ったということは、中国はその立場を正しいと考えているということだ。」
中国とベトナムは互いに、掘削作業が行われている海域で船舶が何百回も体当たりしたと主張している。ベトナムでは最近、反中デモが起こり、死者が出た。中国は、中国人4人が「残酷に殺害」され、300人以上が負傷したと発表した。両国の対立がいつ、生命や財産により深刻な損害を与える新たな暴力を生みだすかわからない。
中国が前もって対策を講じたのは明らかだ。国連に提出された中国の公式文書は、中国が状況を悪化させる可能性があり、中国の行動から生まれるネガティブな印象を前もって和らげようとしていることを意味している可能性がある。
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