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日本名は新関で祖父は広島出身 Photo:AFP=Jiji
オバマ政権に痛撃 日系閣僚辞任で大票田喪失の危機
http://shukan.bunshun.jp/articles/-/4036
週刊文春 2014年6月12日号
オバマ政権の最長在任の有力閣僚エリック・シンセキ退役軍人省長官が5月30日、辞任した。退役軍人の医療をめぐる醜聞での引責辞任とあって、いま内政での不振続きのオバマ大統領にとっては深刻な打撃ともみられている。
シンセキ氏は日系米人3世のアメリカ陸軍大将としても著名である。ハワイ生まれ、1965年に陸軍士官学校(ウェストポイント)卒業後、職業軍人の道をひたすら歩み、ベトナム戦争では戦闘任務で負傷までした。ヨーロッパ駐留を経て、第一機甲師団の師団長を務め、陸軍指揮官としての優れた資質を発揮して99年には制服組最高ポストの陸軍参謀総長となる。
シンセキ氏の名をさらに広めたのは03年からの米軍イラク介入時、参謀総長として「現地には数十万人規模の米軍兵力が必要だ」と述べたことだった。当時の共和党ブッシュ政権のドナルド・ラムズフェルド国防長官は10万人以下の少数部隊の派遣を決めていたため、シンセキ氏は公的に叱責され、退役へと追い込まれた。しかしその後のイラク情勢の展開で、シンセキ氏の提案がより効果的だったとみなされるようになった。
オバマ大統領は就任と同時に、シンセキ氏を退役軍人長官に抜擢した。同氏は2期目のオバマ政権でも留任し、5年半近くの在任となっていた。シンセキ氏は現在71歳だが、引き締まった体躯、ソフトなマナーで閣僚中でも一般の人気は高かった。
辞任の理由は全米各地にある退役軍人病院での患者の診療の大幅遅れと、その隠蔽工作の発覚だった。アリゾナ州の退役軍人病院では1700人もの患者が受診待機リストから不正に外された疑いが浮上、40人前後が治療の遅れで死亡したことが指摘された。
シンセキ長官は当初、「きわめて例外的な実例だ」と弁解したが、その種の不備、不正が全米的に存在することが判明し、議会でも超党派の非難が広がり、辞任にいたった。
オバマ政権ではこの4月にキャスリーン・セベリウス厚生長官が医療保険改革(オバマケア)の不備の責任をとって辞任している。シンセキ長官の辞任はとくに全米で約1000万人とされる退役軍人票離れをも招きかねず、オバマ政権や民主党側にとっては痛手となりそうだ。
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