★阿修羅♪ > 国際8 > 721.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
ビルダーバーグGの総会でロシアや中国の動きが議論される一方、ウクライナの天然ガス利権に必死(櫻井ジャーナル)
http://www.asyura2.com/14/kokusai8/msg/721.html
投稿者 五月晴郎 日時 2014 年 6 月 01 日 03:25:47: ulZUCBWYQe7Lk
 

http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201405310000/

2014.05.31

 ビルダーバーグ・グループhttp://www.bilderbergmeetings.org/index.phpの年次総会が5月29日から6月1日にかけてデンマークで開かれている。「西側」の支配システムが揺らいでいることに危機感を持ち、ロシア、中国、イランの協力関係が自分たちのヘゲモニーを浸食するのか、天然ガス取り引きの合意をはじめとするロシアと中国の間で行われる長期のプロジェクトがドルへの依存をどの程度弱めるのか、EUの権力構造へ挑戦しているヨーロッパ内におけるナショナリズムの勢力拡大などをテーマにしているようだ。

 勿論、このウクライナでアメリカ/ネオコン(親イスラエル派)の手先として動いているネオ・ナチは議題になっている「ナショナリズム」とは違う。巨大資本とどのように関係しようとしているのかという視点で考えると、EUの「ナショナリスト」は巨大資本の利益に反しているのだが、ウクライナのネオ・ナチは手先だ。両勢力を混同するとわけがわからなくなる。

 ビルダーバーグ・グループの内部では、バラク・オバマ政権の政策が破綻している見方が広がっているようだが、ロシアや中国の動きを見ても当然のことだ。リビアではアメリカがアル・カイダを使っている事実が明確になり、その延長線上にあるシリアではサウジアラビアやトルコがイスラム系武装勢力に化学兵器を使わせた疑いが浮上、ウクライナではオデッサでの住民虐殺がインターネットで全世界に伝えられている。アメリカを「悪の敵国」と見る人は急速に増えているだろう。

 一方、ロシアや中国は影響力を広げている。両国を中心とするBRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)は7月にブラジルのフォルタレサで会議を開く予定なのだが、そこへアルゼンチンが招待されているという。

 BRICSと同じようにロシアと中国が中心になっているグループにSCO(上海合作組織)がある。メンバー国はアルメニア、ベラルーシ、中国、カザフスタン、ロシア、タジキスタン、ウズベキスタンで、オブザーバー国としてインド、イラン、モンゴル、パキスタンが参加している。この中の3カ国、ロシア、カザフスタン、ベラルーシは5月26日、ユーラシア経済連合(EEU)の創設に関する条約に調印した。

 さらにベラルーシやスリランカとも交流があり、ラテン・アメリカのボリバリアン・ブロック(アンティグア・バーブーダ、ボリビア、キューバ、ドミニカ、エクアドル、ニカラグア、セントビンセント・グレナディン、ベネズエラ)、あるいはアフガニスタン、イラク、レバノン、パレスチナ、シリアとも友好的な関係にある。

 現在、アメリカはユーラシアの内陸国を包囲して締め上げるという戦略を推し進めている。これはハルフォード・マッキンダーなる人物が1904年に発表した理論に基づいてズビグネフ・ブレジンスキーが1990年代の後半にまとめたプランから始まると言われている。現アメリカ大統領のバラク・オバマは大学時代、ブレジンスキーの弟子だったようなので、現在のアメリカ政府の政策にも大きな影響を及ぼしているのは当然だろう。

 ブレジンスキーは1978年に「危機の弧http://www.foreignaffairs.com/articles/32309/george-lenczowski/the-arc-of-crisis-its-central-sector」はインド洋に沿って伸びている」と発言している。東南アジアから中東までの地域ということになる。この概念を考え出したのは、プリンストン大学の教授でネオコンのバーナード・ルイスらしいが、マッキンダーの主張と重なる。

 この年、「危機の弧」の真ん中にあるアフガニスタンへソ連軍を引き込む工作をブレジンスキーはジミー・カーター大統領の補佐官として始めている。まだ王制だったイランの情報機関SAVAKの手を借りてCIAはアフガニスタンのモハメド・ダウド政権を揺さぶり始めたのだ。その前段階として、自分たちの手先になる傀儡勢力を育てるために資金が提供され始めたのは1973年のことだとパキスタンのバナジル・ブット首相の特別補佐官は語っている。1979年にイランでイスラム革命が起こると、アメリカのパートナーはパキスタンになる。(その後の展開は本ブログで触れたこともあり、今回は割愛する。)

 こうした「地政学的」な問題だけでなく、エネルギー資源も「西側」がウクライナを欲しがっている理由だ。

 昨年12月13日、アメリカのビクトリア・ヌランド国務次官補米国ウクライナ基金の大会で演説http://www.youtube.com/watch?v=2y0y-JUsPTUしているが、その中で1991年からウクライナを支援するために50億ドルを投資したと発言している。その際、彼女の背後には巨大石油企業シェブロンのマークが飾られていた。

 そのシェブロンは11月5日、ウクライナ西部で石油と天然ガスを50年間、開発することでウクライナ政府と合意http://www.nytimes.com/2013/11/06/business/international/chevron-and-ukraine-sign-deal-on-shale-gas.html?_r=1&している。同社の総投資額は100億ドルになるとウクライナ政府は語っていた。

 黒海の海底には天然ガスが眠っていると言われ、クリミアの独立はアメリカの巨大資本や利権集団にとって大きなダメージだった。ロシアの軍港を奪うことも大きな目的だったはずだが、エネルギー利権も小さな問題ではない。

 東部のドネツク州やハリコフ州は工業地帯で有名だが、現年ガスの埋蔵地帯としても知られている。キエフのクーデター政権が傭兵やネオ・ナチの親衛隊を投入して住民を殺害しているスラビャンスクは、最初にシェール・ガス田の掘削する予定の場所だという。カネ貸しのIMFが東部や南部の制圧を融資の条件にしている理由のひとつはここにあるのだろう。EUの欲ボケ幹部たちは自らを窮地に追い込んでいるが、その天然ガスに目が眩んだのかもしれない。  

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2014年6月01日 07:42:55 : eq6YIYBFHY
年次総会の会場に、特殊部隊を投入して参加者全員拘束するとよい。

  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)  recommend
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
  削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告する?」をクリックお願いします。24時間程度で確認し違反が確認できたものは全て削除します。 最新投稿・コメント全文リスト

▲上へ      ★阿修羅♪ > 国際8掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧