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プーチン氏批判の露女性記者暗殺、被告5人に有罪評決 黒幕不明のまま
米ニューヨーク(New York)で開かれた国際女性メディア基金(International Women's Media Foundation)の「勇気ある報道賞(Courage in Journalism Awards)」授賞式でスピーチする露ジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤ(Anna Politkovskaya)さんの生前の写真(2002年10月16日撮影)。(c)AFP/STAN HONDA
【5月22日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領政権に批判的な報道で知られたジャーナリストのアンナ・ポリトコフスカヤ(Anna Politkovskaya)さんが2006年に暗殺された事件で、モスクワ市裁判所(Moscow City Court)は20日、被告5人に有罪評決を出した。だが、遺族と支援者らは、暗殺を命じた人物を突き止めるよう露当局に改めて求めている。
事件は06年10月7日、独立系紙ノーバヤ・ガゼータ(Novaya Gazeta)の記者で人権活動家としても知られるポリトコフスカヤさんが、自宅アパートの入り口付近で何者かに射殺されたもの。当時、ポリトコフスカヤさんはノーバヤ・ガゼータ紙上で、2期目を迎えたプーチン政権のチェチェン政策を厳しく批判していた。
この事件では、チェチェン人のルスタム・マフムドフ(Rustam Makhmudov)被告ら一家4人と、ロシア人元警察官1人の計5人が起訴されていた。被告のうち3人は09年に無罪となったものの、最高裁が差し戻し、事件の再捜査を命じていた。
モスクワ市裁判所は20日、被告の男5人について、ポリトコフスカヤさんの殺害を計画・実行した罪で有罪評決を出した。ただ、量刑の言い渡しは先送りされた。国営タス通信(ITAR-TASS)によると、弁護士3人の不在により裁判は27日まで休廷となった。
■「黒幕」は誰だったのか?
ポリトコフスカヤさんの遺族や支援する人権活動家らは、有罪評決や再捜査で明らかにされた事実を歓迎しながらも、被告らの背後で暗殺を命じた人物も法廷で裁かれなければ、正義が実現されたとはいえないと強く訴えた。
ポリトコフスカヤさん殺害は依頼殺人とみられるが、捜査当局らは暗殺の背後にいる人物を特定できていない。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)のセルゲイ・ニキティン(Sergei Nikitin)ロシア支部長は、声明で「ロシア当局は、アンナ・ポリトコフスカヤの死を望んだ人物を突き止めようとしていることを、明確な行動で示さなければならない。彼女の暗殺を命じた者たちは、素性を特定され裁判にかけられなくてはならない」と述べた。(c)AFP
http://www.afpbb.com/articles/-/3015658
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