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デンマークの首都コペンハーゲン(Copenhagen)で開催された欧州国別対抗歌謡祭「ユーロビジョン・ソング・コンテスト(Eurovision Song Contest)」で優勝し、記者会見後にトロフィーを掲げるオーストリア代表のコンチータ・ウルスト(Conchita Wurst)さん(2014年5月11日撮影)。(c)AFP/JONATHAN NACKSTRAND
【5月12日 AFP】欧州国別対抗歌謡祭「ユーロビジョン・ソング・コンテスト(Eurovision Song Contest)」でオーストリア代表のひげを生やしたドラァグクイーン(女装パフォーマー)、コンチータ・ウルスト(Conchita Wurst)さん(25)が優勝したことについて、同性愛に反対するロシアの政治家や著名人は11日、怒りをあらわに批判した。
ドミトリー・ロゴジン(Dmitry Rogozin)副首相は、マイクロブログのツイッター(Twitter)で、ユーロビジョンの結果は「欧州統合を支持する人々に、『ひげを生やした小娘』という欧州の未来の姿を示した」とつぶやいた。
ロシア自由民主党のウラジーミル・ジリノフスキー(Vladimir Zhirinovsky)党首は、国営テレビのロシア第1チャンネル(Rossiya 1)に対し、「われわれの怒りに限界はない。欧州の終わりだ。すっかり野放しになってしまった。今や男も女もいない。いるのは『あれ』だ」と語った。
過激な発言で知られる国家主義者の同党首はさらに、「50年前にソ連軍はオーストリアを占領したが、われわれはオーストリアを解放するという間違いを犯した。とどまるべきだった」と述べた。
ロシアは昨年、論争の的となっていた「同性愛のプロパガンダ(宣伝)行為」禁止法を成立させ、欧州各国の首脳や人権活動家らから非難された。同国はまた、外国の同性愛カップルがロシア人の子どもを養子に迎えることも禁止している。
ロシアの人気ヒップホップ歌手、ティマティ(Timati)は、自身のインスタグラム(Instagram)のアカウントに投稿し、ウルストさんの優勝について、「現代社会の精神病」による結果だとし、「男同士がキスをしたり、染めたひげを生やした女性が歩いたりしているのがなぜ普通だと言えるのかを、自分の子どもに説明したくない」とコメントした。
だが当のウルストさんは、今回の優勝で得た名声を武器に、「寛容さ」の促進に貢献したいと語っている。
本名をトム・ノイビルト(Tom Neuwirth)というウルストさんは、11日にオーストリアに帰国した際、ウィーン(Vienna)の空港で記者団に対し「私のライフワークになる。喜んで取り組むつもり」と語った。
「昨日の勝利は私だけのものではありません。差別がなく、寛容と尊敬が基本にある未来を信じる人々のものです」
「(私への批判に対する)正当性は感じていない。何事も、理由があるから起こるのだと思う」
また優勝してステージに上がった際に「私たちは一つ。誰にも止められない」と叫んだことについては、「誰もが知っている特定の政治家たちに対するはっきりとしたメッセージだった」と説明。ロシアで反同性愛法を成立させたウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領のことかと尋ねられると、「他にもいる」と控えめに答えた。
また、子どもたちにどう説明すればいいのか、という問いに対しては、「あの人は女性の服を着た男性で、そういう服装であってもからかわれる必要はない、ということを示したいのよ」と言えばいい、と語った。
「こう言えば、子どもたちは理解してくれると思う。彼らはあなたが思うよりもずっと大人だから」
遠く離れた場所では、レディー・ガガ(Lady Gaga)さんやボーイ・ジョージ(Boy George)さんなどの人気歌手も、ツイッターでウルストへの支持を表明している。
また、今年のユーロビジョンでロシア代表をプロデュースしたポップ歌手のフィリップ・キルコロフ(Filipp Kirkorov)さんはロシア第1チャンネルに対し、ウルストさんが優勝した今、ロシア国民は同性愛に対する否定的な見解を考え直すべきだと示唆した。
キルコロフさんは、「ロシア人の見解の一部に対する一種の抗議かもしれない。われわれはもう一度考えてみるべきなのかもしれない。異なる性的指向を持つ人々に対して、このような絶対的な態度をとるべきではないのかもしれない」と述べ、「ある意味では、欧州から挑戦状を突きつけられたことになるかもしれないが、今はとにかく勝者に敬意を表すべきだ」と語った。(c)AFP
http://www.afpbb.com/articles/-/3014676?pid=0
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