http://www.asyura2.com/14/kokusai8/msg/569.html
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(Obama en Asie pour défendre le rééquilibrage de sa politique étrangère: RFI)
http://www.rfi.fr/ameriques/20140422-barack-obama-entame-une-tournee-asie-rhodes-coree-nord-japon-chine-nucleaire-rhodes/
バラク・オバマ|韓国|米国|日本|マレーシア|フィリピン
発表 2014年4月23日・更新 2014年4月23日04:13
外交政策の再均衡を守るために、オバマ氏がアジアを訪問する
記者 RFI
REUTERS/Jonathan Ernst
4月23日水曜日、バラク・オバマ氏はアジア歴訪を始めた。訪問国は日本、韓国、マレーシア、最後にフィリピンだ。去年10月、同大統領はアジア訪問を中止しなければならなかった。彼は、米国の外交・軍事をアジアに向けて展開し直す「再均衡」の問題について、疑いをますます強める同盟国を安心させていく必要がある。
その実行はまさに離れ業の連続であり、困難が予想される。バラク・オバマ氏は、隣国・中国の海の野望に立ち向かうアジアの同盟国に、自分は味方だと説明しなければならないだろう。ウクライナでの米国の姿勢に無力さを見て、彼らは熱意が冷めてしまった。しかし同時に、彼は米国の主要な経済パートナーである中国の機嫌を損ねることを避けねばならない。中国は、自国が地域に欲するものが米国の「再均衡」により封じ込められることを、そして、米国が東南アジアの好調な経済から利益を得るのを大いに期待していることを、確かに確信している。
経済:「中国封じ込め」の意図はない
バラク・オバマ氏は北京には行かないが、彼の頭の中はアジアへの影響力を待望している中国への戦略のことで一杯だと、RFIワシントン特約記者アンヌ−マリ・カポマッキオは報告する。「南アジアで起きている問題について、私たちはよく分かっている。大統領の旅行の目的は中国の封じ込めか?その答えは簡単。ノーだ。私たちにとって、それは無意味なことでもある。米中の2国間貿易額は5000億ドルに上る。これを抑える話などどうして出来ようか?」と、バラク・オバマ氏のアジア政策顧問エバン・メデイロス氏は主張する。中国に反対する意思や、アジアでの中国の野心を封じ込める意思について、ホワイトハウスは否定している。「今回は、世界で最もダイナミックな地域にいる私たちの同盟国を支援する旅行だ」と、バラク・オバマ氏の顧問たちは繰り返す。今回の旅行は去年秋に行われるはずだったものだが、米大統領が政治・経済面での議会との度重なる争いのために、ワシントンに足止めされて実施が遅れ、同盟国は不快感を露わにしている。
安全保障:地域に緊張が再び高まる雰囲気
バラク・オバマ氏の訪問が近づくにつれ、地域の国々が行為は緊張緩和どころか、ますます緊張を強めたようだ。先週末、日本は中日両政府が争う尖閣諸島の近くにレーダー基地の設置を始め、火曜日には、韓国人や中国人に対する戦争犯罪で有罪となった軍人たちが祀られている靖国神社に、多数の国会議員が参拝した。
先週の土曜日、今度は中国が1930年代に起きた事件のために、自国の海に停泊していた日本船を押収した。北朝鮮が4度目の核実験を準備していることに、ソウルがざわついていることは言うまでもない。今度ばかりは、この実験によって地域の国々はむしろ結束の方向に向かい、北朝鮮の同盟国・中国は当惑することになるだろう。「私たちは北朝鮮の挑発を具に監視している」と、大統領の出発直前にホワイトハウスの報道官が表明した。この問題がソウルでの会談の中心になるだろう。
目的:同盟国日本を「安心させる」
「私たちには防衛協定があり、私たちはこれを非常に重要と考えている。そして米国は、日本の防衛についての義務を今後も果たすだろう。」バラク・オバマ氏の安全保障政策顧問ベン・ローズ氏は説明する。「領土紛争について、特にこの問題については、地域的な緊張が発生した場合には、私たちは同盟国・日本を安心させたいと考えている。私たちは同時に、東シナ海の問題のような種類のことを解決する最良の方法は、日本と中国が対話をすることだと表明してきた。米国は今後もこの立場を支持する考えだ。勿論、緊張は北朝鮮との間にも存在し、北朝鮮からの挑発や威嚇は常に発生している。米国・日本・韓国の3国が協力して行動することが必要だ。このように、挑発に立ち向かう私たちの連帯と抵抗について、私たちはアジアに強いメッセージを送っている」とも、ベン・ローズ氏は付け加えた。
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(Iles Senkaku-Diaoyu: Barack Obama défend le Japon: RFI)
http://www.rfi.fr/asie-pacifique/20140424-obama-japon-chine-ukraine-russie-iles-senkaku-diaoyu-conflit-territorial/
中国|米国|日本
発表 2014年4月24日・更新 2014年4月24日14:15
尖閣釣魚諸島:バラク・オバマ氏は日本を守る
記者 RFI
バラク・オバマ氏は中国との領土紛争で日本を支持した。また、ロシアがウクライナについての協定を遵守しなかったことを非難した。
REUTERS/Junko Kimura-Matsumoto/Pool
バラク・オバマ氏のアジア歴訪で、今日は日本訪問の2日目だ。彼は安倍晋三・日本首相とともに、尖閣諸島をめぐる領土紛争を問題にした。同大統領は、日中両国が主権を主張しているこの島々について、米日防衛条約の範囲に含まれるとの考えを示した。彼はまた、ウクライナ危機とロシアの攻撃的な態度についてにも言及した。
報告 RFI東京特約記者、フレデリック・シャルル
バラク・オバマ氏は東京で、安定と繁栄をしながら台頭を続ける中国が、世界的な問題に責任ある役割を果たしていることを、自分は満足な気持ちで歓迎すると述べた。しかし、日本との領土紛争について、尖閣諸島の問題では、オバマ大統領は日米安全保障条約の枠組みの中で日本を支えると語った。
バラク・オバマ氏は、中国やロシアのような大国が、より小さな国との領土紛争を武力で解決することは容認できないと付け加えた。「米国・中国・ロシアのような大国がより小さな国々の損害を省みず、時に乗じて行動するようでは、世界に安定・繁栄・信頼をもたらすことは長期的に不可能だ。」バラク・オバマ氏は、ロシアがウクライナの緊張を緩和するためのジュネーブ協定を守らなかったことを非難した。
日本の後、米大統領は韓国・マレーシア・フィリピンに行くが、中国には立ち寄らない。
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(Trade, security top Obama's agenda in Japan: DW English)
http://www.dw.de/trade-security-top-obamas-agenda-in-japan/a-17577565
2国間関係
貿易と安全保障が日本でのオバマ氏の最大の課題
中国の勢力拡大と経済的な挑戦を踏まえ、日本と米国はオバマ氏の訪問により、「互いの違いを乗り越え、21世紀のアジアと太平洋のための堅固な経済秩序を共に構築していきたい」と考えている。
去年9月にサンクトペテルブルクで開催されたG20サミットで、握手するオバマ大統領と安倍首相
水曜日、バラク・オバマ米大統領は東京に到着した。中国・北朝鮮との地域的な緊張が高まる中、日本の安全保障に対する米国の責務を安倍晋三首相に改めて保証しようとしている。
安倍首相はこの訪問の1週間前、17日に東京で行われた記者会見で、会談の基本方針は、12ヵ国が参加する環太平洋経済連携協定(TPP)をはじめとして、3月下旬にハーグで開催された核サミットの際に定められていると語った。
「日米両国はルールの重要性を重視し、自由と民主主義の原則を支持し、最新の技術と産業を保有している」と、安倍氏は語った。「私たちは互いの違いを克服し、21世紀のアジアと太平洋のための堅固な経済秩序を共に構築していきたい。」
成長のための土台
米国は日本に、牛肉の関税を引き下げやいくつかの保護的措置の緩和を求めている
「私たちは成長のための揺るぎない土台を創り上げたいと望んでいる」と、彼は語った。「むしろ私には、そのような土台を創り上げなければならないという、信念があると言いたい。」
TPPをめぐる討論は、農業と自動車の2つの分野が障害であると判明したため、全てが円滑に進んだわけではない。米国政府は日本政府に牛肉の輸入関税を引き下げ、また、乳製品・米・豚肉をめぐる保護的な措置の緩和を求めている。一方、日本側は、乗用車・トラックに課せられる輸入関税の撤廃を求めているが、強力な米国の自動車ロビーが猛反対している。
それでも、雰囲気が示唆するところでは、オバマ氏の訪問は逃すには余りにも惜しい機会だ。また、両者の相違点のいくつかを解決したことを示し、あるいは、協定の調印さえも可能にするような、討論における突破口を開いて一致を見いだすことは十分可能だ。
訪問中に調印される協定の1つは、米国の大学で学ぶ日本人の数を現在の20,000人から2倍に増やし、同時に、日本の大学で学ぶ米国の学生を12,000人から引き上げるものだ。
貿易以外の主要な討論の分野は地域の安全保障となるだろうと、東京・明治大学の国際関係問題教授の伊藤剛氏がドイチェヴェレに語った。
影響力の減退
「今回の訪問は本当に重要だ。なぜならこの数年、米国はもはや世界の警察官でなく、世界のいくつかの地域で挑戦を受けているという印象が強まっているからだ」と、彼は語った。
「アジア太平洋地域では、中国がしていることがまさにそれで、オバマ大統領が中国と北朝鮮に対して明確な態度を示すことが決定的に重要となる。」
「日本は、自国の領土的関心とより広範囲な安全保障を支援するという明確な声明を、つまり、日本へのワシントンの関与を強化するという何かを期待している」と、彼は語った。
しかし、オバマ大統領は地政学的な綱渡りのようなものをすることになるだろう。なぜなら、オバマ氏の8日間の旅行の次の訪問先は韓国だが、韓国は、日本との領土や共有する歴史についての批判合戦に捕らわれてしまっている。歴史については、第2二次大戦中に日本軍に対して性的な奴隷行為を強制された女性のことや、現在の日本の学校での歴史の指導方法などが問題になっている。オバマ氏は、両国は地域における米国の最も重要な同盟国なので、安倍首相が韓国との緊張を緩和するような動きをするなら、それが何であれ強く支持すると繰り返すものと予想されている。
この米国の指導者が中国を訪問する予定はないが、中国もまた今のところ日本に同様の敵意を抱いており、日本の沖縄県の西に位置する無人の島々・尖閣諸島−中国では釣魚と呼ばれている−に対する主権の主張を取り下げることを拒否している
。
地域は「より危険に」
「この地域はかつてよりもずっと危険になっている。また、日本の防衛政策が変更を行ってきたように見えるのは、安倍氏が首相だからではない。」と、コロンビア大学のジェラルド・カーティス教授は語った「世界が変わったのだ。」
安倍氏:「日米両国はルールの重要性を重視し、自由と民主主義の原則を支持し、最新の技術と産業を保有している」
「安倍氏は韓国とはより良い関係を作ろうと努力すると思うが、中国については、ボールはむしろ中国の方にあると考える」と、彼は語った。「問題は、中国が日本をのけ者にしたがっているか否か、日米の間に楔を打ちたがっているか否か、あるいは、そうした動きが逆効果を招くことを中国が理解しているか否かだ。」
「尖閣諸島については、水域が穏やかになるかどうかはまさに中国次第だ」と、彼は付け加えた。
米国は領土紛争には立場を取らないと述べているが、島々が万一攻撃対象になった場合には、2国間の安保条約の条項に従い日本を守る責務を果たすと確言している。
アナリストたちは、経済政策と安全保障上政策が結びついて、ワシントンの外交政策の焦点となっている「再均衡政策」の両輪として機能していると語る。この政策はバラク・オバマ大統領が1月の一般教書演説で強調したものだ。
この話題について音声・動画
オバマ氏は日本でアジア歴訪を始める
発表 2014年4月23日
記者 Julian Ryall, Tokyo
編集 Spencer Kimball
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(Obama lauds US-Japan ties in meeting with Prime Minister Abe: DW English)
http://www.dw.de/obama-lauds-us-japan-ties-in-meeting-with-prime-minister-abe/a-17588701
外交
バラク・オバマ氏は安倍首相との会談で、米日関係を賞賛する
バラク・オバマ米大統領は日本に国賓訪問し、皇居で公式歓迎会を開いた後に安倍首相と会談した。貿易協定についての微妙な対話が最大の課題だが、どちらの側にも留保品目がある。
バラク・オバマ氏は東京で木曜日、係争中の尖閣諸島−中国は釣魚と呼んでいる−は、攻撃を受けた場合に米日防衛条約が適用されると語った。しかし、主権の争い自体には米国は固定した立場を取らないとも述べ、米国はこの問題の外交的解決のために取り組むと付け加えた。
「島々が一国主義による変化を受けるべきではないと、私たちは強く考える」と、オバマ氏は安倍晋三・日本首相との記者会見で語った。「条約が日本の施政下にある全ての領土に適用されるという部分について、日米同盟は不変だ。」
オバマ氏の1週間のアジア旅行の最初の行程は、同時に、米大統領による18年ぶりの日本への公式訪問でもある。
「私が再び日本に訪問したことは、強力な米日関係は両国だけでなく、世界にとっても好ましいという私の強い信念を示したものだと、私は考えている」と、オバマ氏は木曜日、日米首脳会談の冒頭で安倍氏に語った。「私たちは民主主義の価値観を共有しているが、これは、私たちは世界各地の地域紛争を解決するための多国間の枠組みを協力して作り、さらに、国際秩序を管理するための一連の規則を確実に作り上げる努力をするという意味だ。」
2人のリーダーが安全保障の問題について統一戦線を示そうと模索していたのと同時に、切望していた環太平洋貿易協定についての交渉は続けられていた。米日の双方には、国内の主要産業を守ることを主眼にした、主要な留保品目があった。日本は自国の輸出のために、米国の自動車市場へのアクセスをもっと確実にしたいと望んでいる。一方、米国は米や牛肉といった農産物の関税引き下げを望んでいる。
米国の交渉官は対話に先立ち、「私たちは作業を続ける」とロイター通信に語った。「自動車と農業は引き続き焦点となる。米国の企業・農家・畜産家にとって有意義な市場アクセスを勝ち取ることが私たちの目標であることに変わりはない。」対話は「昼夜兼行」で行われていると、彼は語った。
安倍氏との会談に先立ち、オバマ氏は東京の皇居で明仁天皇と美智子皇后から正式な歓迎を受けた。オバマ氏は東京の最も有名な寿司レストランで、安倍氏との非公式な夕食会を行っている。
msh/dr (AFP, AP, Reuters)
発表 2014年4月24日
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(Progress, but no finalized US-Japan trade deal during Obama visit: DW English)
http://www.dw.de/progress-but-no-finalized-us-japan-trade-deal-during-obama-visit/a-17590897
アジア
進歩はあったが、オバマ氏の訪問中に米日貿易交渉は決着しなかった
バラク・オバマ大統領は韓国に移動するのに際し、米国と日本は共同声明を発表し、切望された貿易交渉はまだ決着していないが、進歩があったと述べた。
甘利明・日本経済担当相は金曜日、「明らかな進歩があった」ものの、切望された2国間貿易交渉の内容についてはまだ決着が付いていないと、記者たちに語った。これが合意すれば、12ヵ国が参加する環太平洋連携協定(TPP)の調印に向けた重要なステップともなる。
「現段階では、私たちは基本的な合意に至ったとは言えない」と、2日目のほぼ昼夜兼行の交渉の後、甘利氏は記者たちに語った。「全体では、隔たりは着実に狭まりつつある。」
米国が自動車分野の関税を保留し、日本も牛肉や米といった農産物について口が重いことを考えると、オバマ氏の国賓訪問中に交渉が決着することは少し高望みが過ぎるとずっと考えられていた。この交渉は閣僚レベルで続けられることになった。
交渉官は2つの障害について重要な突破口を開き、また、1点でTPP対話の進展に役立つ成果があったと、ロイター通信はある米国高官の話として伝えた。
オバマ氏と安倍晋三首相は、米大統領の出発直前に共同声明を発表した。係争中の尖閣諸島−中国も主権を主張しており、中国では釣魚と呼ばれる−が攻撃を受けた場合、米日2国間の防衛条約の範囲に含まれると、共同声明でも確認された。オバマ氏は木曜日、東京でこれを約束したが、主権争い自体には米国は断固とした立場を取らないとも語った。紛争は外交的に解決可能と米国は強く考えると、彼は語った。
金曜日の共同声明では、対中国関係の構築と改善への関心を改めて確認した。
東京からソウルへ
また、オバマ氏は東京の国立科学未来館で、有名なヒューマノイドロボット・アシモとちょっとしたボール蹴り−オバマ氏はサッカーと呼んでいるようだが−をした。アシモは自動車メーカー・ホンダによる自動車以外のプロジェクトの筆頭だが、このロボットは短い出会いの間にダッシュやジャンプの能力も見せた。
このサッカーの繋がりは、オバマ氏のアジア歴訪の次の行程にぴったりだ。オバマ氏は日本を離れ韓国の首都ソウルに向かうのだから。この隣り合うアジアの国々がワールドカップを共催してから12年が経つ。
オバマ氏は韓国にとって難しいタイミングに、ソウルで朴槿惠大統領と会う予定だ。300人の命が奪われた可能性のあるフェリーの大事故に加え、オバマ氏訪問の予定が入ったために北朝鮮との関係はさらに悪化した。ソウルとワシントンの双方で報じられた記事の一部で、北朝鮮がまた核実験を準備している可能性があるとの示唆があった。
また金曜日、韓国国防相の当局者はAFP通信に、北朝鮮の監視艇2隻が係争中の韓国の海事境界線を突破したために、韓国の軍艦1隻が警告射撃を行ったと語った。この防衛当局者は、その監視艇−通常、漁船団を線の正しい側にとどめて置くために派遣されるが−2隻は韓国水域に「1マイル」迷い込んだが、結果的に撤退したと語った。
msh/mkg (AFP, dpa, Reuters)
発表2014年4月25日
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(Japan, US fail to iron out trade pact differences: DW English)
http://www.dw.de/japan-us-fail-to-iron-out-trade-pact-differences/a-17602684
貿易
日本と米国は貿易協定をめぐる違いを解決できなかった
環太平洋経済連携協定を交渉中の国々は、オバマ大統領の東京訪問中に好ましい進展を期待していたが、全ての国が失望する結果となり、交渉成立に遅れが生じた。
オバマ大統領は先日の日本訪問で、微笑みを振りまき、精力的に握手し、両国の友好を盛んに表明したが、全てが計画通りに進んだわけではなかった。
安倍晋三・日本首相は、米国の指導者が日本に対し、そして、さらに広いアジア太平洋地域に対し、防衛・安全保障の責務を繰り返し表明したことに満足した。また、あまり重要でないが、大学レベルの学生交流について協定が調印された。しかし重要な課題は、環太平洋自由貿易協定について突破口を開くことだった。
そして、日米の交渉官たちが相違点を克服する一歩手前にあると、両国政府が期待できるサインは明らかに表れていた。
4月23日、オバマ氏が東京に到着するわずか数日前、安倍氏は、日本はTPP協定の「交渉決着に向けた取り組みに焦点を合わせる」と強調した。
違いを克服する
「私たちは互いの違いを克服し、21世紀のアジアと太平洋のための堅固な経済秩序を共に構築していきたい」と、彼は語った。「私たちは成長のための揺るぎない土台を創り上げたいと望んでいる。」
安倍氏は突破口を見いだすことを期待している
読売新聞までもが、両者が「マラソン対話」の結果「基本的合意」に達したと、一面に記事を掲載する程だった。しかし間もなく、その見出しが時期尚早だったことが明らかになった。
「オバマ氏訪問の前は、私個人としてはTPP交渉の見通しは非常に暗いと考えていた。しかしその後、彼が到着する直前の準備段階に入ると、両指導者は貿易交渉の担当者たちに、苦労を背負わせてでも解決策を出させようとしている様子がありありと見えた。」と、富士通総研のマルティン・シュルツ主任研究員はDWに語った。
「しかし、その後それは起こらず、とても失望した」と彼は語り、いまや今後12ヵ月の交渉の見通しは急にかなり弱くなったと付け加えた。
この協定は12ヵ国から成る貿易ブロックを創設し、その圏域で成長を促し、貿易を管理し、国々を密接に統合することを構想しているが、この交渉が妥結できなかった説明として、日本と米国は「共通の基盤」を見いだした。また、大統領の日本訪問は交渉の過程における「重要な道標」だった。しかし、日本の農業分野と米国が国内自動車産業のために緊急輸入制限措置をしたことが今回も障害になったと、交渉官たちは主張した。
農業ロビー
日本にとっては、農業分野の関税の完全撤廃という米国側の要求が過度なものであると判ったが、この理由の一部は、与党・自由民主党の議員の多くが農村自治体の代表で、その支援の大部分を農業ロビーから得ているからだ。
「日本の国内農業市場は非常に複雑だ」と、東京・明治大学の国際関係問題教授の伊藤剛氏は認めた。「特に牛肉は、この分野の圧力団体のために、交渉が非常に難しい品目となっている。」
「私は最初、安倍氏はオバマ氏が東京にいる間に、農協を通じた補助金の供与と引き換えにTPPにサインするだろうと考えていた。しかし、米国が要求した関税削減の規模は予想以上に大きかった」と、彼はDWに語った。「そのため、日本は受け入れることが難しくなった。」
TPPに関わっている他国もまた、東京での進歩を明らかに期待していた。例えば、チリの首席貿易交渉官はロイター通信に、今回の行き詰まりは、他の参加国にとっては「根比べ」という意味だと語った。
「実際的な視点では、ここ何回かの対話は根比べのようなものだった。また、現在の過程での根本的な注目事項は日米交渉の推移なので、この数ヵ月、対話は開催されていない」と、チリの貿易関係主席担当官アンドレス・レボレド氏は語った。
欧州との貿易交渉
オバマ氏訪問の翌週の安倍氏の予定はかなり前から準備されていたが、彼の最初の訪問先・欧州との別の自由貿易協定の交渉は前進しそうなのは、仕方ないだろう。この日本の指導者の最初の訪問先はドイツだが、彼はまた、イギリス・スペイン・フランスを訪問し、さらに、EUと日本の貿易協定交渉を進める方法を話し合うだろう。
微笑みを振りまき、握手もしたが、合意はなかった
そして、将来の日程と政治状況を考えた時、米国と日本が−したがって、TPPの実現を期待する、全ての利害関係国が−違いを解決するためのスケジュールは非常に厳しいものになると、マルティン・シュルツ氏は考えている。
「去年の冬に存在していた、機会の窓が閉ざされてしまった。日本が十分な速さで進むことができなかったためだ。オバマ氏訪問という強力な後押しはあったが、いまや交渉成立はまずないだろうと私は考える」と、彼は語った。
「夏の初めの数ヵ月にわずかな機会の窓が開かれるかも知れないが、米国が中間選挙に入ると、その後、新年には大統領選挙のキャンペーンが始まる」と、彼は付け加えた。「こうした非常に短い期間で何かを達成しない限り、双方とも合意達成は不可能となり、来年以降の協定調印もできなくなるだろう。」
発表 2014年4月30日
記者 Julian Ryall, Tokyo
編集 Shamil Shams
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(投稿者より)
RFIサイト、ドイチェヴェレの英語サイトの双方に掲載された記事です。誤訳があるかも知れません。また、一部の方の名前や肩書きは適当に訳しています。ご容赦下さい。
RFIの記事は地政学的な視点で書かれています。ドイチェヴェレの記事は経済・防衛・技術など日米関係全般をバランス良く見ています。
尖閣問題が大きく取り上げられています。「尖閣は日米安全保障条約の適用範囲に含まれる」、つまりは現状維持の確認に過ぎないのですが、尖閣で(または南シナ海のどこかの島で)何かがあった場合、米国は日本(または、その国)とともに尖閣(または、その島)を守る姿をアジアの同盟国に見せなければ、アジアの同盟国は米国にソッポを向き、米国の再均衡政策は成功せず、米国はアジアで生きることができません。
米国は日中に戦争をさせて漁夫の利を得る腹づもりだったのに、ここに及んで逃げることができなくなりました。なお、当然ですが、中国はオバマ氏の発言に反発しています。
TPPについては、日本の国民生活にとってプラスになることはあまりないので、このまま流れて欲しいと思っています。外国から安価な米と安価な農産物が入って食費が多少下がっても、日本の農業と国民皆保険制度が潰れればご先祖様に申し訳が立ちません。ただ、TPPは米国とアジアの同盟国の間で共通の経済ルールになるので、日本がTPPに参加しないということは、経済の面で米国から仲間はずれにされることを意味します。尤も、それも日本にとっては決して悪いことでないかも知れません。
今回のオバマ氏訪問の最大の成果、というより、唯一前進のあったことは、相互の留学拡大が決まったことでしょうか。確かに、日米共同声明でも留学プログラムについては大きな紙幅が割かれており、在日米国大使館サイトを覗いても、米国に留学する日本の若者が増えるよう、かなりの力を入れていることが分かります。
ただ、米国は政治でも経済でも国際社会の中心でなくなりつつあり、むしろ、米国流の手法はいまや世界の反感を買っています。科学技術も、頭脳集約的な最先端分野の一部で日本が米国に先んじることを米国が許さない、というだけの話です。また、終戦直後の飢えて自信を失った日本人にとって、米国文化は物質的な豊かさの象徴でしたが、いまは時代が違います。米国は今後、どれだけの若者を惹き付けることができるでしょうか?
「相互の留学拡大は相互理解の深化に必要」かも知れません。ただ、これは私の勝手な考えですが、米国がこれまで日本や世界に行ってきたことを考えた時、そして、米国留学から帰国したエリートたちが日本の国家を運営している現状を見た時、「理解すべき事などあるの?」という疑問が残ります。
米国の国家中枢はまだ暗闘の途上にあるようですが、問題は、リバランスを外交戦略とした米国の、そのさらに上位にある国家目標でしょう。オバマ氏が晩餐会の挨拶で日本と協力して様々なことを行うと述べていますが、米国は今後、世界全体の繁栄と安寧を模索するのでしょうか。それとも、今の米国の姿として世界が認識しているように、今後も国内の1%の富裕層のために世界を食い荒らすつもりでしょうか。
つまり、日本は米国とともに人類史に貢献するのか、罪を残すのか、ということです。それは私たちの生き方にも関わってきます。これは極論ですが、「日米両国民は、太平洋という広大な海を挟んでいますが、日々あらゆる分野で協力しています。」とオバマ氏は言いましたが、その協力の中身が世界に戦争と貧困をばらまくことなら、米国と日本は一緒に消滅した方が地球と人類のため、ということになりかねません。米国はどうするつもりでしょうか?日本にも智慧が求められます。
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/
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