http://www.asyura2.com/14/kokusai8/msg/508.html
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転載するロイターの記事にある「今回の歴訪で特に難しい点は、米中関係の緊張を高めることなく同盟国を安心させ、同時に中国の行動をいかに抑えられるかだ」というのは、“米中関係の緊張を高めることなく、同盟国を活用することで、中国の行動を米国寄りに引きつけられるか”と読み直した方がいいだろう。
米国は、アジアの“同盟国”(軍事政治的保護国)とりわけ日本を使って、中国とのあいだに緊張や対立を生み出し、その調整役を買って出ることでアジアにおける存在感を高めるとともに、中国の対米依存観念を醸成している。
また、記事に「一部の同盟国には米国のアジアに対するコミットメントを疑う声も出ている。外交評論家で元外交官の岡本行夫氏は、オバマ大統領が2011年に発表したアジアへの戦略シフトについて、「歓迎する変化だったが、実現するだろうか」とコメント。同戦略が実際に進んでいる兆候はみられないと述べた」とあるが、12年4月に石原前都知事がワシントンDCで東京都による尖閣諸島購入計画をぶち上げ、それを受けたかたちで野田政権が12年9月に、党大会を控えた中国サイドからの“ちょい待ち”要望を振り切り国有化に動いたのは、「米国のアジアに対するコミットメント」の一環として行われたと考えたほうが的を射ている。
米国は、アジアとりわけ日本・中国(台湾)・韓国という経済大国が凝縮している東アジアが、米国抜きで良好な関係を築くことを恐れている。
日本・中国(台湾)・韓国(北朝鮮)が、自主的で主体的なかたちで未来志向の関係を築けない体たらくが何よりの問題ではあるが...「
※ 参照投稿
「桝添東京都知事訪中の真意は“安倍訪中の露払い”:日中関係悪化の理由に関する石原氏の説明と教科書検定で改善に向かう日中関係」
http://www.asyura2.com/14/senkyo164/msg/312.html
「ためらうオバマ、揺らぐ日米同盟」
http://www.asyura2.com/14/senkyo164/msg/313.html
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焦点:米大統領アジア歴訪に試練、問われる「中国抑止」の本気度
2014年 04月 19日 08:30 JST
[ワシントン/マニラ 16日 ロイター] -フィリピンと中国が領有権をめぐって対立する南シナ海で先月、フィリピン政府の船舶が中国の海洋監視船に妨害される場面があったが、その展開を目にしようと急降下してきたのは米海軍機だった。
同機の行動で明らかになったのは、アジア最大の戦略地域の一つである南シナ海の重要性が高まりつつあるという事実だ。また同時に、オバマ政権が掲げる「アジア軸足」外交は本物だというメッセージだ。
しかし、これでだけでは、アジアの同盟国を納得させるのに十分ではない。
オバマ大統領は4月23日から、日本、韓国、マレーシア、フィリピンの4カ国を歴訪する。今回の訪問でオバマ氏が直面する最も厳しい試練は、米国がアジア情勢の単なるオブザーバーではなく、一層の影響力拡大を図る中国に対抗する意思があることを示し、懐疑的な同盟国の指導者を安心させることだ。
ロシアによるウクライナ南部クリミア半島の編入強行と、それに対する米国の選択肢が限定的との見方は、中国が東シナ海と南シナ海の領有権問題をめぐって軍事行動に向かいかねないとの不安をもたらしている。また一部のアジア同盟国では、自国が中国の脅威にさらされた場合、米国は米中関係へのダメージを抑えるような行動を取るのではないかとの疑念も存在する。
今回の歴訪で特に難しい点は、米中関係の緊張を高めることなく同盟国を安心させ、同時に中国の行動をいかに抑えられるかだ。リスクコンサルティング会社TDインターナショナルのリチャード・ジェイコブソン氏は「オバマ政権のアジア外交政策で、最大の試練になる」との見方を示した。
米当局者らは、オバマ政権が約束する経済・外交・安全保障政策のアジア「シフト」について、ウクライナ危機や中東での問題とは無関係だと話す。
アジアへの「軸足」移動は、米国がイラクとアフガニスタンからの撤収を進める中、アジア地域の力強い経済に焦点を移すという戦略を表している。
ただ、一部の同盟国には米国のアジアに対するコミットメントを疑う声も出ている。
外交評論家で元外交官の岡本行夫氏は、オバマ大統領が2011年に発表したアジアへの戦略シフトについて、「歓迎する変化だったが、実現するだろうか」とコメント。同戦略が実際に進んでいる兆候はみられないと述べた。
豪ニューサウスウェールズ大学の外交・防衛アナリスト、アダム・ロキヤー氏も「今までのところ、アジアへの軸足移動に基づく具体的な結果は確認できない」と指摘した。
<高まる懸念>
フィリピン当局者によると、オバマ氏は同国訪問時に、米軍機などによるフィリピン基地の使用拡大に関する条約に署名する見通し。フィリピンでは米軍のプレゼンス強化は政治的に難しい問題だが、基地使用拡大の受け入れは、中国に対する懸念の深さを浮き彫りにするだろう。
フィリピンと中国が領有権をめぐり対立するセカンド・トーマス・ショール(中国名・仁愛礁)では、フィリピンが同礁に展開する軍施設が、中国沿岸警備当局の船舶に包囲されている。この施設は領有権を主張するため、フィリピン海軍が1999年に故意に座礁させた第2次世界大戦時代の輸送艦だ。
先月、同施設に補給物資などを輸送中のフィリピン船が中国当局の船舶を回避した際、米国の偵察機が上空にいるのが確認された。このような偵察機は通常、より高い高度で活動しているが、記者らにも明確に見えるかたちで飛行したということは、自分たちの存在を知らしめたいとする米国の意図を示している。
<歴訪中止の「埋め合わせ」>
オバマ大統領は昨秋、国内で政府機関閉鎖の問題に対応するため、予定されていたアジア歴訪を急きょ中止。この結果、米国のアジアへのコミットメントに対する疑問がさらに高まった。「軸足移動」で経済政策の要と目されていた環太平洋連携協定(TPP)をめぐっても交渉が長引いている。
領有権問題などで緊張が高まるアジアでは、オバマ大統領が歴訪先の各国首脳に対し、米国は今後も中国をけん制し、クリミア編入強行のような行動は取らせないという断固とした姿勢を直接アピールすることも期待されている。
米高官の1人は、ウクライナ情勢から中国が得たかもしれない「知恵」に対して、アジア諸国で懸念が高まっていると述べた。オバマ大統領は領有権問題では一方に肩入れしない方針を維持する一方、「安全保障条約に完全にコミットしている」ことを、日韓やフィリピンに伝える見通しだという。
米高官によると、オバマ大統領はアジア歴訪中に中国を念頭に、隣国に対する「威嚇や抑圧を使うべきではない」とのメッセージを発信する見通し。
ただ中国側は、先のヘーゲル米国防長官の訪中時にも、米国のアジア政策は中国の影響力拡大の妨害を狙ったものだと批判。オバマ氏のメッセージが受け入れられる可能性も低いとみられる
(Matt Spetalnick記者 Manuel Mogato記者、翻訳:本田ももこ、編集:宮井伸明)
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