http://www.asyura2.com/14/kokusai8/msg/507.html
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http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201404190000/
ウクライナを制圧する目的でアメリカが始めたクーデターが迷走している。キエフに暫定政権を作り上げるところまでは計画通りだったのだろうが、大きな目的のひとつだったはずのクリミア制圧に失敗、東部や南部では反クーデター政権の動きが広がっている。そうした蜂起を押さえ込むために送り込んだ部隊の一部は住民側につき、この鎮圧作戦を指揮しているバシリー・クルトフSBU(ウクライナ治安局)第1副長官は現地で住民に取り囲まれて抗議を受け、殴られるという場面(http://www.theguardian.com/world/2014/apr/15/troops-fire-mob-ukraine-oleksandr-turchynov-general-vasily-krutov)もあったようだ。
クーデターの最中、ネオ・ナチのグループと衝突し、多くの死傷者を出した警官隊(ベルクト)はアーセン・アバコフ内相代行が解散を発表、命の危険を感じて少なからぬメンバーがロシアに保護を求め、ロシア外務省はロシアのパスポートを発行すると約束したと報道されていた。その後も暫定政権はベルクトを悪役に仕立て上げようとしている。
また、SBUには「C」という治安部隊(通称、アルファ)が存在しているが、暫定政権はネオ・ナチの犯罪的行為をアルファにもなすりつけているため、関係は良くない。東部や南部の州庁舎に立てこもっている人びとを排除するために突入を命じられたアルファの指揮官の中には命令を拒否(http://voiceofrussia.com/news/2014_04_11/Pro-federalization-rally-continues-in-Kharkov-1616/)した人もいるという。自分たちは人質を救出したり、テロリズムと戦うために部隊だという理由からだった。
つまり、警察、SBU、軍などの中にはクーデター政権への恭順を拒否している人が少なくない。実際、立てこもりは続いている。アメリカ政府はロシア政府に対し、「刀狩り」をするように求めているが、実現する可能性は小さい。アメリカ軍は地上部隊をポーランドへ派遣(http://www.washingtonpost.com/blogs/post-partisan/wp/2014/04/18/u-s-ground-troops-going-to-poland-defense-minister-says/)するようだが、ウクライナ国内ではネオ・ナチを中心に編成された「親衛隊」や傭兵会社の戦闘員だけでなく、各国から傭兵を集めて投入する必要があるだろう。
リビアやシリアでアメリカはアル・カイダを手先として使ったが、これをイスラエル政府は問題にしていない。2009年7月から13年9月まで駐米イスラエル大使を務め、ベンヤミン・ネタニヤフ首相に近いと言われているマイケル・オーレンはエルサレム・ポスト紙に対し、シリアのバシャール・アル・アサド体制を倒すためならアル・カイダを支援すると話していた(http://www.jpost.com/Features/Front-Lines/Diplomacy-Obama-passes-the-kishka-test-326570)。
しかし、ネオ・ナチということになると話が違ってくる。欧米の「ユダヤ人団体」はおとなしくしているが、ウクライナではユダヤ教のラビ(聖職者)がユダヤ教徒に対し、キエフを、できたらウクライナを出るように呼びかけていた(http://www.haaretz.com/jewish-world/jewish-world-news/1.575732)。実際、ユダヤ系やアラブ系の留学生がナイフで脅されるだけでなく、襲撃され、殺された学生(http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4452331,00.html)もいるようだ。
当然、キエフの暫定政権を懸念する声がアメリカやイスラエルでも出てくる。そうした中、アメリカ政府は東部や南部の反クーデター派が「反ユダヤ主義者」だという宣伝を始めている。ユダヤ人は登録するようにと書かれたリーフレットが配られたのだが、これを反クーデター派によるものだと断定、「グロテスクだ」と批判、アメリカの大手メディアも政府と同じ立場から報道(http://www.usatoday.com/story/news/world/2014/04/17/jews-ordered-to-register-in-east-ukraine/7816951/)している。
しかし、キエフと違い、東部や南部では、ユダヤ系住民とその他の住民との関係は友好的。リーフレットは「人民共和国」が印刷したことになっているが、反クーデター派はそうした印刷物を出していないとしている。イスラエルではリーフレットが偽物だという反クーデター派の話を紹介(http://www.timesofisrael.com/pro-russians-in-donetsk-deny-calling-for-jews-to-register/)しているが、暫定政権の内部にネオ・ナチがいることをユダヤ教徒は熟知、イスラエル政府もウクライナの問題ではアメリカと一線を画さざるを得ない状況であり、リーフレットでこうした状況に変化が起こるとは考えにくい。このリーフレット配布はアメリカでのプロパガンダが目的だった可能性が高いだろう。アメリカ国内でもバラク・オバマ政権のウクライナ政策は支持されていない。
シリアやリビアでアメリカなど「西側」は湾岸産油国と手を組み、傭兵を雇って送り込んできた。すでにアメリカの傭兵会社から戦闘員が数百名単位で派遣されているとされているが、それだけでなく各国のネオ・ナチを投入するかもしれない。アル・カイダも潜入していると言われているが、外見上の問題からネオ・ナチが主力になるだろう。アル・カイダに続き、ネオ・ナチを使って他国を侵略しようというグロテスクな国の大統領がオバマだ。
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