ウクライナ内相「強制排除着手」　東部の庁舎占拠
2014/4/13 17:20

　【ドネツク、ワシントン＝共同】ウクライナのアバコフ内相は13日声明を発表し、同国東部スラビャンスクで、市庁舎などを占拠していた親ロシア派住民らの強制排除に着手したと表明した。交流サイト「フェイスブック」上に声明を出した。

　警察特殊部隊が出動命令を拒否したと伝えられるなど、東部で新政権の支配が揺らぎ始めている状況を打開するため、実力行使に踏み切ったとみられる。
　アバコフ氏はスラビャンスクでの強制排除に「全土から部隊を投入している」と言明した。内務省だけでなく国防省も参加しているという。

　アバコフ氏は12日、東部都市で行政庁舎などが親ロシア派に占拠された事態に関し「ウクライナ政府はロシアによる攻撃だとみなしている」と非難。根拠の一つとして、スラビャンスクで警察署を占拠した武装集団が、ロシア軍だけが持つ装備付きの銃を持っていたと指摘した。

　タス通信によると、ウクライナ東部クラマトルスクでも親ロシア派の武装集団約50人が警察署を占拠した。銃撃戦もあったが、けが人は出ていないという。12日にはスラビャンスクを含め少なくとも５都市で警察署や行政庁舎が親ロシア派に占拠された。

　一方、米国務省高官によると、ケリー国務長官は12日、ロシアのラブロフ外相と電話で協議し、ウクライナ東部情勢について「強い懸念」を伝えた。ケリー氏は一連の攻撃について、南部クリミアなどでこれまでにあった攻撃と同様に「統率され、連動したものだ」と指摘。武装集団は「ロシア特有の武器と、クリミアに侵攻したロシア部隊と同じ制服を身につけている」として、ロシアの強い関与があるとの見方を強調した。

　ホワイトハウスは12日、バイデン副大統領が22日にウクライナを訪問すると発表。同国指導者や市民団体の代表者らと会い、ウクライナに対する米国の「強い支援」を強調するとしている。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK13016_T10C14A4000000/?n_cid=TPRN0005

コメント
01. 2014年4月14日 21:03:06 : DDr1QnCk8Y 警察が簡単に「占拠」されるようではお終いだ。 もはや治安維持など出来ないということ。

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