http://www.asyura2.com/14/kokusai8/msg/437.html
Tweet |
4月8日、ロシアのプーチン大統領はウクライナの不安定化を狙っているのだろうが、もし本格的にウクライナに侵攻するなら、その経済的代償にたじろぐことになるかもしれない。写真はロシアによるクリミア編入を支持する人々。モスクワで3月撮影(2014年 ロイター/Maxim Shemetov)
コラム:ウクライナ侵攻ならロシアは自滅の道へ
http://jp.reuters.com/article/jp_column/idJPTYEA3804520140409
2014年 04月 9日 15:05 JST
Pierre Briançon
[ロンドン 8日 ロイター BREAKINGVIEWS] - ロシアのプーチン大統領はウクライナの不安定化を狙っているのだろうが、もし本格的にウクライナに侵攻するなら、その経済的代償にたじろぐことになるかもしれない。
ウクライナ東部の複数の都市で、親ロシアの「分離派」が政府の建物を占拠したことは、ロシア系住民が大半を占める地域にロシアが再び軍事介入するのではないかとの懸念を再び呼び覚ました。ロシアが軍隊を送り込む前に頭に入れておくべきは、自国経済が被る代償であり、プーチン大統領は金融市場と西側諸国から受ける厳しい罰を覚悟したほうがいいだろう。
もしロシアがウクライナに武力で踏み込めば、米国と欧州連合(EU)から追加経済制裁を受けるのは必至だ。ロシアによるクリミア編入に対する西側の対応は、一部の個人や企業への制裁にとどまったことで及び腰と批判されたが、ロシアがウクライナに本格的に侵攻した場合、制裁はより厳しいものとなるだろう。
ドイツを筆頭にEU諸国がロシアのガスにどれだけ依存していようと、ロシアを極めて厳しい状況に追い込むことは可能だ。経済制裁は通常、科される側と科す側の両方に打撃を与えるが、EU諸国が自分たちの払うべき代償を受け入れることも十分あり得る。ロシアとの貿易や投資は大いに損なわれるかもしれない。
西側による厳しい経済制裁がちらついただけで、市場は即座に反応するだろう。そして、市場の反応それ自体が制裁となる。ロシア株はすでに今週3%下落しており、クリミア問題が発生した3月初めからは約7%の下げとなっている。
ロシアの通貨ルーブルは安定しているように見えるが、それはロシア中銀による為替介入と、さらなる利上げが行われるという市場の期待によるものかもしれない。
どのみちロシア経済は今年、ひいき目に見ても停滞するだろう。第1・四半期の資本逃避は700億ドルを超え、2013年通年の630億ドルをすでに上回っている。
モスクワ証券取引所の時価総額上位5社、エネルギー4社と金融大手ズベルバンク(SBER.MM: 株価, 企業情報, レポート)の株式時価総額は、年初来で計540億ドルが吹き飛んだ。加えて、ロシア財務省は今週、「好ましくない市況」を理由に国債入札を取りやめた。
ロシア国民は長い間、限られた自由と引き換えに繁栄を享受するというプーチン大統領との暗黙の了解を受け入れてきた。プーチン氏が今望んでいるのは、経済拡大の代わりに領土拡大で国民の支持を得ることかもしれない。だが、これはロシアをさらなる苦境に陥れることになり、プーチン氏を立ち止まらせる理由となり得るのだ。
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。