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キエフでクーデターの「第2幕」が始まったようだ。クーデターで中心的な役割を果たしたネオ・ナチに属する右派セクター、そのグループを率いていたひとりであるアレキサンダー・ムージチコが3月25日に射殺されたが、それに抗議して右派セクターは示威活動(http://www.youtube.com/watch?v=J6LZduChpyM)を開始、アルセン・アバコフ内務大臣代行の解任を求めている。
「西側」の「国境なき巨大資本」を後ろ盾とする暫定政権は「民主化」や「民意」という看板を掲げ、「西側メディア」を使って宣伝しているのだが、右派セクターは自分たちがネオ・ナチであり、暴力で相手を威圧して物事を決めるという手法を隠そうとしなかった。スボボダは党名や党旗を変更し、正体を隠す妥協はしている。
しかも、右派セクターとイスラム教スンニ派武装勢力(アル・カイダ)との協力関係もインターネット上で知られるようになった。クリミアに潜入していると見られるアル・カイダも動きにくいだろう。「西側」としては、ムージチコをいないことにするより、消してしまった方が良いと判断した可能性がある。
ムージチコ自身が殺される10日前にYouTubeへアップロードした映像(http://www.youtube.com/watch?v=X-rlNNx82UE)によると、検事総長室や内務大臣が彼の処分を決定、殺害するか、捕まえてロシアへ引き渡し、全ての責任をロシアの情報機関になすりつけて非難する段取りになっているとしていたという。暫定政権で検察を統括しているのはネオ・ナチ政党のスボボダに所属するオレー・マクニスキー。スボボダもムージチコの「処刑」を容認していた可能性がある。
ムージチコが射殺された後、右派セクターの問題が話し合われた会合にはアバコフ内相代行のほか、アメリカ軍と連絡を取り合いながらクーデターを指揮し、今は「国家安全保障国防会議」の議長として国防省や軍を統括しているアンドレイ・パルビー、スボボダを率いているオレー・ティアニボクが出席、パルビーは規制に賛成したという。
この会合でティアニボクは立場を明らかにしなかったようだが、ムージチコの「処刑」を検事総長室と内務大臣が決めたという話が本当なら、メンバーを検事総長として送り込んでいるスボボダも右派セクターの規制、あるいは粛清に反対していないことになるだろう。
かつて、アドルフ・ヒトラーは巨大資本との関係を強化する過程で親衛隊(SS)と正規軍を使い、エルンスト・レームが率いる突撃隊(SA)の幹部を粛清/虐殺している。いわゆる「長いナイフの夜」だが、これは一種の奇襲攻撃。今回は事前にムージチコも暗殺計画を知っていた。
ムージチコはアル・カイダと一緒にソ連軍と戦った過去がある。彼と同じように右派セクターを率い、今は国家安全保障国防会議の副議長を務めるドミトロ・ヤロシュもアル・カイダと友好的な関係を結んでいる可能性が高い。今年1月、シリアから約350名の戦闘員がウクライナ入りしたという情報も流れているが、今後、アル・カイダの戦闘員がさらに流れ込んでくると考える人もいる。すでにアル・カイダの戦闘員がクリミアに潜入している可能性は高いが、キエフなどに活動範囲を広げることもありえる。
EUも潜在的なライバルだと見ているアメリカの支配層、特にネオコン(親イスラエル派)から見ると、ヨーロッパが火と血の海になっても構わないのだろう。が、EUにとっても深刻な事態。すでにネオ・ナチはロシアからEUへ石油を運んでいるパイプラインを破壊すると警告している。EUのリーダー格であるドイツのアンゲラ・メルケル首相がネオコンに屈し、ウクライナにファシスト政権を作ってしまったひとつの結果だ。
ウクライナの問題で、ネオコンに振り回されているもうひとりの政治家がバラク・オバマ米大統領。シリアやイランの問題ではウラジーミル・プーチン露大統領に歩み寄って戦争を回避、ネオコンの逆鱗に触れた。ウクライナの制圧はオバマの「師」であるズビグネフ・ブレジンスキーの意思でもあり、ロシアと話し合いで解決する余地はほとんどない。ここでプーチンとの関係がこじれると中東での協力関係も崩壊、ネオコンにとって好都合だという見方もある。
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