http://sankei.jp.msn.com/world/photos/140322/asi14032220340001-p1.htm
中国の衛星が撮影した、インド洋南部の浮遊物＝１８日正午ごろ（中国当局提供、ＡＰ）

【シンガポール＝吉村英輝】行方不明になっているマレーシア航空機について、マレーシア当局は２２日、中国の人工衛星がインド洋南部の捜索海域で、長さ２２．５メートル、幅１３メートルの浮遊物を捉えたことを明らかにした。同機との関連は不明だが、マレーシアのヒシャムディン運輸相代行は同日の会見で、中国が確認のために船舶を派遣したと語った。

　一方、英紙デーリー・テレグラフ（電子版）は２１日、操縦室が連絡を絶つまでの５４分間の管制との交信記録を報じ、一部に不審な点がみられると伝えた。同紙が掲載した交信記録によると、８日午前０時４１分の離陸後、５０分に機体が高度３万５０００フィートの安定飛行に入ったことを操縦室と管制が確認し合っていた。

　その後、操縦室は午前１時１分に安定高度を維持していると管制に報告したが、その６分後の７分にも再び同じ内容を連絡してきた。専門家はこの点を「奇妙」と指摘している。

　午前１時７分は、同機の地上との交信装置「エーカーズ」が最後に情報を送った時間で、マレーシア当局は、管制と最後に交信した同１９分より前に、この装置のスイッチが故意に切られたとみている。

　この交信についてヒシャムディン氏は２２日の会見で、「異常を示唆するものはなかった」と述べた。

　一方、ヘーゲル米国防長官は２１日、ヒシャムディン氏との電話会談で、不明機捜索のために海中の物体を監視する軍用装置の提供を検討すると伝えた。

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　【シドニー＝高橋香織】オーストラリア政府は23日、消息を絶ったマレーシア航空370便の捜索活動で、木製の荷台を含む多数の小さな浮遊物を上空から肉眼で確認したと発表した。インド洋南部の豪州の捜索範囲内で22日、豪海洋安全局の傘下で捜索にあたっている民間機が視認した。浮遊物は半径５キロメートルの範囲に広がっていたという。

　この情報を受け、ニュージーランド空軍の哨戒機が現場に向かったが、浮遊物は確認できなかった。ブイを投下して海上での浮遊物の動きを調べている。商業船も現場で浮遊物を探しているという。回収に至れば、今月８日から消息不明となっているマレーシア機に関する初の手掛かりとなり、捜索活動の前進につながる可能性がある。

　アボット豪首相は23日、「目撃された物体がマレーシア機のものかどうか判断するのは早い。まず物体を回収する必要がある」と述べ、回収を急ぐ考えを示した。

　豪州の南西方向にあたるインド洋南部での捜索救助活動には、自衛隊の哨戒機２機も参加している。アボット首相は「中国や日本も加わり、多くの国が協力して人道的活動にあたっている」と述べたうえで、捜索活動での国際連携が厚みを増したことで「物体の回収に自信が持てる」と期待を示した。

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