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プーチン氏(左)に、やられっ放しのオバマ氏(ロイター)
米国民が「失望」 プーチン大統領に翻弄されるオバマ大統領
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20140319/dms1403191739006-n1.htm
2014.03.20 世界を斬る 日高義樹 夕刊フジ
第2次大戦が終わって以来、ヨーロッパで初めて、ロシアのプーチン大統領が他国にむきだしの武力侵略を行った。プーチン氏は、その後もあらゆる力を行使して米国のオバマ大統領とケリー国務長官を翻弄している。
「断固とした決意を持って行動しているプーチン氏に対し、オバマ氏は何もできないでいる。オバマ氏は、世界戦略をまったく知らないからだ」
共和党の指導者や米国の戦略家らはこう批判している。国民もまた同じ気持ちになっている。
米フロリダ州で先週、補欠選挙(議員死亡のため)が行われた。オバマ氏が推す著名な政治家が勝つと予想されていたが、共和党の新人で無名の候補が当選した。これは、オバマ氏に対する国民の強い不信の表れであると受け取られている。
「補欠選挙の結果を見れば、秋に行われる中間選挙で、オバマ氏の与党民主党が大敗し、共和党が上下両院で多数を制することは明らかだ」
友人の専門家らは、こう指摘している。
オバマ氏はこれまでも多くの失敗を重ね、米議会とは根深い対立を続けている。もっとも、米政治では、与野党が対立したり、議会とホワイトハウスが対立したりするのは当たり前のことだ。ただし、外交政策は、国家を代表して大統領が推進する建前から、議会は大統領をたてるという基本的な考え方がある。
このため、議会は、オバマ氏の不人気なアフガニスタン戦争や対シリア政策などについても、大統領を窮地に追い込むことはなかった。外交政策に対しては、経済政策や新しい健康保険制度でわき上がった国民的な大統領批判はこれまでもなかった。
ところが、オバマ氏がプーチン氏に翻弄されているのを見た国民の失望は、大きかった。オバマ氏の支持率は急落し、特に安全保障政策への支持率は20パーセント近く下がり、33パーセントにまで落ち込んでしまった。
米国人は、弱い大統領が嫌いだ。米議会もそうした国民に歩調をあわせるように、新しい大使の任命を承認することをやめてしまった。米議会の友人はこう言っている。
「再選後、オバマ氏は53人の大使を任命したが、うち50人が承認されないまま。つまり、たった3人しか大使が決まっていない。懸案のTPPも、組合の利益を考えただけのものだという声が強くなる一方で、このままでは日本との間で協定が成立しても議会は承認しない見通しだ」
このように米国民から全く支持されなくなってしまったオバマ氏が、4月に日本にやってくる。米国民に不人気なオバマ氏にどう対応するか、安倍晋三政権の腕の見せどころといえる。
■日高義樹(ひだか・よしき) 1935年、名古屋市生まれ。東京大学英文科卒。59年NHKに入局し、ワシントン支局長、理事待遇アメリカ総局長を歴任。退職後、ハーバード大学客員教授・同大諮問委員を経て、現在はハドソン研究所首席研究員、全米商工会議所会長顧問。
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