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14 3月 2014, 17:51
ウクライナをめぐる米国の対ロ制裁がもたらすもの[ロシアの声]
欧米諸国は対ロシア制裁を導入する可能性があるが、そのことが一連の重要な国産問題の調整に否定的影響を与える可能性がある。
この事は、米国のケリー国務長官も、米国下院での聴聞会で発言し認めている。ケリー国務長官は、特にイランの核問題やシリア紛争、アフガニスタン情勢などに影響が出ると認めた。ロシアは、シリアやイランをめぐる交渉プロセスで重みのある成果を収め、アフガニスタンにおいては米国を助けている。ロ米関係が悪化した場合、そうした地域はどうなってしまうのか?米国は、国際的な規範や各国独自の憲法の条項を破り、暴力でウクライナの権力を奪取することを支持し、ロシアが強硬な立場をとらざるを得ない立場に追い込んだ。
VOR記者は、アラブ調査センターのボリス・ドルゴフ研究員に意見を聞いた―
「ウクライナでの出来事の後、ロシアがシリア危機の政治的解決支持やシリアの合法的政権との関係強化において、これまでより強硬な政治路線を取るであろうことは当然でしょう;」
ロシア政府は、アフガニスタンに関しても切り札を持っている。ロシア領内を通じて、米軍貨物のかなりの部分がアフガンに運ばれているからだ。今年予定されている米軍部隊のアフガン撤退も、ロシア領内を経由する。
ドルゴフ研究員は「対ロ制裁が採択された場合、ロシアは自国の南部国境政策も引き締めるだろう」と見ている―
「アフガン紛争解決におけるロシアの役割は増大しています。ロシアは、アフガン紛争解決に参加する際、自らの安全保障にさらに大きな注意を払うかもしれません。つまり、米国をはじめとした西の連合国などの国々の利益に目を向けなくなるということです。」
それ以外にロシア政府は、欧米が嫌がるイランとの経済及び軍事技術協力を拡大する可能性がある。先にロシアは、この問題において、米国との間にある妥協に達していた。
ひとことで言えば、ロシアに対する国際的な制裁について欧米が熟考しなければならない一連の要因があるということだ。例えば、ロシア政府は事実上、シリアの軍縮及び化学兵器廃絶に関する提案をオバマ大統領に委任したことを忘れてはならない。そうした方向であらゆる成果が台無しになることは、米国にとっても得策ではないだろう。
ここで再びドルゴフ研究員の意見を御紹介したい―
「米国が恐らく、言葉を実行に移すことはないでしょう。彼らは、威嚇的なレトリックから実際の脅しに移ることがないよう祈っていると思います。ウクライナの民族主義者のせいで世界を第三次世界大戦のきわにさらす事など、どんでもありません。 事実が示しているように、米国はNATOの同盟国の力を借りてさえ、アフガニスタンにもイラクにも、さらに他のどこにも秩序を確立することはできていないのです。」
専門家の大部分は、ケリー国務長官が強硬な発言をしないわけにはいかない理由をよく分かっている。そうでなければ、オバマ政権は、支持者や反対者の目に弱腰だと映るだろうし、民主党が再び信頼を得るのはひどく困難だからだ。それゆえクリミア問題をめぐる強硬発言、ロシアに対する脅迫的物言いは、多くの点で、米国内の世論を意識したゲームに過ぎないのだ。
http://japanese.ruvr.ru/2014_03_14/269335364/
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