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EUの「ウクライナサミット」 ブリュッセルは精神錯乱の状態を抜け出すことはできるか:実質的な制裁はナシという観測
http://www.asyura2.com/14/kokusai8/msg/179.html
投稿者 あっしら 日時 2014 年 3 月 06 日 01:42:49: Mo7ApAlflbQ6s
 


EUの「ウクライナサミット」 ブリュッセルは精神錯乱の状態を抜け出すことはできるか[ロシアの声]

欧州連合(EU)は6日にもブリュッセルで特別の「ウクライナサミット」を開催し、ほぼ破産状態にあるウクライナを助けることができるか、またロシアとどのように付き合っていくのかを協議する。

ブリュッセルが「反ロシア的精神錯乱」の状態を脱し、理性の声に従うという期待はあまり持てないようだ。つまりロシアの立場、ウクライナ国内におけるロシア語を話す少数派住民たちの将来の不安などが考慮されることはない。さらに米国のジョン・ケリー国務長官が欧州に到着しており、EUの「精神錯乱」を助長しようとたくらんでいる。ケリー国務長官はこれより先にウクライナを訪問し、ロシアが米国の望みどおりに動かない場合には、制裁を受け孤立するだろう、との声明を出している。

何らかの形での制裁はすでに避けられないだろう。おそらくすでに難航しているビザ撤廃交渉の停止など、シンボリックな行為になるだろうが、貿易を脅かすようなものにはならないと思われる。

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領はすでにEUに対し、ロシアが完全に法に則った行動をとっており、ウクライナに対する侵略脅威はないことを4日、はっきりとさせている。
−制裁についてだが、それらの影響については、制裁を導入しようとする人々が考えなくてはならない。現在世界においてはすべてが相互に依存しており、お互いに害を与える場合には、まさにお互いに害が及ぶ。それについても考えるべきだ。

現在出回っている情報は真偽のほどがかなりあいまいなものが多い。ドイツのDPA通信は次のように伝えている。「約150000名のロシア人兵士(15万人!)および航空機、戦車、戦闘艦がクリミヤ半島及びロシア西部で演習を行っている。」
15万人の将兵というのは、アフガニスタンでピーク時の米軍兵士の数と同じレベルである。そのような大規模な部隊を、さらに戦闘艦や戦車、航空機を伴って、気付かれずにクリミヤに動員することは、かなり困難なことである。この報道は、ロシア西部および中央軍管区における抜き打ち検査演習を誤って述べたものである。ロシアはこの演習について、NATO、OSCE、米国に通告していた。しかし、欧州ではこの通告については触れられず、クリミヤ情勢に全く関係のないものであるという点が明確にされていない。逆にあたかもロシアが無防備なウクライナに侵攻しようとしているかのような印象が作られているのだ。
これはロシアに対する前例のない政治的圧力、情報戦争、欧州における世論操作である、と欧州研究センターのアレクセイ・クズネツォフ代表は指摘している。

−残念ながら、米国と同じように欧州連合およびその一部の国々がロシアに対してダブルスタンダード政策を用いていることを目にしてきました。私たちは何度も騙されてきました。EUとのビザ政策についても騙されてきました。NATOの東への拡大でもロシアは騙されてきました。これはロシアに対する現実的脅威にさえなっています。欧州での最近の動きは、米国の核兵器をすこしでもモスクワに近づけようとする試みではないか、とさえ一部の専門家らは指摘しています。

ロンドンの「ガーディアン」紙が報じたように、今回の危機の背景には、「いままで『旧ソ連圏』と呼ばれてきた東への拡大というNATOのむき出しの野心」があり、「ビル・クリントン政権以来、すべての米国大統領がその政策を継続してきた。米国防省はおそらく、いつの日かセヴァストーポリのロシア黒海艦隊に米海軍がとって代わるという夢を抱いているのだろう。」と「ガーディアン」紙は指摘する。

どちらにせよ、EUにとっての問題は、米国がウクライナで政権の座につかせた人々が、果たしてロシアとの関係悪化というリスクを背負うに値する人々なのか、制裁が果たして報復制裁を呼ぶことはないのか、ということを見極めることだ。

http://japanese.ruvr.ru/2014_03_05/268178874/


 

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コメント
 
01. 2014年3月06日 02:02:47 : rN2UvCWe5M
21世紀は 衆愚民主主義の崩壊が続きそうだな

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/40102
JBpress>海外>The Economist [The Economist]
ベネズエラのデモ:悪循環を止めろ
2014年03月06日(Thu) The Economist
(英エコノミスト誌 2014年3月1日号)

ニコラス・マドゥロ氏が自身の政権と国を救う手段は、抑圧ではなく対話だ。

ベネズエラ、野党指導者の拘束で緊張高まる
日本ではほとんど報じられていないが、ベネズエラでも激しいデモが繰り広げられている(写真は首都カラカスで機動隊と衝突する反政府デモ隊)〔AFPBB News〕

 類似点は際立っている。国の分裂、民主的な負託と暴力とを合体させる政府、次第に急進的になる反体制派――。

 ベネズエラとウクライナの類似は正確ではない。ベネズエラの分裂は主に階級に基づいている一方、ウクライナの亀裂は部分的に地理に基づいている。しかし、どちらの国も抗議行動と暴力的な対応のスパイラルに陥っている。

 石油資源に恵まれたベネズエラでは、まずウゴ・チャベス氏、近年は後継者のニコラス・マドゥロ氏による数十年にわたる経済の失政が仇となって返ってきた。同国は世界最大の石油埋蔵量を誇るが、地下に眠る資源を開拓するために必要な投資を遠ざけてしまっている。

 ベネズエラの石油収入の大半は汚職によってかすめ取られたか、持続不能な社会政策や、同盟国、特にキューバに対する補助金に流用されてきた。民間部門はまるで敵対勢力のように扱われている。調理油からトイレットペーパーに至るまで生活必需品が不足している。ここに犯罪の横行を加えると、過去10年間で最大のデモに見舞われ、ベネズエラが崩壊しそうになっているのも無理はない。

貧困層の多くはまだ「チャビズモ」を支持しているが・・・

 マドゥロ氏は昨年、(僅差で)議会過半数を獲得しており、その選挙結果は不正行為の疑いが持たれたものの、最近行われた地方選挙は国民の半数(大半は貧困層)がいまだに「チャビズモ*1」を支持していることを示唆していた。

 しかし、民主主義は投票箱で完結するわけではない。バス運転手出身のマドゥロ氏は、チャベス氏に無制限の忠誠を捧げることで出世の階段を駆け上がり、チャベス氏の亡霊を呼び起こして大統領の座を手に入れた(マドゥロ氏はかつて、鳥に姿を変えた故チャベス大統領が自分の元にやって来たと言ったことがある)。

 師のカリスマ性を欠くマドゥロ氏は、反体制派に対して抑圧という答えしか持たない自党内の強硬派に抵抗できないように見える。

 デモに対する政府の対応は、全体主義の台本通りに進んだ。武装した活動家たちが路上に繰り出すと、報道管制が敷かれ、でっち上げた罪により野党指導者のレオポルド・ロペス氏が逮捕された。抑圧はさらなる抗議行動と暴力を招き、ベネズエラ経済に一段と大きなダメージを与える。

*1=故チャベス大統領の理念や政策に基づく左翼政治思想

 デモに絡む死者数は既に13人を数える。その数が急激に増えないようにするためには、すべての関係者が後退しなければならない。裕福な国民や専門職に就いている人たちに支持されている野党勢力が、ロペス氏をはじめとする政治犯の釈放や、治安部隊による拷問の調査、そして「コレクティーボ」と呼ばれる体制派の武装民兵の武装解除を求めるのは正しい。

 だが、市街地の道路を封鎖した乱暴な野党の指導者たちは、バリケードを撤去し、抗議行動はあくまで平和的に行うべきだと呼びかけている穏健派のリーダー、エンリケ・ カプリレス氏に倣うべきだ。野党勢力には、市街地の平穏を保つ義務がある。

 中南米諸国の政府にも義務がある。2月初旬にベネズエラでデモが始まって以来、中南米の大半はマドゥロ氏に無批判だった。地域の大国であるブラジルは同国らしくだんまりを決め込んでいる。チャビズモに対する左派の共感はあるだろうが、不満の声を何も上げずにベネズエラが次のキューバになるのを許せば、自らを民主的な大陸と呼ぶ中南米の主張は台無しになる。

近づく時間切れ

 しかし、暴力の連鎖を断ち切るために最大の貢献を果たせる人物は、首都カラカスのミラフローレス(大統領官邸)にいる。マドゥロ氏は、ベネズエラを分裂させる自身の戦略が、国の窮状を悪化させているだけだということを理解しなければならない。マドゥロ氏がカオスを避けたいのならば、むしろ国を結束させようとしなければならない。

 もしマドゥロ氏が路上から武装集団を排除せず、メディアが事実を報道することを許さず、さらにはロペス氏を解放せず、カプリレス氏との適切な対話を始めないのであれば、体制は民主的な正当性に対する権利を放棄することになる。

 またマドゥロ氏は、ベネズエラ経済の方向性を変える必要もある。かつて石油を燃料としていた革命は、ガス欠状態に陥っている。店頭の棚がこれ以上空っぽになるようなことがあれば、貧困層さえ支持を撤回するだろう。マドゥロ氏にとって、そしてベネズエラにとっても、残された時間は少なくなっている。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/40106
社説:「マランドロ」国家と化したベネズエラ
2014年03月06日(Thu) Financial Times
(2014年3月5日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

ベネズエラとボリビア、イスラエルと外交関係を断絶 ガザ攻撃で
ウゴ・チャベス前大統領の遺産がベネズエラを苦しめている〔AFPBB News〕

 ウゴ・チャベスは1年前に死んだ。そして今、ベネズエラは同氏の嘆かわしい遺産に苦しんでいる。

 ベネズエラは世界最大の石油埋蔵量を誇るが、同国経済はまるでスローモーションの列車事故のような有様だ。インフレ率は年間56%に達しており、生活必需品が慢性的に不足している。過去3週間の暴力的な抗議行動で見られたように、ベネズエラは政治的に分裂している。

 ウクライナ情勢がなかったら、ベネズエラの混乱は世界各地のニュースサイトのホームページで報じられていただろう。ベネズエラの問題はその代わり、見過ごされてしまう恐れがある。これは潜在的に危険な看過だ。

ウクライナとの類似点と相違

 ウクライナとベネズエラには多くの類似点がある。チャベスの後継者であるニコラス・マドゥロは、やはり民主的な選挙で選ばれたが、その後、民主的権利を踏みにじる政府を率いたビクトル・ヤヌコビッチとほとんど同じくらい魅力のない人物であることを証明した。また、ウクライナでの体制転換は、ベネズエラの抗議者たちの期待を膨らませた。

 散発的な学生デモとして始まった動きは、野党勢力がデモに参加した時に勢いづいた。ベネズエラの国家警備隊の残忍さがバイクに乗った政府支持派の民兵の暴力と相まって、事態を悪化させた。これまでに少なくとも17人が死亡した。

 しかし、ベネズエラとウクライナの違いは類似点以上に重要だ。

 ヤヌコビッチ氏が動揺して逃げた腐敗した政治家だったのに対し、「チャビズモ*1」は14年間もベネズエラを支配してきた。その間に、軍から裁判所、メディア、国営石油会社に至るまで、国の重要機関を掌握した。チャビズモは貧困層の間で忠実な支持者を獲得した。こうした人は概して、過去の歴代政権の下よりは自分たちの暮らし向きがよくなったと考えている――少なくとも今までは。

 また、米国を例外として、ベネズエラはウクライナが受けたような厳しい批判を浴びていない。一部の中南米諸国は、批判に激しく対応する国を非難したがらなかった。貴重な商業的利益を失うことを恐れる国もあった。一方、その他の国は見当外れの連帯感に縛られていると感じた。実際、中南米諸国による最も強い批判は、平和を呼びかける弱々しい訴えだった。こうした国はもっと強く出なければならない。特に、ベネズエラの問題は悪化する可能性が高いからだ。

 マドゥロ政権は崩壊しそうにないが、チャベスが後に残した国は、制度的に混乱を来している。産油量は減り続けており、最近の為替相場制度の変更は、迫り来る国際収支の危機に対処する役に立たない。やはりチャベスの遺産である、全政党の弱さは、与党・ベネズエラ統一社会党(PSUV)の内紛と政策の機能不全に見て取れる。

*1=故チャベス大統領の理念や政策に基づく左翼政治思想

ベネズエラ、反政府デモめぐり米国批判 領事館員追放へ
ベネズエラの首都カラカスで破れたベネズエラ国旗を手に警官隊の放水砲前に立つ反政府デモ参加者の学生〔AFPBB News〕

 暴力と犯罪行為は急増した。長年の悪性の悲しい果実だ。実際、ベネズエラの殺人発生率は世界3位の高さだ。こうした状況はすべて、重要な社会的進歩を危うくする。

 仲介による政府と批判派の対話は、こうした問題の解決策を見つける助けになるかもしれない。

 もちろん、野党勢力は憲法に従った手順を踏む必要があり、ただ石を投げているだけではいけない。政府もまた、批判派が抱く正当な懸念に耳を傾ける必要があり、それも、政府が支配する舞台だけに限ってはならない。さもなくば、ベネズエラの状況は悪化する一方だ。

悲しい夢の結末

 それでも、対話が達成できることに関する期待は現実的でなければならない。両者とも、マルクス主義の言う階級闘争に育まれた憎悪をもって相手方を見る傾向がある。それ以上に根本的なところでは、ベネズエラの問題の大半は、チャビズモそのものの内部から生じた無能さと腐敗に原因がある。対話はこれを是正できない。

 これはすべて、チャベスがかつて掲げた夢の悲しい結末だ。たとえそれがベネズエラの石油の富によって払われたとしても、彼はいかにも彼らしい心の広さをもって、万人に正義をもたらす、丘の上の輝かしい要塞を築こうとした。以来、社会的な改善はあったが、正義はほとんどなく、輝きは減った。それどころかベネズエラは、他の暴力的な政府だけが尊敬する「マランドロ(ならず者)」国家になってしまった。


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