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国際オリンピック委員会(IOC)は、ソチオリンピックの準備や開催に際して行われてきたロシアの重大な人権侵害を黙殺してはならない。
アムネスティ・インターナショナルは、バッハIOC会長に対して書面で、ソチオリンピックを背景にした、ロシア政府の環境保護運動家に対する嫌がらせや、言論・集会・結社の自由の権利の否定に関して、問題を提起するよう求めた。
環境保護活動家イゴー・カラチェンコさんとイェフゲニー・ヴィティシコさんは、先週、不公正な訴訟手続きで勾留された「良心の囚人」である。
2人が所属する組織、クラスノダールにある「北コーカサス環境ウォッチ」のメンバーは、オリンピック施設建設のため自然美を誇る地域が破壊されていることを公表したため、当局からひどい嫌がらせを受けてきた。
カラチェンコさんは、勾留期間中ハンストを続け、昨日釈放された。カラチェンコさんの話では、逮捕後最初に一晩を過ごした留置所での扱いは、ひどいものだった。
「食べ物も飲み物も与えられなかったし、扉を30分も叩かないとトイレに行けず、水がほしいときは、『便座の上の蛇口を使え』、と言われた。留置所の中は5℃と寒く、夜は特に冷える。ベッドはなく、幅35センチのベンチがあるだけです。」
また、警官はいつも汚い言葉で被拘禁者を罵ったという。ヴィティシコさんはカラチェンコさん勾留の2日前に逮捕されているが、汚い言葉で罵るというのは、その理由であった。
この逮捕とは別に、ヴィティシコさんはクラスノダールにおける環境保護活動に関する容疑で懲役3年を言い渡されており、2月12日に刑が確定された。
オリンピックの聖火は、ロシアにおける人権侵害に光を当てた。それはまた、オリンピックを背景とした人権侵害に対するIOCの対応も映し出している。IOCはロシアに対し、現在行っている差別と嫌がらせを止めさせるよう勧告すべきである。さもなければ、「友情、連帯、フェアプレイの精神」というオリンピック憲章の大原則そのものに背くことになる。
アムネスティ国際ニュース
2014年2月10日
http://www.amnesty.or.jp/news/2014/0213_4467.html
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