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平成23年3月11日14時45分。これは釜石験潮所が引き波をとらえ始めた時刻である。そしてその1分後、東北地方太平洋沖地震が発生している。この地震により巨大津波が発生し、広大な範囲に甚大な被害をもたらしたことは記憶に新しい。また、この時の津波が原因で(津波が来る前から被害は出ていたという説はあるが決定的なものとして)福島第一原子力発電所事故が起きた。東日本大震災は言うまでもなく戦後最大の災害であり、原発事故の方も人類史上最悪の原子力災害となっており、いまだに収束へと向かわず廃炉が終わるのも何年先になるかは分からない。
311前、国内外の原子力推進勢力は根拠もなく「日本の原発は安全だ」とか「もし起きても対策は何重にも取ってある」などと言いふらしていたが、次々と爆発する様を見て、その間違いに初めて気づいた方ばかりではないだろうか。かくいう私もその一人であった。しかし、その根拠なき安全性にお墨付きを与えていた中に気象庁という存在があったことも忘れてはならない。気象庁は地震というものを断層運動であると提唱する省庁であり、従って原発は活断層を避けて建設することが望ましいとは言うものの、人間が地震を誘発することがあるというのをなかなか認めようとはせず、また311の様な地震を想定していなかったと平気で言い張る様に、全く安全対策の役には立っていなかったのである。
2007年の中越沖地震では、柏崎刈羽原発において強烈な被害が発生していたが、表立った放射能漏れが無かったことになっているためそれほど問題にはならなかった。しかしこの3年前に発生している中越地震と併せ、この2つの地震は自然現象とは言い難く人災であったと主張される方がおられる。それは「地震爆発論」を唱える石田昭氏であるが、彼は気象庁の地震の把握の仕方の不自然さの理由を見事に明らかにされている。311以降、人工地震説を聞いたことがあるという方はやや増えてきたように感じられるが、少し前までは「自然現象としての地震」しか知らないという人ばかりであった。
311人工地震説などが広まるにつれ、自然地震でなければ人工地震。人工地震ではなければ自然地震、という発想に陥っていった方もおられるかもしれないが、私は決してそのようには考えない。なぜなら人間が地震を誘発させることがあることを知っているからだ。このことは否定しようのない事実であるが、残念ながら気象庁という機関は誘発地震についての研究を行っていないようなのである。フクイチ原発事故の責任は気象庁にもあるはずだが、これではあまりにも無責任ではないだろうか。そんな思いから、311当日の不可解な現象について気象庁にいくつか質問を投げかけてみたのであるが、回答では全く私の疑問は解決しなかった。
冒頭で述べたとおり、釜石験潮所では地震発生1分前の14時45分に引き波を観測開始している。大船渡と石巻では地震発生と同時刻に観測開始しており、いづれも後日その速報値が撤回され「不明」となるのであるが、どうしてそのようなことが起きたのか、またあまりに早すぎないかと問うてみた。すると、早いのは陸地部分も震源域に含まれていたからであり、第一波として観測したものの中に地震動による潮位の変化というのが混ざっていて判別が出来なかったためにそのような発表となったとのことであった。確かに、地震より先に引き波(津波)が観測されるのはおかしな話であるからその点については説明が出来ている。しかしながら、地震動による潮位の変化という現象は今回が初めてのことであり、気象庁としても断定することが出来ず仮説段階にある理論であるので非常に信用性は低い。しかも、地震動による潮位の変化というものがあったとしても、14時45分の時点では地震はまだ発生していないはずであるから、この点については明らかに説明が付いていないのである。
なぜ釜石験潮所では、地震発生前から引き波が観測されているのだろうか。誰もが納得できる説明を探しているが、見つかりそうにはない。あれだけ大きな災害が起きていて、その始まりに不可解な部分があるのは国民の安全を守るという視点からも非常に問題なことである。そんな問題をこのまま放置してよいとは思えない。誰でもいいので、教えてくれないだろうか。納得のできる説明を期待している。
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