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東日本大震災の津波による甚大な被害=宮城県気仙沼市、2011年3月13日
地震的中の早川正士氏 次は福島沖から房総沖でM5・0前後と予測
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20150924/dms1509240830005-n1.htm
2015.09.24 夕刊フジ
早川正士氏
発生した主な地震と地震解析ラボの的中予測
未曾有の被害を生んだ東日本大震災からこの9月で4年半が経過した。その間にも日本列島各地には強い揺れがたびたび起こり、人々の生活に不安の影を落としている。「せめて、事前にいつ起こるか分かれば」という願いは地震大国に住む誰しもが抱くところだ。だからこそ、幾度も地震予知を成功させてきた科学者の警鐘は、夕刊フジ紙上で大きな反響を呼んできた。今回はその驚異的な的中例を振り返りつつ、次に警戒が必要な最新情報を一挙公開する。
今年5月13日早朝、宮城県沖を震源に、「3・11」の余震とされるマグニチュード(M)6・8規模の地震が発生。岩手で最大震度5強を観測するなど被災地は再び緊張に包まれた。
この地震に先立つ8日前の同月5日、電気通信大学名誉教授で、日本地震予知学会会長の早川正士氏は、自身が主宰する地震予測情報サービス「地震解析ラボ」(会員制サイト)で、「8日〜19日の期間に内陸でM5・0前後、海底でM5・5前後」が岩手県から福島県の間で起きると発表。時間と震源地をピタリと当てることに成功した。
早川氏は、いわゆる地震学者とは一線を画し、工学博士としての立場から地震予測を試みている。同氏が着目するのは地上60キロから800キロのところに存在する「電離層」だ。
「地震が起こる約1週間前、地殻に前兆現象としてヒビ割れが起きる。このヒビが電磁波を発生させ、地球上空の電離層に作用する。電離層は電磁波の影響を受けると地上に数キロ近づく。地上から送信される電波は電離層ではね返り、再び地上で受信されるため、異常があった場合は、電波の送受信がいつもより短時間で行われることになる」(早川氏)
各観測所で得られた異常を示すデータを基に地震の震源地と発生時期、規模を予測している。
早川氏の理論は地震発生の約1週間前に異変を感知し、ピンポイントで警鐘を鳴らせることが、従来の長期予報と大きく異なる点だ。
今年5月22日には、奄美大島近海でM5・1の地震が発生し、最大震度5弱を記録。これについても、同月8日の時点で「5月11日〜22日の間に奄美大島から沖縄・南方にかけての海底でM5・5前後、最大震度4程度」と予測を発表している。
的中例のなかでも、特筆すべきは5月30日に発生した小笠原諸島(東京都)西方沖地震だ。
地震の規模は、東京を中心に10万人以上の死者・行方不明者を出した日本史上最悪の自然災害、関東大震災のM7・9を上回るM8・1。同諸島の母島や神奈川県二宮町で震度5強、観測史上初めて47都道府県全てで震度1以上を記録した。
震源が約682キロと深かったこともあり、幸い津波は発生しなかったが、この地震についても5月22日の地震解析ラボと同月26日付の夕刊フジ紙上で「相模湾から伊豆諸島、小笠原諸島にかけての海底で6月4日までにM5・5前後、最大震度5弱の兆候が現れている」と警告していた。
地震予知に成果を残し続ける早川氏。いま気になるのは次はどこかだ。
主な危険エリアは、(1)内陸部分を含む福島沖から房総沖(2)駿河湾から遠州灘(静岡から愛知)で、どちらも内陸でM5・0前後、海底でM5・5前後、最大震度は4程度(3)新潟から岐阜は、内陸でM5・5前後、同4程度。いずれも9月26日までに発生する可能性がある。
(4)大阪から徳島にかけては、内陸、海底ともにM5・0前後、同4程度で、こちらは同月27日まで危ない。予測期間中は、複数回にわたって地震が発生する恐れがあり、予測時期と実際の発生日が数日ずれることもある。
内閣府の想定によれば、危惧される南海トラフ地震による死者数は最大で32万3000人。自身の身を守るためにも、日々の警戒を忘れてはならない。
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