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桜島「レベル4」の噴火予兆 再稼働川内原発に募る不安〈週刊朝日〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150819-00000001-sasahi-soci
週刊朝日 2015年8月28日号
その速報に一瞬、ギョッとした人も多いだろう。8月15日、桜島(鹿児島県)の噴火警戒レベルが3(入山規制)から4(避難準備)に引き上げられた。気象庁によると、火口から3キロ離れた集落に噴石が落ちる規模の噴火が起こる可能性があるという。
桜島は同日朝から火山性地震が急増。今年に入って爆発的噴火を含む1154回の噴火が観測されるなど、活発な火山活動が続く。
気になるのは、11日に再稼働した九州電力川内原発への影響だ。桜島から川内原発までの距離は約50キロ。マグマが大量に噴出してカルデラができるような巨大噴火が起きると、火砕流が100キロ先にも到達する可能性がある。
現段階では「火砕流が広がる噴火が起こるとは思っていない。大規模噴火が発生する可能性は低いと考えている」(気象庁の北川貞之火山課長)といい、影響はまだ限定的とみられる。
ただ、川内原発の160キロ圏には、桜島のほか阿蘇など14の火山がある。地質調査から過去に起きた巨大噴火の火砕流が、現在川内原発が立つ付近まで来ていたこともわかっている。
火山に詳しい武蔵野学院大学の島村英紀特任教授は説明する。
「桜島だけでなく、新燃岳でも噴火が続くなど九州では火山活動が活発です。今後、大規模な噴火は避けられません。300度以上の火砕流が時速100キロ以上で流れます。火砕流に巻き込まれれば、原発は制御不能になる可能性がある。万全の備えは不可能です」
火山噴火は原発の安全審査でも課題だったが、九電は「巨大噴火が運転期間内に起こる可能性は十分に小さい」と主張、原子力規制委員会も妥当とした。火山活動を監視し、巨大噴火の兆候があれば運転を止め、核燃料を運び出すというが、運転停止の基準や核燃料の搬送先は決まっていない。
だが、そもそも巨大噴火の兆候をとらえられるという見方に専門家は否定的だ。「これまで巨大噴火を予測したケースは世界でもない。噴火は予知できません」(島村特任教授)
起きてしまってからでは、もはや手遅れだ。
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