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夕刊フジの既報通り小笠原で起きた地震について説明する気象庁担当者=5月30日
“3連続”地震予測的中の早川氏 次は北海道から岩手、福島から茨城に兆候…
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20150602/dms1506021140003-n1.htm
2015.06.02 夕刊フジ
日本列島を大きく揺さぶった5月30日夜の小笠原諸島(東京都)西方沖地震。東日本大震災を彷彿とさせる激しい揺れに列島は一瞬にして凍り付いた。この小笠原地震を予知研究で知られる電気通信大学名誉教授、早川正士氏がまたしても予測に成功した。同地震は同月26日発行の夕刊フジで警告していたエリアでドンピシャと言える。自身が主宰するインターネット上の会員制サイトのほか、夕刊フジでも数々の地震を連続的中させてきた早川氏。次に危ないエリアとして東北から北関東と北海道に注目する。
東日本大震災のM9・0に次ぐM8・1。5月30日夜に発生した小笠原地震は、同諸島の母島や神奈川県二宮町で震度5強、47都道府県の全てで震度1以上を記録した。これは観測史上初のことで、そのエネルギーがとてつもない大きさだったことを物語る。
震源が約682キロと深かったこともあり、津波が起きなかったことが不幸中の幸いだが「震源が浅かったら…。背筋が寒くなる」というのが関係者の共通認識だ。
この巨大地震をほぼ正確にキャッチしていたのが、『地震は予知できる!』(KKベストセラーズ)の著者で、日本地震予知学会会長で電通大名誉教授の早川氏だ。
早川氏は、自身が主宰する地震予測情報サービス「地震解析ラボ」(会員制サイト)で5月22日に、「5月24日〜6月4日までの間に相模湾、伊豆諸島から小笠原にかけての海底でM5・5前後、最大震度5弱程度」と発表、26日付の夕刊フジで警戒を呼びかけていた。規模こそ予測を上回ったが、発生時期、震度ともほぼ正確に当てることに成功した。
早川氏は地震が起こる約1週間前、前兆現象として起きる地殻のヒビ割れに着目。このヒビが発生させる電磁波が地球上空の電離層に与える影響を独自に分析し、発生場所と地域を予測している。
これまでの実績は数知れず、昨年9月11日には「9月15〜19日までの間に関東内陸部でM5・5程度、最大震度5強」と予測し発表。5日後の16日に実際、茨城県南部を震源とするM5・6(最大震度5弱)の地震が発生した。
このほか、今年5月22日に発生した奄美大島近海地震(M5・1)を同月16日付の本紙で、同月13日の宮城沖地震(M6・8)を14日付の本紙で「発生の恐れあり」と指摘していた。
今回の小笠原地震について早川氏は「震源地が約682キロと極めて深い。その距離を電磁波が通り抜けてきたため、上空の電離層にはM5・5前後の規模の地震と同じ程度の乱れが表れていた」と分析した。
気になるのは次に地震が起きるエリアだ。
「7日までに北海道の十勝から岩手にかけて、内陸ならM5・0前後、海底ならM5・5前後、最大震度4程度。11日までに福島から茨城にかけて内陸海底ともにM5・0前後、最大震度4程度」と早川氏。それぞれ前兆がみられるという。
このところ、地震はおろか鹿児島県・口永良部島(くちのえらぶじま)が爆発的噴火を起こすなど異変が立て続けに起きている。
東海大学海洋研究所教授で、地震予知研究センター長の長尾年恭氏は、「地震や火山の活動には揺らぎがあり、『活動期』と『静穏期』を行ったり来たりする。今は明らかに、日本列島が活動期に入っているといえるだろう。逆を言えば、これまでの昭和の高度成長期が静か過ぎた。日本は地震国、火山国であり、今が普通の状態ともいえる」と指摘する。
長尾氏によれば、地震計による観測が始まって以降、M9クラスの地震は1960年代、2000年代に集中。チリ地震(1960年)、アラスカ地震(64年)、スマトラ沖地震(2004年)、東日本大震災(11年)など世界で見ても巨大地震はかたまって起きている。
長尾氏は「今後20〜30年で大きな地震が起きる可能性がある」といい、火山活動についても同じことが言えるという。
「20世紀は火山活動も静かだった。毎年いくつか噴火しても当たり前の時代に入ってくるだろう。富士山は、前回の噴火(宝永大噴火)から約300年が経過し、間が空き過ぎている。いつ噴火してもおかしくない。これまで阿蘇山、桜島などばかり注目されてきたが、今後は1000年に1度、数百年に1度といわれる活火山が噴火する可能性もあるだろう」
長尾氏は「東日本大震災後の現在の状況は、約1100年前に起きた貞観地震の前後に似ている」とも警告する。
貞観11(869)年に、三陸沖を震源とするM8クラスの「貞観地震」が発生し、9年後に首都直下型、18年後には南海トラフ地震に相当する地震が起きた。また、貞観地震の前には、富士山が貞観大噴火(864−866年)を起こしている。
活動期に入った日本列島。何が起きてもおかしくない。
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