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島を覆うほどの噴煙を上げる口永良部島(水中写真家・高久至さん撮影)
「警戒レベル3」だった口永良部島の噴火が意味するもの 箱根&富士山も…
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20150530/dms1505301529009-n1.htm
2015.05.30 夕刊フジ
爆発的噴火を起こした鹿児島県・口永良部島(くちのえらぶじま)の新岳(しんだけ)。日本列島には活火山が点在し、気象庁はその危険度にあわせて、30の活火山に「噴火警戒レベル」を設定しているが、口永良部島は「入山規制」を示すレベル3にとどまっていた。それでも突如、噴火した。「レベル設定は科学的でも学術的でもない」(専門家)。つまり箱根山も富士山も、いつ口永良部島のようになってもおかしくないというわけだ。
29日に起きた口永良部島の噴火は、高温のマグマが地下水に接触して起きる「マグマ水蒸気爆発」の可能性が指摘されている。専門家は「最長で数年間にわたり、断続的に噴火を繰り返す恐れがある」として、警戒を呼びかけている。
気象庁が設定する噴火警戒レベルは、火山活動の状況に応じて警戒が必要な範囲や避難など住民らが取るべき行動を5段階で示したもので、2007年から運用が開始された。
気象庁の担当者は「それぞれの活火山ごとに特性が違う。レベルを決める判断は山ごとに異なる」と話す。実際、レベル1から2に引き上げる基準の一つとして、北海道の十勝岳が「火山性地震が1時間でおおむね20回」であるのに対し、秋田県の秋田焼山(やけやま)は「1日で50回以上」と、大きな差がある。
夕刊フジで「警戒せよ! 生死を分ける地震の基礎知識」(木曜)を連載する武蔵野学院大の島村英紀特任教授が事情を説明する。
「北海道の有珠山(うすざん)は歴史上明らかになっている7回の噴火の直前には必ず有感地震が発生していた。そのため、2000年の噴火のときには事前に情報を出すことができている。だが、そうした活火山はごく一部で、ほとんどは過去のデータがない。そのため、わずかな経験や勘をもとに活火山ごとに噴火警戒レベルを出しているのが実情だ。口永良部島も記録が残っているのは1841年の噴火からで、それ以前は解明されていない」
口永良部島は昨年8月の小噴火を受けて、レベルをそれまでの1から3に引き上げられていた。さらに今年に入ると火山ガス(二酸化硫黄)が急増し、火山性地震も増加傾向となる。だが、レベル4の「避難準備」に改められることはなかった。
気象庁の担当者は「『噴石が火口から2キロ程度か、それ以上に飛散』といったレベル4の事態を引き起こす変化だと判断することができなかった」と話す。口永良部島では、レベル4引き上げには、火山性地震が24時間以内に複数回発生するなどの基準があり、今回はそれには達していなかったという。
噴火後に、噴火警戒レベルは運用開始以来、初めて「避難」を示すレベル5に引き上げられた。だが、前兆現象は解明できておらず、事前に警鐘は鳴らせなかった。
島村氏は「96年から2003年には岩手県の岩手山で、火山性地震が増え、山の膨張もみられた。そのため、研究者が状況を注視し続けたが結局、噴火は起こらなかった。同じような例は福島県の磐梯山にもいえる。逆に御嶽山のようにレベル1(現在は3)だった山が突然、噴火することもある」と、調査の客観性に疑問を投げかける。
噴火警戒レベルが設定される活火山30カ所のなかには富士山を筆頭に日本百名山が数多く含まれる。レベルに関係なく、いつ爆発しても不思議ではないのだ。
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