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バヌアツでは屋根がまるごと吹っ飛んだ(C)AP
海洋気象の専門家警告 バヌアツ並み巨大台風が日本を襲う日
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/158336
2015年3月26日 日刊ゲンダイ
木々がなぎ倒され、家々がペシャンコにつぶされた光景にゾッとした人も多いのではないか。南太平洋の島国・バヌアツを襲った大型サイクロン・パムのことだ。損壊住宅は約3万3000戸、被災者は約16万人に上るが、まだ復旧半ばで、被害がさらに膨らむ恐れがあるという。
パムの中心気圧は896ヘクトパスカル。最大瞬間風速は75メートルと、車も吹っ飛ぶ暴風だった。サイクロンと台風の違いは、発生エリアの違いで、決して遠い南の島の話ではない。気象現象としては同じで、日本にも同じような猛烈な強さの台風が接近する恐れがあるらしい。
海洋研究開発機構アプリケーションラボ所長・山形俊男氏が言う。
「バヌアツ周辺は、海面水温が例年より1〜2度高く、いつも以上に水蒸気が発生しやすいため、積乱雲が発達しやすい。そこにサイクロンのもとになった積乱雲の大群が西から移動してきて、サイクロンがどんどん発達。カテゴリー5の最強クラスに発達したのです。昨年8月に日本を襲った台風11号は発生当初920ヘクトパスカルで、パムと同じカテゴリー5。日本接近時は950ヘクトパスカル前後まで弱まりましたが、あのクラスの台風が勢力をキープできるような気象条件が重なると、危ない。その条件とは、“海面水温の1〜2度上昇”と“水深100メートルの水温が26度になること”です」
その2つの条件が重なると、台風が急速に強化され、1日で中心気圧が平均40ヘクトパスカルほど下がるが、昨年10月の18号は990ヘクトパスカルから60ダウンの930ヘクトパスカルにまで勢力を強めていた。
■小石で強化ガラスまで割れた
では、パム並みの台風が日本に上陸したら、どうなるのか。バヌアツ在住の日本人男性(40)が言う。
「内陸にあるホテルに避難しました。ホテルは、窓という窓をサイクロンシャッターでガード。1階ロビーの大窓には、さらにベッドのようなマットで内張りしたのですが、それでも破られる恐れがあるからと、ゲスト全員が地下1階のダンスフロアに集められた。あの誘導は正解で、風速75メートルの暴風で、1階レストランの窓のシャッターが破られた。ものすごい音で、いつ水が浸入するのか気が気ではありませんでした。パム通過後、5階の居室に上がると、暴風でシャッターに隙間ができて、ガラスが破られたのか、室内はくるぶしまで“プール”でした」
サイクロン多発地帯のバヌアツは、ホテルでなくともサイクロンシャッターが完備されている。しかも、男性が避難したホテルは、米資本の超高級ホテル系列だ。もちろん、強化ガラスだが、破られた。あの暴風のもとでは、小石さえ凶器になり、ガラスを破り、人をケガさせる。
09年、愛知県に上陸した台風18号で、ビルの外壁パネルが落下したことから、日本建築総合試験所は、飛散物によるガラスへの影響を検査した。その結果、小石程度の2グラムの鉄の塊で、網入りガラスも強化ガラスも破られた。
通勤中のサラリーマンがパム並み台風に襲われたら、ビルの窓が砕かれて飛び散り“ガラスの雨”だ。サイクロンシャッターが破られる暴風だと、地下につながる階段のシャッターを閉めても意味がないだろう。建築物の倒壊はバヌアツほどではないにしても、ビルに避難するなら、窓際はやめ、なるべく内側の部屋に逃げ込むのが正解だ。
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