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徳島県南部の地震について説明する気象庁の長谷川洋平・地震津波監視課長=6日午前
徳島震度5強、巨大地震の前触れか 過去の南海トラフ地震は直下型の後に…
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20150207/dms1502071700008-n1.htm
2015.02.07 夕刊フジ
東日本大震災から間もなく4年。未曾有の大災害の記憶を呼び覚ます揺れが日本列島を襲った。6日午前、徳島県牟岐町(むぎちょう)で震度5強を観測。気になるのはこの地震が、南海トラフ巨大地震の発生が懸念されるエリアで起こったことだ。気象庁は「関連は不明」としているが、専門家は「巨大地震の明らかな先駆け」と指摘。東日本でも大地震の発生リスクが高まっているといい、警戒感が広がっている。
列島に緊急地震速報の不気味な音が響き渡った。6日午前10時25分ごろ、四国東南部で地震が発生。気象庁によると、震源地は徳島県南部で、震源の深さは約10キロ。地震の規模はマグニチュード(M)5・0と推定される。徳島県牟岐町で震度5強、海陽町で5弱を観測したほか、三重県から山口県まで広い範囲が揺れた。
人的被害がなかったのは不幸中の幸いだが、震源がM9級とも目される南海トラフ巨大地震の震源域と重なる点が何とも不気味だ。
内閣府による被害想定では、東海沖から九州沖までの太平洋海底に延びるくぼみ(トラフ)付近で起きるとされ、最悪33万2000人の犠牲者が出ると予想されている。
夕刊フジで「警戒せよ! 生死を分ける地震の基礎知識」(木曜)を連載する武蔵野学院大学の島村英紀・特任教授は、「気象庁は『関係がない』と明言していない。明らかになっているだけで、これまで南海トラフ巨大地震は13回起きたことが確認されている。いずれも、西日本で今回の地震のような直下型地震が何度か起きた後に発生している。この経緯からみても、今回の地震は巨大地震の明らかな先駆けだろう」と指摘する。
兆候はまだある。
2013年4月、四国に近い兵庫県淡路島付近でM6・3、最大震度6弱を観測した大陸プレート内での直下型地震が起きた。00年10月には、同じ西日本の鳥取県西部を震源とするM7・3、最大震度6強の直下型地震が発生した。
「この2つの直下型地震だけでなく、見方によっては、多くの犠牲者を出した1995年の阪神・淡路大震災(M7・3)も次にくる巨大地震の先駆けとも捉えられる。11年3月の東日本大震災(M9・0)から、日本の地下は劇的に動いた。4年たって地下のひずみが震災前の状態に戻り、東日本でも大地震の発生リスクが高まっているという研究も出ている。日本列島全体が不安定な状態にあるのは間違いない」(島村氏)
油断は禁物だ。
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