http://www.asyura2.com/14/jisin20/msg/388.html
Tweet |
首都直下地震はいつ来てもおかしくない=東京・新宿副都心
警戒すべきは南海トラフより首都直下型 地震学者・島村英紀氏
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20150105/dms1501051140001-n1.htm
2015.01.05 夕刊フジ
地震学者を困らせる質問に「次に日本を襲う大地震はどこでしょうか」というのがある。
日本でいちばん恐れられている「南海トラフ地震」が起きないまま、1年が過ぎた。もし、この地震が起きれば地震の規模は東日本大震災(2011年)なみのマグニチュード(M)9。大津波が西南日本を広く襲う可能性がある。大津波だけではない。「先代」の宝永地震(1707年)の49日後に大噴火した富士山も、今回、地震と連動して噴火するかも、といわれている。
しかし、「次に日本を襲う」大地震がこの南海トラフ地震とはかぎらない。
かつて1976年に東海地震の恐れが突然クローズアップされて日本中が騒ぎになったことがあった。
そのとき政府は大震法(大規模地震対策特別措置法)という世界初の地震立法を立ち上げ、気象庁に判定会(地震防災対策観測強化地域判定会)という組織を作った。この法律で地震予知はできる、できたときには新幹線や東名高速道路は止める、デパートやスーパーは閉店する…といったことが決められている。
だが、東海地震が起きないまま、95年には阪神淡路大震災が起き、死者は6400人を超えるなど、甚大な被害を生むことになった。不意打ちを食らった京阪神の人々には「次に来る大地震は東海地震に違いない」「大地震の前には政府から警報が出るはずだ」といった刷り込みがされてしまっていたのだ。
地震予知ができることを前提にした大震法はまだ生きている。しかし、その後の地震学の進歩で地震予知は現在の科学のレベルでは不可能なことが分かってしまっているのである。
いまある不安材料の一つが2011年の東日本大震災だ。これによって日本列島の地下全体がリセットされてしまった。それゆえ、首都圏直下地震も、以前よりは起きやすくなっている。
首都圏の地震は、大正関東地震(1923年)以来、不思議に少ない状態が続いている。この90年間に東京都千代田区で震度5を記録したのは東日本大震災(2011年)ほか、14年5月に起きた伊豆大島近海の地震を入れても4回しかないのだ。
江戸時代から大正時代には、地震ははるかに多かった。江戸時代中期の18世紀から24回ものM6クラス以上の地震が襲ってきていたのだ。平均すれば、なんと6年に一度にもなる。
地震学者から見れば首都圏がいままで静かだったのは異例だ。むしろ、もっと地震が多いのが普通なのである。
■島村英紀(しまむら・ひでき) 武蔵野学院大学特任教授。1941年、東京都出身。東大理学部卒、東大大学院修了。北海道大教授、北大地震火山研究観測センター長、国立極地研究所所長などを歴任。最新刊に本紙連載をまとめた『油断大敵! 生死を分ける地震の基礎知識60』(花伝社)。
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。