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地震調査研究推進本部の「2014年度版 全国地震動予想図」
東京46%、横浜78%…政府も認めた地震発生率急上昇の理由
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/155961
2014年12月23日 日刊ゲンダイ
政府の地震調査委員会が19日に公表した「2014年度版 全国地震動予測地図」。首都圏で確率が大幅に上がったのには、背筋が寒くなってきた。
「今後30年以内に震度6弱以上の激しい揺れに襲われる確率」は、東京都庁付近26%(13年度版)→46%、横浜市役所付近66%→78%、さいたま市役所付近30%→51%に上昇した。今年4月に公表された相模トラフ地震の発生確率を予測に盛り込んだこと、関東平野直下のフィリピン海プレートが、従来の推定より浅い場所にあったことが反映されたのだという。浅い場所で地震が起きれば、地震の規模が大きくなる。
武蔵野学院大特任教授の島村英紀氏(地震学)が言う。
「首都圏直下には、北米プレート、その下に東側から太平洋プレート、さらに下に南西からフィリピン海プレートが入り込んでいる。3重構造で、これは世界でも首都直下だけ。フィリピン海プレートに限らず、各プレートの独立した地震やプレート間の摩擦で起こる地震が、3.11以降、起きやすい状況になっている。政府もそれを認めたことになります」
■首都圏で急激な動き
元前橋工科大教授の濱嶌良吉氏(地殻変動解析学)は、「政府のデータを見ると、200年程度の短いスパンで試算している。これでは正確な情報となりません。東日本大震災は1145年前の貞観地震(869年)の再来ともいわれているように、日本では1200年周期の地震が始まっています」とこう続ける。
「先月末に、長野北部地震で日本列島を縦断するフォッサマグナが動き出したとみられますが、その西側に位置する『糸魚川―静岡構造線』を形成する断層のひとつ『牛伏寺断層』は、841年に動いている。東側にあるのが、首都直下地震とも関連のある『柏崎―千葉構造線』。ここは、818年の弘仁地震の震源とされています。首都圏一帯が、急激に動き出しているのです」
2020年の「東京五輪」に向けて外国人観光客を誘致している日本政府は、本来なら国の評価を下げるデータは出したくないところ。しかし、そうは言ってられないほど事態は切迫しているようだ。
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