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多発する深発地震
12月6日の午前1時過ぎに若狭湾でM5程度の地震が起こりました。震源深さが360キロの深発地震です。311の大地震以降、日本では深発地震が倍増しています。
Hi-net自動処理震源マップ( http://www.hinet.bosai.go.jp/hypomap/?LANG=ja )で、「日本全国広域」、「最新30日間」を指定して表示される震源マップ( http://www.hinet.bosai.go.jp/hypomap/mapout.php?_area=EXPJPW&_period=24hours&rn=90414 )の青いドットが深発地震です。311前はこの数はだいたい20ぐらいでした。今は、簡単には数えることが出来ないほど表示されています。
今朝、若狭湾で深発地震が起こりましたから、この際、深発地震についてまとめてみたいと思います。
まずは、若狭湾での地震について。
http://typhoon.yahoo.co.jp/weather/jp/earthquake/list/?e=492 によれば、若狭湾を震源とする地震は、2004年以来、2014年12月6日の正午までに3回しか起こっていません。そのすべてのデータを引用すると次のようになります。
http://typhoon.yahoo.co.jp/weather/jp/earthquake/20141206010241.html?e=492
情報発表時刻 2014年12月6日 1時08分
発生時刻 2014年12月6日 1時01分ごろ
震源地 若狭湾
緯度 北緯35.5度
経度 東経135.7度
深さ 360km
マグニチュード 5.1
http://typhoon.yahoo.co.jp/weather/jp/earthquake/20091122043300.html?e=492
情報発表時刻 2009年11月22日 4時38分
発生時刻 2009年11月22日 4時33分ごろ
震源地 若狭湾
緯度 北緯35.8度
経度 東経136.0度
深さ 10km
マグニチュード 2.9
http://typhoon.yahoo.co.jp/weather/jp/earthquake/20070831233700.html?e=492
情報発表時刻 2007年8月31日 23時42分
発生時刻 2007年8月31日 23時37分ごろ
震源地 若狭湾
緯度 北緯35.9度
経度 東経135.7度
深さ 10km
マグニチュード 4.3
要するに、この10年で起こった三回の地震の内、他の2回は震源深さが10キロの浅い地震であったわけです。震源が深くなると、異常震域という現象が発生しやすくなります。プレートが深いところに沈み込んだところで地震が発生し、その揺れが浅いところまでプレート内を伝わって地表面を揺らすため、震源と震度を観測した場所が遠く離れてしまうのです。今朝の若狭湾の地震も震度を観測したのは福島県の沿岸でした。深発地震が発生するのは、単にその震源付近でプレートが破壊されたというだけではなく、プレート全体がある程度動いているという意味でもあるはずです。これは、もちろん、普通の地震でも同じですが、深発地震で異常震域が観測される地震は特にプレート全体が動いたという意味のはずです。
2011年の3月11日の東日本太平洋沖地震以来、太平洋プレートの活動が活発化しました。太平洋プレートのもとは東太平洋海嶺です。太平洋の東側、チリ沖のイースター島付近からカリフォルニア湾に繋がっている海嶺で、基本的には東太平洋海嶺自体の活動も活発化しているはずです。だからこそ、ハワイでの火山活動活発化もあるわけで、太平洋プレートが沈み込んでいる日本列島各地で火山活動が活発化しています。
東太平洋海嶺の活動活発化は西側、つまり太平洋プレートにだけ及んでいるわけではなく、当然東側、つまり、北アメリカ大陸側へも影響を与えています。北アメリカ大陸の西側にあるのはサンアンドレアス断層で、東太平洋海嶺自体の北部がサンアンドレアス断層帯を形成しています。そのため、北アメリカプレートの下へ東太平洋海嶺自体から発生したプレートがもぐりこむことが出来ず、互いに水平にかみ合っているようです。このかみ合いの結果、北アメリカ大陸の西岸を縦に横切るロッキー山脈を作り出したのでしょう。このことは、多分、イエローストン火山の噴火がまだまだ起こらないということを暗示しているはずです。なぜなら、大規模な噴火はプレートが地中深くから両側に引っ張られ、そこにできた割れ目からマグマが上昇することによって起こるようだからです。日本列島において、北日本は東西方向に圧縮されています。これは太平洋プレートが西側に進んでいるからです。ところが九州付近は東西方向に引っ張る力が働いているとされ、多分、これが九州を縦断する巨大なカルデラの原因なのです。引く力が働くのは、基本的にはフィリピン海プレートが東へ進むためだと思います。なお、イエローストンについては、1980年にセント・ヘレンズ山の山体崩壊があり、1984年ノースリッジ地震(M6.8)や1989年ロマプリエタ地震(M7.1)などが起こってきていますから、近い将来でのある程度の規模の噴火は有り得るとは思います。
12月6日の若狭湾での深発地震は太平洋プレートの沈み込みに伴って太平洋プレート自体が割れて起こった地震です。M5規模ですからかなり大きな地震です。、深発地震は、近い将来、そのプレートの浅い部分である程度の規模の地震が起こることを予告しているのだと思います。311以降、中部地方を北西方向から南東方向へ縦断するような形で深発地震が多発しています。フォッサマグナの形成も主に太平洋プレートがこの地域で沈み込んでいることに関係していて、この地域一帯で地震や噴火などの活動が活発化しているわけです。琵琶湖周辺とか、房総半島の東方沖とかで大地震が起こると言われていますが、太平洋プレートの沈み込みの速度が311前と比べて二倍程度にはなっている様子ですから、ある意味、ごく当然の結果です。
2014年12月06日16時25分 武田信弘
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