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火山大国ニッポン/(C)AP
「我々のレベルそんなもの」…“看板倒れ”噴火予知連の素性
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/newsx/153740
2014年9月30日 日刊ゲンダイ
御嶽山の噴火は改めて活火山の恐ろしさをみせつけたが、釈然としないのは、気象庁の諮問機関「火山噴火予知連絡会」の活動だ。
噴火直後の会見でアキれたのが、予知連の藤井敏嗣会長の発言である。記者から「予知できなかったのか」と問われると、平然とした表情で「我々の予知のレベルはそんなもの」と言ってのけた。
御嶽山は噴火の2週間以上前から火山性地震が増えていた。予知連も警戒情報ぐらいは発信できたはずだ。“開き直り”とも受け取れる発言には「じゃあ予知の看板を外せ」と言いたくなる。そもそもどんな組織なのか。
「予知連は74年に『火山活動についての総合的判断を行うことを目的』に発足しました。学識経験者や関係機関の専門家で構成し、委員は現在、31人います。年3回の定例会のほか、噴火などの異常時には、防災対応などの活動を行っています」(気象庁担当記者)
事務局の気象庁に予知連の予算を聞くと、「特にありません。年3回の会合に出席した際の日当1万数千円のほか、交通費ぐらい。報酬制度はなく、謝金扱いです」(地震火山部)と答えた。
■噴火予知連にさえダメ出しされた原子力規制委員会
110もの活火山を抱える日本で、重要な噴火予知の予算が「手弁当並み」とは驚きだ。国の火山災害対策予算(2014年度)も、「火山噴火予測に関する基礎的研究」(1800万円=文科省)、「火山現象に関する研究」(2400万円=気象庁)、「海域火山噴火予知の推進」(1200万円=海保)、「火山観測体制の強化」(1億9600万円=気象庁)と計2億5000万円に過ぎない。
計画が頓挫している「高速増殖炉もんじゅ」につぎ込まれた事業費約1兆円と比べると極端に少ない。これで噴火予知なんて本当にできるのか。武蔵野学院大特任教授の島村英紀氏(地震学)がこう言う。
「噴火予知の研究は、世界的に見ても非常に難しい。北海道・有珠山のようにまれに噴火が分かるケースがあるが、まずムリと考えた方がいい。今回の噴火でもハッキリしたでしょう。国が設けている5段階の火山警戒レベルも何ら根拠はありません。予算も少なく、できもしないのに気象庁が安易に『噴火予知』の看板を使うから国民が勘違いするのです」
そんな“看板倒れ”の予知連からダメ出しされたのが原子力規制委員会だ。今年6月、原発の安全審査で火山噴火の前兆を判断の条件としたことに、前出の藤井会長は「予知連に予知しろと言われても術がない」と居直ったうえで、「規制委に予知する術があるとも思っていない」とバッサリだった。専門家がこの体たらくで、火山大国の原発を再稼働させるなんて狂気の沙汰だ。
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