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東日本大震災による津波で2階建ての建物に乗り上げた船 ASSOCIATED PRESS
太平洋の沈み込み帯で大地震発生の可能性
http://jp.wsj.com/news/articles/SB12785023003277603623104580156940313381212
2014 年 9 月 16 日 12:05 JST WSJ
太平洋の深海の断層がマグニチュード9.0以上の地震を引き起こす可能性があるとする調査報告書が16日、米地震学会報に掲載される。地震学者らは現在、沈み込み帯と呼ばれる深海の断層が起こす巨大地震の危険性について見直しを進めており、そうした中でこの報告書が発表されることになった。
沈み込み帯が起こす地震は1つの構造プレートが他のプレートの下に沈み込むため、海洋に大きな影響を与え大津波をもたらす。
2004年のマグニチュード9.1のスマトラ沖大地震や、11年のマグニチュード9.0の東日本大震災は沈み込み帯で発生した。それまでは、沈み込み帯がそれほどの大地震を引き起こす確率は高くないと思われていた。深海の断層は巨大なエネルギーを解放するには古すぎると考えられていたからだ。しかし、スマトラ沖大地震と東日本大震災の発生を受け、地質学者らは沈み込み帯の潜在的な危険性についての算定方法の改善策を模索し始めている。
今回の報告書を共同執筆した米オレゴン州立大学のクリス・ゴールドフィンガー博士(古地震学)は、「ジャカルタは沈み込み帯の上に位置しており、東日本とほぼ同じである」と指摘した上で、「沈み込み帯はマグニチュード9といった規模の地震は引き起こさないと長らく想定されていたが、引き起こす可能性はある。このことは、世界の地域に影響が及ぶ」と述べる。
同報告書は、古代の地震の記録と最近の地震のデータを合体させ、一定の期間に沈み込み帯で発生する地震の最大マグニチュードを判断するモデルを提示している。報告書の著者らは、沈み込み帯で一定の間隔で起きる大地震は、地質構成のほか、プレートの角度や古さなどではなく、プレートの移動により蓄積されたエネルギー総量に基づき発生するとの見方を示している。
報告書によれば、太平洋にある沈み込み帯のほとんどは250年周期でマグニチュード8.5以上、500年単位で8.8以上、1万年周期で9.0以上の地震が発生する。ただ報告書の共同著者で、不動産保険会社FMグローバルの不動産リスク・ソリューション・センターの地震学者ユファン・ロン氏は、「沈み込み帯が過去499年間マグニチュード8.8の地震を発生させていないからといって、それが来年起きるということではない」とし、「われわれは確率について論じている」と、誤解しないようくぎを刺す。
深海の断層は想定されていたより危険だとする報告は、これまでも発表されているが、今回の調査では20世紀の記録と古い堆積物の分析を組み合わせた。報告書の執筆に当たった科学者らは、この方法は複雑だが有望だとしている。調査は、バンクーバー沖からカリフォルニア州南部沖に広がるカスケード沈み込み帯で深海探査艇が収集したサンプルをダーツを投げるように海上に放出することによって実施された。サンプルには、1万年前の地質が含まれていた。
カスケード沈み込み帯では1700年にマグニチュード9.0の地震が発生したと推定されている。今回の報告書に使われた計算式に従うと、カスケード沈み込み帯では500年以内に8.8、50年以内に7.9の地震が発生する可能性がある。
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