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新技術にシフトする半導体業界、従来の対応に限界
半導体業界はPCとスマホの成長鈍化を受け新たな技術に目を向けている
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ニューヨーク州マルタにあるグローバルファウンドリーズの工場 PHOTO: GLOBALFOUNDRIES INC.
By DON CLARK
2016 年 7 月 13 日 18:30 JST
【サンフランシスコ】これまで売り上げをけん引してきたスマートフォンとパソコンの需要鈍化を受け、半導体メーカーとそのサプライヤーが新しい技術に目を向けている。回路の微細化でチップの性能を上げるという従来の対応では形成逆転は難しそうだ。
この問題は、12日にサンフランシスコで開幕した半導体製造装置・材料の見本市「セミコン・ウエスト」で注目の話題となっている。半導体製造装置メーカーの業界団体は同日、世界の半導体製造装置の売上高は今年、369億4000万ドルとなり、前年比1%増にとどまるとの見通しを示した。昨年は約3%の減少だった。
別の業界団体は、世界の半導体売上高は今年、2.4%減少するとの予測を示した。スマホの販売減速とパソコン市場の縮小が主な要因だ。
米半導体受託製造大手グローバルファウンドリーズのサンジェイ・ジャ最高経営責任者(CEO)は「問題は何が成長エンジンになるかだ」と語った。
ジャ氏をはじめとする業界幹部は、新しい材料や製造技術の導入で対応していると話す。これは、数々のインターネット接続デバイスに対する新たな需要が見込まれることなどが背景にある。こうしたデバイスには、今までとは異なる性能を持った半導体が必要になるかもしれない。「モノのインターネット(IoT)」として知られる新たな市場では、価格が1ドル未満で、電池を交換しなくても数年間使える半導体が求められる可能性がある。
「FD-SOI」に期待
グローバルファウンドリーズとライバルのサムスン電子は「FD-SOI」というプロセス技術を採用している。この技術を使えば、現在入手できる最小の回路を使わなくても、消費電力を減らし、コストを下げることができる。FD-SOIは、フランスのソイテックが供給する特注の半導体ウエハーに依存している。
ソイテックのポール・ブードル最高経営責任者(CEO)は、これらのメリットの一つはソニーがもたらしていると指摘する。ソニーは先ごろ、FD-SOIをベースにしたスマホ向けGPSチップを開発した。このチップは消費電力が従来品の10分の1で、バッテリーに大きな負荷をかけずに位置情報サービスをもっと利用できるようになるという。
一方、米インテルや台湾積体電路製造(TSMC)、サムスン、グローバルファウンドリーズといった大手は引き続き、小さな四角いシリコンウエハーに載せるトランジスタの数を増やそうとしている。最近は技術面や資金面の問題で、微細化のペースが「ムーアの法則(半導体の集積密度は2年ごとに倍増するという法則)」よりも長くなっている。
だがジャ氏によると、大容量半導体市場のほか、データセンター用機器や機械学習アプリといった
高度な性能が求められる分野では、小型のトランジスタが不可欠とみなされている。
一部の企業は、小型トランジスタを製造せずに半導体の性能を高めようとしている。ほとんどのモバイル機器でデータ保存に使われるNAND型フラッシュメモリーのメーカーは、3次元(3D)NAND技術によって集積回路を何層も積み重ねることで大容量化を図っている。
半導体装置メーカーに追い風
こうした技術のシフトには新たな設備投資が必要になるため、一部の半導体装置メーカーに利益をもたらす。そのうちの1社である米アプライド・マテリアルズは先ごろ、受注が急増している要因として、3D NANDの普及、ディスプレー需要、中国の半導体産業振興策の3つを挙げた。いずれも引き続き同社の追い風になると見込んでいる。
アプライドの株価は年初来で35%上昇している。同社のゲイリー・デッカーソンCEOは「この大きなうねりは始まったばかりだと思う」と話した。
セミコン・ウエストの主催者SEMIは、17年の半導体製造装置投資額は前年比で11%増加すると予想している。背景には技術シフトの加速に加え、集積回路の微細化競争を続けるには新しい装置の購入が必要になることがある。
長年開発が待たれているのは、写真処理技術を利用して回路パターンを転写するリソグラフィ装置の後継製品だ。リソグラフィ装置で最大手のオランダのASMLホールディング、EUV(極端紫外線)を用いたリソグラフィ技術を使って小型の集積回路を製造できる装置の開発に、これまでに70億ドルを投じたと見積もっている。
ASMLのピーター・ウェニンクCEOは11日、何度も延期になったが、半導体メーカーは2018年末までにこの技術を利用するようになるとの見通しを示した。だがEUVリソグラフィ技術が次の製造技術の飛躍的進歩への道を開くかどうかは依然として不明だ。現在、最先端半導体の回路線幅は14ナノメートルだが、これをわずか7ナノメートルにする技術の開発が進められている。
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