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(回答先: アマゾンのドル箱となったAWSがこれほど破壊的である理由 AmazonをEコマースの会社だと思っているなら、認識を改めよ 投稿者 てんさい(い) 日時 2015 年 11 月 02 日 11:08:19)
http://japan.zdnet.com/article/35071724/
Conner Forrest (TechRepublic) 翻訳校正: 石橋啓一郎 2015年10月13日 06時30分
パブリッククラウド市場をAmazon Web Services(AWS)がリードしていることに異論がある人はいないだろう。AWSが人気を博している大きな理由は、利用できる製品の多さと、同社が新たなツールやサービスを提供するスピードにある。
ラスベガスで開催された「AWS re:Invent 2015」カンファレンスの基調講演で、AWSのシニアバイスプレジデントであるAndy Jassy氏は、Amazonの現在の状況と、同社が提供する新製品について語った。
Jassy氏によれば、現在AWSは100万を超えるアクティブな顧客を抱えている(同氏はアクティブな顧客を、過去30日間に同プラットフォームを利用した、Amazon以外の組織と定義している)。この数字は、大企業がクラウドに移行しつつあることを明確に示している。しかし、その理由は何だろうか?
Jassy氏は、クラウドへの移行が進んでいる6つの理由を挙げた。
固定費から変動費への移行
組織の敏しょう性の増大
独自にクラウドを持つよりも低い変動費
差別化につながらないにも関わらず負担の大きい業務の廃止
必要な容量を予測しなくて済む
わずかな労力でグローバルな展開が可能
Jassy氏は、これらのことが企業に「自社の運命に対する自由とコントロール」を与えてくれると述べている。さらに同氏は、クラウドは7つの基本的な自由を提供してくれるものであり、これらの自由は同時にAWSプラットフォームの未来を示していると語った。
提供:Conner Forrest/TechRepublic
AWS re:Inventで講演するシニアバイスプレジデントのAndy Jassy氏
提供:Conner Forrest/TechRepublic
この記事では、Jassy氏が基調講演で語った、AWSの新製品が可能にするクラウドの基本的な自由を紹介する。
1.構築の自由
企業の開発者に課せられる制約は、少なければ少ないほど望ましい。Jassy氏は、AWSが提供する製品やサービスの数が多いことそのものが、組織がクラウド戦略を立てる上での自由度を高めていると述べた。
米国の銀行であるCapital Oneの最高情報責任者(CIO)Rob Alexander氏は、「デジタルはまさに銀行の新たな支店だ」とし、同社は顧客に対し優れたオンライン体験を提供する必要があると話した。Alexander氏はこのカンファレンスで、新たなCapital Oneアプリのデモを行い、このアプリはモバイルユーザーの銀行利用体験を革命すると主張した。
2.データから本当の価値を引き出す自由
AWSにはデータ分析のためのツールが豊富に用意されているが、そのプロセスは通常、専門家であるデータアナリストによって処理されており、一般的なビジネス現場の従業員が簡単に携われるものではない。Jassy氏はこの問題を解決するための製品である、誰にでも素早く簡単に利用できるクラウドベースのBIツール「Amazon QuickSight」のリリースを発表した。
AWSの製品戦略ゼネラルマネージャーであるMatt Wood氏によれば、QuickSightは「S3」「Hadoop」「Redshift」をはじめとするさまざまなデータソースを自動的に発見するという。その後、このツールはデータの種類を調べ、データ間に存在する関係を判断し、「Autograph」と呼ばれるツールを使用して、自動的にそのデータにもっとも適した可視化方法を選択する。
QuickSightは「SPICE」と呼ばれるプラットフォームを利用している。この名前は、「Super-fast Parallels In-memory Computation Engine」(インメモリ超高速並列計算エンジン)を略したものだ。Wood氏は、モバイル環境にもライブ分析を組み込み、ライブダッシュボードを構築することができると説明している。また、ユーザーはデータを用いた「ストーリー」を作るためのインタラクティブな文書である、「ストーリーボード」を作成することができる。
提供:Conner Forrest/Techrepublic
AWS QuickSight
提供:Conner Forrest/Techrepublic
3.データを簡単にクラウドに出し入れする自由
現在は、ユーザーがクラウドにデータを直接アップロードし、直接接続できるようになっている。Amazonが「Kinesis」をリリースし、ユーザーが簡単にストリーミングを利用できるようになったのは比較的最近のことだが、Jassy氏によれば、これでは十分ではないという。
同氏はこの課題を解決する製品として、基調講演で「AWS Kinesis Firehouse」と呼ばれる新たなストリーミング製品を発表した。これは、AWSに継続的にデータをストリーミングするものだ。Kinesis Firehouseは、自動的に規模の調整やデータの連結を行うほか、ストリーミングするデータの暗号化も行う。
クラウドにデータを入力するために物理メディアを必要とするユーザーに対しては、「Amazon Snowball」と呼ばれる、安全で物理的に送付可能なストレージ製品を発表した。Amazon Snowballは、サービス開始時点では50テラバイトの容量に対応し、安全な梱包、強力な暗号化、ロジスティクスのサポートを提供する。
Amazon Snowball
提供:Conner Forrest/TechRepublic
4.データベースの相性の悪さからの解放
2014年、AmazonはMySQL完全互換のデータベースである「Aurora」を発表した。Jassy氏によれば、Auroraは最近、成長の早さで「Amazon Redshift」を抜いたという。また講演が行われた米国時間10月7日、AWSユーザーが利用できる6つめのデータベースとして、「MariaDB」が追加された。
ただし、これで複数のデータベースエンジンを扱う際に生じる可能性のある問題を解決できるわけではない。データベースエンジン間の移行を行うユーザーを支援するため、Amazonは新たに「AWS Schema Conversion Tool」を発表した。これは、異なるデータベースエンジン間で類似のデータ及びプロセスを探し、簡単に移行できるよう、必要な変換を実行するものだ。
5.移行の自由
多くの企業は、似たような経緯でクラウドを利用し始めているが、その多くはいまだにAWSと一緒にシームレスに社内データセンターも稼働させたいと考えている。新たに導入される「AWS Database Migration Service」を利用すれば、データベースの移行を決断した場合に、本番環境のデータベースを最小限のダウンタイムで移行することができる。
6.安全に活動する自由
多くの企業にとって、安全性を取るか、クラウドを利用することによるスピードを取るかは、重要な問題だった。Jassy氏は、もはやこの判断を行う必要はなくなったと話す。クラウドを利用することによって、スピードと安全性を両立することができるようになったためだ。
既存のセキュリティサービスやコンプライアンスサービスに加え、新たに提供される「AWS Config Rules」は、ユーザーがリソース構成のコンプライアンスルールを設定し、このルールが破られた場合にアクションを起こすことを可能にする。例えば、すべてのインスタンスをVPCで起動したいというルールを設定し、それが破られた場合、それらのインスタンスを終了することができる。すべてのインスタンスに環境タイプのタグを付けたい場合は、それを強制するルールを設定することもできる。
また、Jassy氏は、AWS上に展開されたアプリケーションのセキュリティやコンプライアンスに関する問題を発見し、ユーザーにレポートする自動セキュリティ評価サービスである、「Amazon Inspecter」も紹介した。
7.「イエス」と言う自由
Jassy氏によれば、AWSのスピードとパワーによって、ITリーダーは新たな取り組みに対して「イエス」と言えるようになる。例えば、Major League Baseball Advanced Media(MLBAM)のエグゼクティブバイスプレジデントであるJoe Inzerillo氏は、今回のカンファレンスで、AWSによって同社がNHLなどの組織と新たにパートナーシップを組み、よりよいスポーツコンテンツと統計情報を提供できるようになった事例を説明した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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