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ネットの中立性、米で論争 回線投資、誰が負担
http://www.asyura2.com/14/it12/msg/126.html
投稿者 あっしら 日時 2015 年 3 月 17 日 01:40:23: Mo7ApAlflbQ6s
 


[けいざい解読]ネットの中立性、米で論争 回線投資、誰が負担

 「ネットの中立性」をめぐる論争が米国で熱を帯びてきた。利用者にはどんな影響があるのか。

 ニューヨーク市マンハッタン南部のビルに「出会いの部屋」はある。通称「meet me room」。無数の大手ネット企業が互いをつなぐ拠点で、回線が所狭しと室内をはう。

 「動画配信などのコンテンツ業者は顧客増に対応してネット接続業者との回線を増強し続けている」と管理会社テレクスのバウニー最高経営責任者(CEO)は言う。
 だが、流れ込むデータが増えた接続業者は、それを家庭に届ける回線などへの投資が必要になる。そこで優先的なデータの扱いを望むコンテンツ業者から追加料金をとろうと考えた。ネット上の「有料高速車線」だ。

 これに米連邦通信委員会(FCC)が待ったをかけた。先月に承認した「中立性」ルールの柱は情報を遮らない、遅らせない、優遇(差別)しないの3点。FCCの監督権限を明確にするため、これまで「ネットは電話でない」としてきた立場も見直し、ネット接続業者を電話会社と同じ法律上の区分に含めた。

 高速車線ができれば自分たちが割を食うと恐れた新興コンテンツ業者や消費者の代表は喝采を送った。なお法廷闘争も見込まれるが、FCCの背中を押したオバマ政権がまずは得点した形だ。

 では中立性ルールは利用者に何をもたらすのか。FCCは「開かれたネットが利用者増→インフラ投資拡大→技術革新の好循環を生む」と主張する。これに対し、反対派は「過剰規制で投資や技術革新が滞り、利用者に害が及ぶ」と反論する。

 実際はどちらも言いすぎだろう。反対派は「公益事業並みの規制」と反発するが、FCCは「時代遅れの料金規制などで負担をかけることはない」と説明している。
 そもそもFCCがネット接続業者を電話会社と区別してきたのは光ファイバーや無線、電力線など多様な手段での接続を促すためだった。その期待は外れ、利用者は競争が乏しい旧来型の銅線の「高くて遅い」接続に不満を募らせる。

 原因の一つとされるのは日本のように各家庭へと伸びる回線の末端部分を新規参入の業者に開放する義務がない点だ。今回のルールではこの肝の部分は変えないとした。FCCがいう投資やサービスへの好影響が生じる根拠は見当たらない。

 お金のあるなしで情報を差別する動きを封じた今回のルール。ネット上の“格差問題”に先手を打った面はある。だが情報が急増するなか、回線の質を保つためのコストを誰が負担するのかという根っこの問題は棚上げされたままだ。

 日本でも2000年代半ば、NTTが動画配信会社やネット電話が回線に「ただ乗り」していると批判した。今のところ日本は映画などのコンテンツ流通が少なく回線に余裕がある。だが、今後データが急増すれば、日本でも回線への投資負担の押しつけ合いが起きる可能性はある。

(米州総局編集委員 西村博之)

[日経新聞3月15日朝刊P.3]

 

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コメント
 
01. 2015年3月23日 13:32:43 : nJF6kGWndY

集合地の信頼性と同じ問題

http://www.dhbr.net/articles/-/3181

ウィキペディア:集合知はどこまで的確か
2015年03月23日
ウォルター・フリック  『ハーバード・ビジネス・レビュー』のアソシエート・エディター。
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ウィキペディア英語版とブリタニカ百科事典の、政治的偏向を比較する研究が行われた。「集合知」(wisdom of crowds:群衆の知恵)は、記事のバイアスや中立性にどう作用するのだろうか。

?世界で6番目に多く閲覧されているウェブサイトは、世界中のボランティアたちが緩やかな連携の下に運営する、誰でも編集可能な百科事典である。「集合知(wisdom of crowds)」にイメージキャラクターがあるとすれば、ウィキペディアこそふさわしい。

?ただし新たな調査結果によれば、ウィキペディア(英語版)の記事は平均的に、ブリタニカ百科事典の同項目の記述よりも政治的に偏っているという。そう聞くとクラウドソーシングへの批判にも思えるが、調査結果を詳しく見れば、集合知の本領がどう発揮されるかが明らかとなる。

?2014年10月に発表された研究報告書の中で、シェーン・グリーンスタイン(ノースウェスタン大学ケロッグ・スクール・オブ・マネジメント教授)とフェン・ジュウ(ハーバード・ビジネススクール助教授)は、ウィキペディアとブリタニカの政治的なバイアスを測定している。その方法として、米政治に関する同じテーマを扱った双方の記事をペアにして、それぞれから政治色が濃い用語の数を数えた(英語報告書。抽出したペアの数は3918)。

?以前の別の調査から、各政党の支持者は互いに異なる言葉使いの傾向を持つことが実証されている。たとえば米国では、共和党員は「不法移民」や「国境警備」といった用語を使う確率が相対的に高い。一方、民主党員は「イラク戦争」、「公民権」、「貿易赤字」といった用語をより多く使う。こうした用語選択から、話し手のイデオロギーの傾向が示される(英語論文)。

?支持政党別に分類されたこれらの用語を借用し、グリーンスタインとジュウはウィキペディアとブリタニカのペアを対象に、当該用語が使われる頻度を数えた。そして民主党系の用語の数と共和党系の用語の数の絶対差を算出し、バイアスの値とした。たとえば民主党系の用語を10個、共和党系の用語を3個記載している記事は、バイアスの値が7になる。

?この測定方法によると、ウィキペディアのほうがブリタニカよりも大幅にバイアスが強いこと、そしてやや左(リベラル)寄りであることが判明した。

?研究者たちが調査をそこで終了していたら、「集合知は、少なくともに政治に関していえば、信用できない」との結論が出されたかもしれない。だが2人は、記事の長さ、およびウィキペディアの場合は編集の回数も勘案した。すると比較結果はまったく異なる様相を示す。

?ウィキペディアの記事は平均するとブリタニカの記事よりも長いため、1ワード当たりに換算すれば、ウィキペディアのほうが実際にはバイアスの度合いがやや小さくなるのだ。したがってウィキペディアの偏向性は、専門家による記事(ブリタニカ)よりも劣っていることを示すのではなく、記事が包括的であるがゆえの代償という側面が大きいのかもしれない。いずれにせよ、もしブリタニカが記述を増やせばウィキペディアよりバイアスが減るという可能性は、この調査では一切示唆されていない。

?だが集合知への疑いを晴らす最大の要因は、ウィキペディアの改訂とバイアスの関係だ。調査サンプルとなったウィキペディア記事は、1件当たりの平均で1924回の改訂が行われていたが、改訂の回数は各記事によって大きく異なる。そして報告によれば、「ウィキペディア記事は改訂の回数が多いほど、より中立的になる傾向がある」ことが判明した。つまり人々が記事に手を加えれば加えるほど、バイアスの度合いが小さくなるのだ。

?改訂を重ねればよりよい記事になるというのは、自明のように思えるかもしれない。ずっと以前からオープンソース化のムーブメントを支えてきたのは、「十分な数の目玉があれば、どんなバグも深刻ではない」という合言葉だった。だが実際には、キャス・サンスティーンが最近のHBR論文で説明しているように、「集団は往々にして、その構成員のバイアスを緩和せずむしろ強める」のだ(英語論文)。したがって今回の報告書における、「集合知はオンライン・コンテンツのバイアスに拍車をかけない」という結論は注目に値する。

?ウィキペディアの問題は、集合知が中立的な視点に収斂されないことではない。中立に至るまでに多くの編集が必要であること、そしてその種の配慮はすべての記事に向けられるわけではないことが問題なのだ。そしてこれこそ、企業が学ぶべき点であると2人の研究者は考えている。

?グリーンスタインはこう語ってくれた。「集合知を活かすには、修正を重ねることが不可欠です。ウィキペディアの調査結果が示唆するのは、大量の改訂、つまり非常に大勢の人々の参加が必要ということです。したがってマネジャーは、クラウドソーシングに伴う作業の多さを甘く考えてはなりません」

?一握りの素人が専門家チームに肩を並べるのは無理だろう。したがって集合知の活用を考えている企業は、できるだけ多くの人を巻き込むことが必須になる。また、多くの参加者がいても、プロジェクトの特定の部分が他よりも多くの注目を受けるものだ。したがってクラウドソーシングによるプロジェクトを担当するマネジャーは、単に協力者たちの全体数ばかりでなく、プロジェクトの各構成部分における関与の度合いにも注意を払うべきだ。確かに「十分な数の目玉があれば、どんなバグも深刻ではない」はしばしば正しい。だが、すべてのバグが同等に注目を集めるとは限らないのだ。


HBR.ORG原文:Wikipedia Is More Biased Than Britannica, but Don’t Blame the Crowd December 3, 2014

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ウォルター・フリック(Walter Frick)
『ハーバード・ビジネス・レビュー』のアソシエート・エディター。


02. クリプト 2015年4月05日 09:26:08 : 5cLctbaqhness : Y2MORKcdtk
ネットの情報は元々操作されやすいとわかっていた筈です。
中立性や、正確性を道太持って信頼性をあげていく可がネットの課題でしたが
むしろネットの情報の脆弱性が政治利用されているようです。
暗号の私的利用も全然すすんでいませんね。
暗号メールが気に入らないという人が多いようですが私はそう思っていません。
むしろプライバシーを守るには暗号を使うしかないと思っています。
私が暗号を使いたくても、相手が使ってくれないので誰かに覗かれている気がして嫌なのです。
自分は悪いことをしていない?
本当にそうでしょうか。何が悪いかを決めるのは当局です。ユーザではありません。
プライバシーを守らないと不特定多数の人間に個人情報を渡すようなものです。
それだけでなく、暗号を使う理由は相手の悪意から身をを守るのに使えます。
あなたに悪意がないことが、暗号を使わない理由になっているなら考え直すべきです。
あなたに悪意がなくても、国家権力に悪意がないとは誰も保証できません。

03. クリプト 2015年4月05日 09:45:34 : 5cLctbaqhness : Y2MORKcdtk
ネットの情報は操作されやすいとわかっていた筈です。
情報の中立性や正確性をどのように確保して、信頼性をあげていくかがネットの課題でしたが、
その脆弱性が政治的に利用されているようです。
暗号の私的利用も進んでいません。
メールに暗号を使うのはスキじゃない人が多いようですが私は違います。
自分はメールを暗号化したいのに、相手がしてくれないので誰かに覗かれている気がして嫌なのです。
メールを暗号化しないのは不特定多数の人間に個人情報をばらまいているのと同じです。
自分は悪いことをしていない?
本当にそうでしょうか?何が悪いかを決めるのは当局であってユーザではありません。
自分は悪いことをしていないという理由で暗号を使わないでいる人は考えを改めるべきです。
プライバシーを守るには暗号を使うしかありません。
それに、悪いことをしてなくても暗号を使えば、相手の悪意から身を守ることができます。
あなたが悪いことをしていなくても、国家権力が悪意を持っていないとは誰にも言えないのです。

04. 2015年4月05日 17:33:43 : X0HMJviPOA
大事なことなので2度言いました

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