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iPS細胞は不死の妙薬か[スプートニク日本語]
オピニオン
2016年04月06日 17:52(アップデート 2016年04月06日 18:53)
リュドミラ サーキャン
iPS細胞は、DNA構造の特定やヒトゲノムの解読などと並んで、20世紀の生物学における最も重要な3つの出来事のうちの一つと言われている。この多能性幹細胞は、再生医療を実現するために重要な役割を果たすに違いない。
先日、日本の学者達は、幹細胞の助けを借りて、毛が生える元となる毛包や脂を分泌する皮脂腺を含む皮膚をすべて再生することに成功したと発表した。実験は、マウスを使って行われたが、学者達は近い将来、幹細胞の助けを借りて、人体のどのような組織も育てたり再生できると確信している。心臓及び血管の病気による死亡率が高いロシアでは、そうした疾患の治療のため、幹細胞の臨床実験に本腰を入れてアプローチしてきた。
人間の身体が良好な間は、幹細胞は、自分の活動領域を自由に独立して「彷徨っている」が、何らかの不都合を知らせるシグナルを受け取ると、痛手を受けた組織に直ちに向かい、骨や平滑筋、肝臓や神経など必要な細胞に変化する。人体は、およそ500億の幹細胞を含んでおり、それらは定期的に新しくなっている。しかし加齢と共に、それらの数は急激に減少してゆく。20歳になるまでにもう、幹細胞は消え始め、70歳になる事には、その数は全くわずかになってしまう。まして若くない人体の幹細胞は、もう以前のように万能なものではなく、それらは血液細胞には変わることはできるが、もう神経細胞に変わる力はない。
また人工的に幹細胞を人体に持ち込めば、働きが鈍く老いた、あるいは病気になった細胞の代わりになり、活発な生活を続ける助けとなる。しかし、こうした方法は、100%うまくいくわけではない。外から入ってくる細胞が、免疫系により拒否される事もよくある。ガンなどの病気が起きるリスクが高くなることも有り得る。ロシアの学者達は「患者を害してはならない」という医療倫理の原則にのっとって、患者の身体の中で幹細胞を作りだす力を活性化させるユニークな薬を作りだした。
ウラジスラフ・デイギン教授と彼の息子ユーリイ・デイギンが開発した革新的な薬剤は「ストヴォロゲン」と名付けられた。ユーリイ・デイギン氏は、スプートニク日本のリュドミラ・サーキャン記者の取材に対し「この薬剤は、効果と安全性の間で最適のバランスを取るものになっている」と指摘し、次のように続けた―
「[ストヴォロゲン』の歴史は、原子力潜水艦乗組員達の免疫力回復のため薬を開発してほしいとの軍医学アカデミーの要請にさかのぼる。彼らは、背後で原子炉が稼働しているという状態の中、投錨地に6カ月も留まったため、帰還後、免疫システムがひどく低下してしまった。早急に効果的に免疫システムの機能を回復させることができるような薬剤が必要だった。
『ストヴォロゲン』は、すでにそれから3世代あるいは4世代目のペプチドだ。その効果のメカニズムは、患者が体内で自分の幹細胞を作りだすのを刺激することにある。体内で、普通そうしたプロセスは自然に調整されるが、残念ながら、歳を取ると共に、そのスピードは鈍って行く。我々のメソードでは、何も他のものを体内に持ち込まない。一方自分で幹細胞を作りだす力は、1,5倍から2倍に向上する。これは大変良い事で、もし数倍あるいは何十倍も向上してしまったら、患者の身体の安全に支障が生じてしまう.『ストヴォロゲン』は、安全性と効果の間のバランスを程よく取っている。また私達は、胚や胎児の細胞などを使っていない。それは、3つのアミノ酸からなるペプチドで、鍵のように、柔らかく安全に、幹細胞作りを担当するシステムの扉を、ほんの少し開けるのだ。」
この薬剤は、 ロシア科学が突破口を開いた成果で、生物の防御特性、つまり免疫力を向上させるばかりでなく、命に係わる重病の後の早期回復、放射線被曝後の免疫力向上のために、極めて大きな潜在的可能性を持っている。「ストヴォロゲン」はすでに、米国やカナダその他の国々の市場に進出する準備をしている。なおペプチドを基礎にしたロシアの学者によるこれまでの薬剤も又、国際的な特許により保護されている。
http://jp.sputniknews.com/opinion/20160406/1910108.html
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