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近くと遠くの両方に焦点が合う多焦点レンズの見え方。眼鏡は必要ないが、コントラストが少し悪い (日本アルコン提供)
白内障手術 見え方に過度な期待は禁物
http://news.livedoor.com/article/detail/11295634/
2016年3月15日 9時2分 産経新聞
加齢とともに誰もがなるといわれる白内障。
治療のための手術は短時間で、日帰りも可能だが、術後の見え方に不満を抱く人も少なくないという。術前の過度な期待とのギャップが不満の原因となっている面もあり、専門医は「メリットとデメリットを理解したうえで手術を受けて」と呼び掛けている。(平沢裕子)
◆保険は単焦点のみ
白内障は目の中の水晶体が白く濁って、目が見えにくくなる病気。水晶体は、カメラのレンズのような働きをしており、厚さを調節することでピントを合わせている。水晶体が濁ると、目に入る光が散乱し、物がかすんだりぼやけたりして見えるほか、光をまぶしく感じるようになる。
アトピーや糖尿病などの疾患やステロイドなどの薬の影響で発症することもあるが、圧倒的に多いのは加齢によるものだ。早い人では40代から発症し、70歳以上で8割、80歳以上ではほぼ全員が白内障の状態になっている可能性があるという。
白内障が進行した場合、手術以外に視力を回復する手段はない。手術は、濁った水晶体を取り除き、代わりに人工の眼内レンズを入れる。眼内レンズには、ピントが合う距離が1つの単焦点と、複数の多焦点がある。保険適用となるのは単焦点だけで、手術の治療費は3割負担で片目が約5万円。
単焦点の場合、近くか遠くのどちらにピントを合わせるのか、医師の説明を聞いた上で患者が決める。近視の人の場合は、もともとの視力を参考に近くが見えるようにピントを合わせるのが一般的だ。遠くを見るには術前と同じように近眼の眼鏡を使用することになる。しかし、中には近視の人が遠くにピントを合わせるよう望み、術後に「やはり近くにピントが合った方がいい」と後悔するケースもあるという。
日本眼科医会常任理事で、小沢眼科内科病院(水戸市)の小沢忠彦院長は「術後に後悔しないために、術前に医師の説明を正しく理解することが大切」と指摘する。
◆老眼解消の多焦点
一方、多焦点レンズは基本的には自費診療となるが、先進医療として認められている医療機関では負担額が一部軽減される。全国に約480施設あり、費用は片目で約30万〜50万円。高額だが、遠くと近くの両方に焦点を合わせることが可能なことから、老眼の解消などを期待して選ぶ人が多いという。ただし、白内障以外の目の病気がある場合は適応とならない。
ほとんどの人は、術後に眼鏡が不要になるほど回復する。しかし、見え方に慣れるのに時間がかかるほか、夜間に明かりがぼやけたり、コントラストが悪いなどのデメリットもある。見え方への不満から、単焦点に交換する再手術を受ける人もいる。東京都内の病院で平成20〜25年にかけて多焦点レンズにした52件(片目)のうち、3件(同)が単焦点に交換する再手術を受けていた。日本医科大医学部の高橋浩教授(眼科学)は「多焦点はまだ発展途上の技術。デメリットがあることも理解した上で選択してほしい」と説明する。
◆タイミングは?
患者にとっては手術するタイミングも悩ましい問題だ。青森市の谷山京子さん(79)=仮名=は、2年ほど前から新聞の文字が読みにくくなった。夫に勧められ眼科を受診したところ白内障と診断された。手術を勧められたが、まだ行っていない。谷山さんは「目を切るなんて怖い。新聞は読みにくいけど、テレビが見えるからいい」と話す。
高橋教授は「日常生活で見ることに不自由を感じたときが手術を受けるタイミング。不自由がなければ定期的に検査を受けながら様子を見るのが良いでしょう」と話す。ただし、水晶体の核が硬くなるタイプの白内障は進行すると手術が難しくなる。その場合は早めの手術が勧められる。
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