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川島なお美オフィシャルブログ「『なおはん』のほっこり日和」より
川島なお美が遺著で近藤誠医師のセカンドオピニオンを告発していた!「あれは何だったの」「がんを放置しないで」
http://lite-ra.com/2015/12/post-1780.html
2015.12.14. リテラ
〈抗がん剤や放射線治療に見向きもしなかったのも先生の影響かもしれません。でも、がんは放置さえすれば本当にいいのでしょうか?〉
今年2015年9月に54歳と若くして胆管がんで亡くなった川島なお美が、ベストセラー『患者よ、がんと闘うな』などの著書をはじめ“がん放置療法”で知られる近藤誠医師を批判していたことがわかった。
たしかに、川島は近藤医師からセカンドオピニオンを受けており、そのことが論議を呼んでいた。もともとは近藤医師自身が「文藝春秋」11月号で川島が2年前に近藤医師の外来を訪れ、がん治療のセカンドオピニオンを受けていた事実を明らかにしたのだが、その近藤医師のセカンドオピニオンの内容に対して医学界から「近藤氏の診断のせいで、手術を遅らせ、治るチャンスを逸してしまった」という批判の声が上がったのだ。
だが、川島自身も近藤医師の診断に怒りをもっていたようだ。12月に発売された川島の遺作『カーテンコール』(川島なお美・鎧塚俊彦/新潮社)は闘病中の手記をまとめたものだが、近藤医師のセカンドオピニオン外来を受診した様子も克明に描かれているのだ。
13年8月の精密検査で腫瘍が見つかった川島が近藤医師のもとを訪れたのは、翌月の9月のこと。
〈この人だったら命を預けてもいい、そう思える医師に出会えるまで手術はしないと決めて、納得するまでセカンドオピニオンを受け続け〉ることにした川島は近藤医師のセカンドオピニオン外来も予約する。
近藤医師の著書を読んでいた川島は、その理由をこう書いている。
〈そもそも先生の著書で目からウロコだったのは、「ほとんどのがんはがんもどき。早期発見などで慌てて切るとロクなことはない。生活に支障なく元気ならば様子を見る、放置する、余命3カ月と言われた患者さんも、無駄な治療をせず放置して、何年も長生きしたケースを見てきた」というもの。こういう考え方もあるんだと、感心しました。そしてすぐさま先生に「ご意見を伺いたい!」とアポを取ったのでした〉
しかし、近藤医師の診断は予想とはまったくちがうものだった。
〈「切る必要はありません。きっとがんもどきです。様子をみればいいでしょう」 そう言われるかと思いきや、意外な答えが返ってきました。「胆管がんだとしたらとてもやっかいだね。2、3年は元気でいられるけど、ほうっておいたらいずれ黄疸症状が出て肝機能不全になる。手術しても生存率は悪く、死んじゃうよ」──言葉が出ませんでした。きっとこの先生の前で泣き崩れる患者さんは多々いたはず。でも、私は初めて会った人の前で泣くなんて、カチンコが鳴ってもいないのにできなかった。また何か悪い夢でもみているよう……〉
「ほうっておいたら、死んじゃうよ」──残酷な死亡宣告に固まる川島。しかし、近藤医師がその後に発した一言に救いを求めてしまう。
〈固まっていると、先生がすぐさま言いました。
「でも肝臓は強い臓器だからね、80パーセント以上腫瘍が占めるまではなんともない。ラジオ波がいいよ」
一瞬にして光が見えた気がしました〉
近藤医師が勧めた「ラジオ波」とはラジオ波焼灼術のことで、腫瘍の中に電極計を挿入し、ラジオ波電流を流すことにより、熱によって病変を固めてしまうもの。保険が適用され肝細胞がんでは標準的な治療法とされている。このときの診断を近藤医師は前述の「文藝春秋」のインタビュー記事で次のように語っている。
〈川島さんは『切除手術も抗がん剤治療も受けたくない』とおっしゃる一方で、「とにかく初発病巣だけは何とかしたい」との思いを持っておられるようだったので、僕は切除手術に比較して体への侵襲度がはるかに低い「ラジオ波焼灼術」を提案しました。これなら入院期間も格段に短く済みますからね。彼女には「万が一、転移が潜んでいたとしても、病巣にメスを入れる切除手術とは違い、肝臓に針を刺して病巣を焼く焼灼術なら、転移巣がどんどん大きくなってしまう可能性も低いでしょう」〉
〈(放射線治療との比較をすれば)ただ、制御率の面では、ラジオ波だったら百人やってほぼ百人がうまく行くんだけど、放射線の場合は百人やってうまく行くのは九十数人と取りこぼしが出る可能性があるんです。それでラジオ波を提案したところ、川島さんもかなり乗り気の様子で、「今の主治医に相談してみます」とおっしゃっていました〉
ラジオ波ならうまく行く、そう聞いた川島は「ありがとうございます。ラジオ波の専門医をもう予約してあるので行ってきます、不幸中の幸い、運ってものがあるとしたら、私は人一倍強いので」と近藤医師と握手して辞去する。
川島が「運ってものがある」といったのは、次の日、ラジオ波の名医のセカンドオピニオンを受ける予約をしていたからだ。ところが、翌日、関西弁を駆使するマイペースだが頭はシャープそうなラジオ波の名医の一言は再び川島を絶望の奈落に突き落とす。
「う〜ん……胆管がんは一般の肝臓がんと違って、ラジオ波じゃとりきれんのですわ。良心的な医者なら90パーセント、今回の場合、ラジオ波はおすすめしませんな」
なんと近藤医師がセカンドオピニオンとして提案したラジオ波は川島の胆管がんには適応しないというのだ。これにより、川島は途方にくれるのだ。
〈M先生(引用者注:近藤医師のこと)は確かに「私の患者で、胆管がんの人を何人もラジオ波専門医に送り込んだよ」とおっしゃっていましたが、あれって一体なんだったのでしょうか?〉
その後、川島が腹腔鏡手術の名医であるK先生に出会い手術を決断する10月まで、がんを放置し進行させてしまった。
結局、近藤医師のセカンドオピニオンは的外れのラジオ波治療というものだった。川島の夫である鎧塚氏も「追記」の中で〈専門医による「胆管がんにラジオ波は有効ではない」との判断とM先生(引用者注:近藤誠医師のこと)との見解の違いについては、確かに今でも疑問に感じることがあります〉と書いている。
また、診療代についても、川島は不満を書いている。
〈M先生がデータを見ながら説明してくれた時間は、約15分。お支払い含めて20分足らず。消費税がまだ5パーセントの時代、20分のセカンドオピニオンで3万1500円也。領収証は頼んでいないうちから書かれていました。お高い!!〉
なお、〈この人だったら命を預けてもいい、そう思える医師」である腹腔鏡手術の名医であるK先生のセカンドオピニオンは〈診察に1時間以上かけていただきましたが、お会計は1万円という大変良心的な値段だった〉という。
そして、川島は冒頭で紹介したように、「序章」で、近藤医師の“がん放置療法”に対し、根本的な疑問を投げかけ、がん患者に“放置療法”に騙されないよう警告まで発している。
〈それからもうひとつ。様々な著書で有名なM先生の存在です。先生の本でためになったこともたくさんあります。即手術しなかったのも、抗がん剤や放射線治療に見向きもしなかったのも先生の影響かもしれません。でも、がんは放置さえすれば本当にいいのでしょうか?(略)私はそうは思いません。がんかもしれないと診断されることで、人生真っ暗になってしまったとしても、それは一瞬のこと。目からウロコの『気づき』をたくさんもらえて、かえって健康的でいきいきした人生に変わることだってある。それは、自分の病への向き合い方次第なんです。(略)がんと診断されたら放置するのではなく、その対処いかんでより健全で、充実した生き方が待っている。それは私ががんになってみて初めてわかったことなのです。がんと診断された皆さん、決して『放置』などしないでください。まだやるべきことは残っています〉
がん患者は、近藤医師の本に洗脳される前に、川島なお美の声に耳を傾けるべきだろう。
(小石川シンイチ)
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