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がんにかかりやすい人の傾向とは?副作用の少ない治療法も
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151114-00010002-bjournal-soci
Business Journal 11月14日(土)22時30分配信
女優・川島なお美さんの胆管がんによる死去や、元女子プロレスラーでタレントの北斗晶さんの乳がん告白・手術以来、女性のがんがあらためて注目されている。全国の病院では、乳がんなどの検診を受けようとする多くの女性の姿が目立つようになったが、病気に関心を持ち、正しい知識を求めようとする動きは悪いことではない。
そこで、最先端のがん治療である免疫細胞治療について、『自分の細胞で治す 女性が知っておきたい最先端がん治療』(PHP研究所)などの著書がある瀬田クリニック院長の後藤重則氏に
・女性がかかりやすいがんとその予防法
・最新の治療法
などについて、話を聞いた。
●女性がかかりやすいがん
--女性の著名人が亡くなったり手術を受けたりして、最近は女性がかかりやすいがんに注目が集まっています。具体的に、女性がかかりやすいがんにはどのようなものがありますか。
後藤重則氏(以下、後藤) 卵巣がん、子宮がんなど、女性しかかからないがんのほか、乳がんなど男性でもかかる可能性はあるが大半は女性がかかるがんがあります。従って、それらが女性のかかりやすいがんといえます。
また、がんの罹患率、死亡率は男女差があります。2013年の「人口動態統計によるがん死亡データ」によると死亡率が高いがんの部位は、男性が肺、胃、大腸、肝臓、膵臓の順で、女性は大腸、肺、胃、膵臓、乳房です。男女を合わせると、肺、胃、大腸、膵臓、肝臓となります。
また、11年の「地域がん登録全国推計によるがん罹患データ」によると、罹患数(全国推計値)が多い部位は、男性が胃、前立腺、肺、大腸、肝臓、女性は乳房、大腸、胃、肺、子宮の順となっています。男女合計では、胃、大腸、肺、前立腺、乳房の順です。
このように、女性が男性に比較してかかりやすいがんの代表は大腸がんです。
--がん検診で見つけやすいがん、逆に見つけにくいがんについて教えてください。
後藤 検診で早期発見しやすいがんは、直視できて細胞の採取などが容易な部位です。胃や大腸などは内視鏡で容易に観察でき、あやしいところは生検【編註:病変の一部を切り取って検査すること】でがんかどうか確認することができます。子宮頸がんも腟鏡を用いて容易に肉眼での観察が可能で、また細胞の採取も簡単です。
次に体表に近いがん、たとえば乳がんなども比較的に早期発見が可能です。マンモグラフィーや超音波検査法などで発見できます。また、がんの発生が血液でキャッチしやすい特別ながんもあります。その代表が前立腺がんで、罹患していると前立腺特異抗原(PSA)という物質が血中に増えてきます。
一方、見つけにくいのは、内視鏡などで直接観察しづらい臓器にできるがんです。その代表が膵臓がんです。おなかの深い部分にあって、通常のレントゲンでは写らず、超音波などでも早期発見は難しいです。卵巣がんも大きくなるまで発見が難しいです。
--女性が日常的に注意すべきこと、またセルフチェックのポイントなどはありますか。
後藤 子宮頸がんなどは早期から出血、特に性行為に伴う出血が生じやすく、そのような場合はすぐに婦人科を受診するほうが良いでしょう。
乳がんも自己チェックで発見できる場合があります。目で見て皮膚の変化、陥没などがないか、乳房から脇の下を十分に手で触診します。定期的に行うことで、わずかな変化にも気がつきやすくなります。病院での乳がんの検診は触診だけでは不充分ともいわれますが、自己チェックは細かい変化にも気がつきやすく意義があります。
●がんの予防法
--体質や遺伝、家系、生活習慣などで、がんになりやすい傾向はあるのでしょうか
後藤 正常細胞は細胞分裂する際に遺伝子を複製します。この時、複製にミスが生じると、遺伝子、DNAに異常が発生します。これが多段階にわたり、がん細胞が発生します。このがん細胞の発生は、喫煙などの発がん因子によって促進されることになりますが、発がん因子がなくとも偶発的に誰でも起こっています。しかし、がん細胞が発生したら必ずがんにかかる、発病するというわけではありません。
DNAに異常が発生すると、それを修復する機構が働きます。あるいは、そのような異常な危険な細胞は自殺するような仕組みが備わっており、多くは消滅します。そのような働きが遺伝的に欠損している場合があり、例えばBRCAという遺伝子の異常があると、乳がんや卵巣がんが高い確率で発生することが知られています。アメリカの女優のアンジェリーナ・ジョリーさんが予防的に乳房を切除したことは有名です。
また、がんに関してもうひとつ重要なことは免疫の働きです。がん細胞は遺伝子の変異を伴い、異常な遺伝子、つまりもともと体に存在しなかった遺伝子を有するため、異物として認識され、体の防御機構である免疫が働いて攻撃、排除されます。このため、がん細胞が発生しても免疫の力で排除され、がんにかからなくて済みます。しかし、この免疫の働きが低下するとがん細胞を排除できず、がんにかかってしまうことになります。AIDS(エイズ)患者は抗ウイルス剤の進歩で寿命が著しく延びていますが、リンパ腫などのがんが高効率で生じています。また、免疫を低下させる薬剤や免疫の異常を伴う病気の患者は、がんにかかる確率が高いことも知られています。
がんにかからないための方策としては、喫煙など発がん物質の摂取を避けること、そして免疫の働きを高めることです。免疫の働きを低下させないために日常生活で重要なことは、心身の健康的な生活を心がけることです。つまり、規則正しい生活、体に良い食べ物をバランスよく食べる。さらにもっとも重要なことは、ストレスをためず心の安定を保つことです。大きなストレスは大脳から間脳や副腎を介して、免疫系に大きな影響を与えることが科学的に明らかになっています。
●免疫細胞治療とは
--最近注目されている免疫細胞治療(免疫細胞療法・免疫療法)とは、どのような治療法でしょうか。どんな種類のがんに効果的なのですか。
後藤 免疫細胞治療は、体内でがん細胞と闘う免疫細胞を患者の血液から取り出し、人工的に数を増やしたり効率的にがんを攻撃するよう教育してから再び体内へ戻すことで、重い副作用なしにがんを攻撃する治療法です。
現在がん治療では、手術、化学療法、放射線治療の三大療法が標準的に行われています。三大療法はいずれも、外部からの力でがん細胞を取り除いたり、攻撃したりするものです。その際には、正常細胞も傷を受けたり死んだりすることがあり、それが副作用として現れます。
これに対して免疫細胞治療は、外部の力で直接がん細胞を攻撃するのでなく、患者の体の内部にある免疫細胞を培養・加工してがんを攻撃する点に大きな違いがあります。自らの細胞を使うため大きな副作用はなく、また三大療法と組み合わせて行うこともできます。
治療の対象は一部の白血病を除いた、ほとんどのがんが対象となります。早期で手術後に再発を抑えるために治療を受ける方から、化学療法などの三大治療を併用して受ける方、かなり進行してすでに治療法がなくなった方まで、さまざまな方が治療を受けています。
編集部
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