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遺伝子解析、本格普及始まる 個々人の病気予測やダイエット・美容にも効果的(Business Journal)
http://www.asyura2.com/14/iryo4/msg/696.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 11 月 05 日 00:43:15: igsppGRN/E9PQ
 

                     フリューダイムの独創、IFC(集積流体回路)


遺伝子解析、本格普及始まる 個々人の病気予測やダイエット・美容にも効果的
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151104-00010000-bjournal-soci
Business Journal 11月4日(水)22時31分配信


 女優アンジェリーナ・ジョリーが健康なのに両乳房の切除手術を受けたのは、自らの遺伝子解析により乳がんのリスクが高いと知ったからだ。

 ヒトの太り方には遺伝子により3つの類型があることがわかっている。洋梨型肥満、リンゴ型肥満、バナナ型肥満だ。これらの肥満類型は、実は糖代謝、脂質代謝、タンパク質吸収に関連する3つの遺伝子の組み合わせによって決定される。これらの遺伝子について自分の情報を知れば、効果的なダイエット法を選択できる。また、美容の分野でも、肌の状態は実は個々人の遺伝子によって大きく異なる。例えばコラーゲンを分解するmmpI遺伝子が変異してしまうとシワができやすくなる。

●遺伝子解析サービスというユニーク・ビジネス

 個人の遺伝子情報に関する新しいビジネスがすでに始まっている。肌老化遺伝子検査ではドクターシーラボ、DHC、フラコラ、H&BPなどだ。病気にかかるリスクや体質、性格などを知ることができるとする遺伝子検査ではジーンクラスト、ディー・エヌ・エー、グーグル、ヤフー、ファンケルなどが参入している。検査料は1〜5万円台と各社で異なる。

 これらの遺伝子関連ビジネスは、これまで行われてきた基礎研究での知見を基に広がりつつある新たな分野である。この基礎研究分野の発展は、さまざまな先端技術を持つ企業の貢献なくしては語れないが、現在注目を集めているのがフリューダイムという会社だ。遺伝子を分析する機器のメーカーである。

 私は10月に米サンフランシスコ郊外にある同社を訪問して、ガイウス・ウォーシントンCEO(最高経営責任者)と話す機会を得た。DNAを高精度かつ効果的に分析するには、組織標本を単細胞化した上で解析するというステップがある。同社がこの分野でデファクト・スタンダードだという。

「現在、シングル・セル(単一細胞)レベルでの遺伝子解析を行う機器やシステムを提供する企業としては、当社に競合はありません。単一細胞ごとでの分析は、例えばがんの発症メカニズムの解析や悪性診断などではとても有効な方法となります」(ウォーシントンCEO)

 従来は医療の基礎研究分野で多く使われており、日本では山中伸弥教授が率いる京都大学 iPS細胞研究所にも納入されているという。

「14年の売り上げは1億2000万ドル(約140億円)、ナスダックに上場した10年が3400万ドルだったので、毎年30%以上伸びてきました」(同)

『マイクロ流体の世界市場の将来展望(2020年)』(Global Information)によれば、「医療向けマイクロフルイディクス・デバイスの市場規模は、2014年には25億米ドルに達したと推計されている」ため、同市場全体で同社が「ライオンズ・シェア」(圧倒的なシェア)を握っているということではなく、あくまで単一細胞解析というトップ・ニッチ市場で独壇場だということだ。この市場全体では20年代まで2桁台の成長を続けると見られている。

「社員数は世界に500名ほどで、本社のほかはヨーロッパ、シンガポール、カナダ、日本が大きな拠点です」(同)

 その500名の内、100名以上が博士号を持っているという、まさにハイテク・ベンチャーの典型企業だ。同社は実は上場以来、経常利益ベースでは黒字を出していない。ちょうどアマゾンの初期の状況と似ている。企業としての可能性が評価されるのがアメリカということだろう。

●ハイテク・ベンチャーを輩出するスタンフォード大学

「24年前に当社を設立したとき、私と共同創業者のステファン・クエイクはスタンフォード大学の学生でした。共に生命工学及び材料工学を専攻していました」(同)

 グーグルの創業ととても似た話ではないか。スタンフォードからは多くのベンチャーが生まれている。フリューダイム本社はスタンフォード大のすぐ近くに位置していて、クエイク氏は同大で生命工学の教授として研究を続けており、フリューダイムでは最高技術顧問を務めている。

「二人の組み合わせから、マイクロフルイディクス(微小流体技術)・テクノロジーが生まれ、当初はタンパク質結晶化の分析装置から始まったのです」(同)

 その技術が現在のIFC(集積流体回路)技術に発展したという。IFCの外観は、集積回路基板に見えるが、微小な流路の中で細胞を単一に分離し遺伝子解析に必要な反応までを自動的に行う。これがフリューダイムの独創技術だ。

 単一細胞レベルでのDNA解析のトップランナーであるフリューダイムのスター製品がC1システムであり、一度に800もの細胞を同時に解析でき、解析時間も大幅に短縮されたという。その上位機種ポラリスがこの夏リリースされ、幅広い研究分野での大きな貢献が期待されている。しかし、ポラリスは高機能モデルだけあって、高価格となった。日本でのカタログ価格は7000万円となっている。

「これまでは、医学や生命科学の基礎的な研究にフリューダイムの機器が使われてきました。これからは、臨床医学などの分野などにまでシングル・セル解析が使われるように狙っています」(同)

 確かに、マーケットを大きく拡大する必要があるだろう。マーケット拡大の可能性がある分野としては、初めに掲げた予防医学、化粧品などもあるはずだ。

●競合の必要性

 私はしかし、同社のマーケットが拡大するために必要なのは、実は競合の出現なのではないかと考える。フリューダイムは当該分野で24年もの長きにわたって独創的な地位を保ってきた。「直接の競合は今やいない」(ウォーシントンCEO)というのは、実はマーケットを切り開いてきた「イノベーター」(革新者)にとっては不幸なことなのだ。「フォロワー」が出現して当該製品の価格を下げ、見込み顧客層に複数の企業が働きかけることにより、そのマーケットは真の成長期に入る。マーケットが成長期に入れば、最大の便益を得るのは先行していたイノベーターとなる、というのがマーケティングのセオリーだ。

 フリューダイムの機器やシステムは数々の特許に守られているという。しかし、マーケット拡大の可能性が大きいとなれば、どこからか競合は必ず現れ先行者の特許をくぐり抜ける。同社は15年度、第2四半期まで成長が鈍化するとみられている。そして一方で大型製品がリリースされた。今年、来年と同社が第2の成長期に入れるか、興味が持たれるステージとなってきた。

文=山田修/ビジネス評論家、経営コンサルタント

 

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