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腹くう鏡手術 4病院で死亡率が平均の10倍超[NHK]
6月11日 19時00分
群馬大学附属病院で腹くう鏡による手術を受けた患者が相次いで死亡した問題を受け、専門の医師で作る日本肝胆膵外科学会が、全国210余りの病院を対象に調査したところ、患者の死亡率が全国平均の10倍を超える病院が4つあることが分かり、学会は、これらの病院に詳しい手術内容の報告を求めることになりました。
肝臓やすい臓の専門の医師で作る日本肝胆膵外科学会は、群馬大学附属病院と千葉県がんセンターで、腹くう鏡による肝臓やすい臓の手術を受けた患者が相次いで死亡した問題を受け、難易度の高い手術を安全に行えると学会が認定している全国210余りの病院を対象に、去年までの4年間に行われた手術の死亡率を調べました。
その結果、腹くう鏡による肝臓の手術の死亡率は、全国平均が0.49%でしたが、この10倍以上に当たる5.88%になっている病院が1つあることが分かりました。
また、すい臓の手術の死亡率は全国平均が0.33%でしたが、3つの病院で4%から6.4%余りと死亡率が10数倍から20倍近くに上っていることが分かりました。
群馬大学附属病院の腹くう鏡を使った肝臓の手術の死亡率は5.88%、千葉県がんセンターの腹くう鏡を使ったすい臓の手術の死亡率は、3.3%で、これらの4つの施設の死亡率は、これらと同程度かそれよりも高いものになります。
学会では、これらの4つの施設の名前を明らかにしていませんが、今後、死亡した患者の年齢や病状、それに手術の詳しい内容や、死亡の経緯などについて報告を求め、詳しい状況を把握したいとしています。
学会の宮崎勝理事長は「死亡率が高いから必ず問題があるとはかぎらないが、学会として認定した病院の安全性を確保し、患者に安心して医療を受けてもらうため、しっかり調べたい」と話しています。
「手術 無理してやったのか」
肝臓の手術に詳しい日本大学医学部消化器外科の高山忠利教授は、「肝臓やすい臓は開腹して手術すれば死亡率は1%未満となるはずで内視鏡だからといって5%を超えるのはおかしいと思う。死亡率が高い病院では本来、内視鏡でやるべきではない手術を無理してやったなどの問題があったのかもしれない。これまではほかの医療機関の手術の成績を外から知ることは難しく実態はよく分からなかったが今回のような調査をしっかりと進めていけばより安全な手術につながるはずだ」と話しています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150611/k10010111371000.html
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