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医師は悪いニュースをどう伝えるべきか By SUMATHI REDDY 
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投稿者 rei 日時 2015 年 5 月 19 日 16:00:52: tW6yLih8JvEfw
 

医師は悪いニュースをどう伝えるべきか
By SUMATHI REDDY
2015 年 5 月 19 日 15:08 JST

悪いニュースを切り出すのは医師にとって日常的なことだ Getty Images
 画質の粗いビデオに登場した医師は立ち上がり、落ち着きなく動きながら、医学用語をまくし立てる。患者の家族が聞いても分からないような専門用語だ。

 また、現実を突き付けられる時、つまり家族にとっては父であり夫である患者が死んだという冷徹な現実に直面した時、医師は家族の示す激しい感情に動揺する。医師はぎこちなく遺体の解剖を勧め、ポケットベルが鳴ると、そそくさとその場を後にする。

 これは低予算の研修用ビデオの一部だ。メモリアル・スローン・ケタリングがんセンター(ニューヨーク)の腫瘍内科医であるアンドリュー・エプスタイン博士は、医学生に悪いニュースの切り出し方を教える際、このビデオをよく使う。

 エプスタイン博士は先週の訓練セッションで医学生グループに対し、「病気とその治療の生理学的な基礎と、医学の心理社会的な側面のバランスをとらないと、(患者とその家族を)疎外するリスクに直面しかねない」と教えた。

 医師たちは、昔からある問題を新たな方法で解決しようとしている。悪いニュースをどう切り出すかという問題だ。それは、医師の生活において、血液検査を依頼したり、画像を精査したりするのと同じくらい日常的なことだ。一つの問題は、言うまでもないことだが、患者やその家族がみな同じように反応するとは限らない点だ。悪いニュースの伝え方を医師たちに研修させることの有効性を調べた研究の結果はまちまちで、患者がどんな利点にも気づかないことがしばしばだった。


メモリアル・スローン・ケタリングがんセンターのアンドリュー・エプスタイン博士(左) Natalie Keyssar for The Wall Street Journal
 エプスタイン博士は「人々はどの程度知りたがっているのか。そして、どのテクニックを使うべきか。ターゲットが定まらないだけに判断は難しい」と話す。同博士は緩和医療の分野でも研さんを積んでいる。

 医学生たちが同博士から受けているアドバイスには、(1)悪いニュースは(患者ないし家族だけになれる)静かな場所で伝える、(2)自らの病状について既に知っていることを患者に尋ね、医師が持つニュースを知らされても良いかどうか尋ねる、(3)沈黙を使って、悲しみないしその他の感情に応える、(4)医学的専門用語を控える、(5)はっきりと、でも慎重に話す、といったものがある。

 そして、共感することが重要だ。エプスタイン博士は共感を示す発言として、「わたしが伝えたことは明らかにつらいニュースです。想像を絶するほどの苦痛を感じていることと思います」という例を挙げた。

 これらのスキルは、医学分野以外の日常生活にも役立つ。大半の人々は時に、歓迎されないニュースを伝えなければならない場面に遭遇するからだ。

 マサチューセッツ州リビアビーチ在住の肺がん(ステージ4)患者のナイラ・ウェブスターさん(51)は「悪いニュースを切り出すときは、医師と患者との関係を深める絶好の機会だ」と話し、「医師が共感しようとする姿勢を示すことは、どんな患者にとっても素晴らしい贈り物になる」と付け加えた。

 ウェブスターさんは今年、マサチューセッツ総合病院のがんセンターを後にした。医師の悪いニュースの伝え方に心を痛めたからだった。病院では彼女にとって助けになるかもしれない医薬品の臨床試験が行われていたが、彼女はそれに参加できないと言われた。

 ウェブスターさんによれば、がん専門医は「他の2、3の病院にかけ合ってみることを勧めた」という。「それは長い関係が終わり、医師がわたしを別の病院に動かそうとしているように感じられた」と彼女は話した。

 がん専門医以上に多く、患者に悪いニュースを切り出さなくてはならない場面に遭遇する専門医は恐らくいないだろう。ある研究によると、がん専門医が悪いニュースを切り出す回数はキャリア通算で2万回にも及ぶと推測されている。患者やその家族の反応は実にさまざまだ。極度の悲しみで泣き出す人からショックを受ける人、信じない人から怒り出す人までいる。中には、患者(その家族はその頻度がもっと多い)が壁を拳でパンチしたとか、怒鳴り散らしてきたなどというケースもあるほか、極端なケースでは「撃つぞ」と脅されたという医師もいる。

 デューク大学緩和ケアセンターのジェームズ・タルスキー所長は「よく見受けられるのは、医師がとうとうと話し続けているが、それが患者にとって雑音でしかないという場面だ」と述べ、「医師はこれが実に深刻なニュースだという事実と、患者の感情に注意を払う必要がある」と話した。

 タルスキー博士は「バイタルトーク」の設立者の1人だ。バイタルトークは非営利団体で、医療専門職を対象にコミュニケーションスキルと感情移入に関する研修を行う。狙いは患者と医師との間により健全な関係を築くことだ。同博士は、医師が悪いニュースを伝える際は、短く、明確に、要点を絞って話すべきだと指摘する。「悪いニュースを伝えた後は、話をいったんやめ、患者がそれを理解するための時間を取る。一般的には、悪いニュースを伝えた後、最初に話すのは患者であるべきだ」と同博士は述べた。
http://jp.wsj.com/articles/SB10520257288521003311804580650013636809520  

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