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がんの正体を最初に発見した男の物語 その 1
〜オットー・ウォーバーグの物語〜
(2012年に書いたものを加筆して再投稿いたします)
糖質の過剰な摂取が、
様々な疾患(精神疾患含めた)の原因になることは、
皆さん、周知のことですが、
人類にとって過去、現在、未来に渡り、
脅威の筆頭疾病である癌に関して、
糖との関連で語られることは、
意外と少ないのではないでしょうか。
過去、現在、未来において、
人類最大の脅威と言われる癌の正体とは何か?
癌はなぜ、発症するのか?
なぜ、癌と言う病は、完治しないのか?
癌と言う病は、なぜ、完治させないで、温存されるのか?
癌を、どうやって予防すればいいのか?
等について加筆して再度投稿いたします。
興味のある方は、
ぜひとも、御覧下さい!
がんの正体を最初に発見した男の名は、
オットー・ウォーバーグといいます。
彼について、少し書いてみましょう。
※日本の医学界では、
彼の表示は、「オットー・ワールブルグ」と書くようである。
たぶん、ドイツ語読みなのだろう、
私は通常の英語読みでウォーバーグと記すことにする。
オットー・ウォーバーグは若いころから、
癌患者をつぶさに目の当たりにし、
癌患者の悲惨さを実際に自分の目で見ており、
なんとか、癌患者を救いたい。
なんとか、癌館患者を救う術はないのか?
研究者として、
自問自答し、葛藤の日々を送っていた。
そこで、オットーは、
研究の基本である方法。
つまり、
癌細胞を取り出し徹底的に研究し、
さらには、
癌患者の特徴を徹底的に研究していった。
そこで、出した結論が、
「癌細胞では、
酸素があるのに、
酸素を利用せず、
嫌気的解糖作用が亢進して、
乳酸を産出している」
「反対に、ミトコンドリアは、
ほとんど休止して機能を果たしていない・・云々」
簡単に言えば、
「細胞質内の解糖系が、
嫌気的解糖作用を亢進させ、
乳酸を産出し、
ミトコンドリアが機能していない」
「さらに、細胞質内の解糖系亢進の結果、
糖が大量に代謝されている云々」
ということを研究結果として発表し。
その研究が、
1926年のノーベル賞にノミネートされ、
審査員の間では、絶賛され、
ノーベル賞受賞が確実とされたが、
ノーベル賞受賞発表直前に、
ある勢力より、
強烈な圧力がかかり、
オットーの「癌組織解糖作用」のノーベル賞受賞は、
幻となったのである。
(このどんでん返しの詳細については、後日書く)
今日は、
まず、
彼がどのような人物かについて少し触れることにする。
オットー・ウォーバーグは、
1883年10月8日、
ドイツのフライブルグにうまれた。
ウォーバーグと聞けば、
誰でもあの世界的金融大帝国をつくった
ウォーバーグ家の人間か?
と思うであろう。
確かに、
金融一族のウォーバーグ家とルーツは、
同じであるが、
オットーは、
別の枝分かれした別のウォーバーグ家(金融一族ではない)
の一族である。
まず、金融ウォーバーグ家について少し書く。
まず、金融ウォーバーグ家は、
世界的大富豪のロスチャイルド家の閨閥で結ばれる、
ロスチャイルド家の分家のような位置付けの一族である。
しかし、オットーの所属するウォーバーグ家は、
既に、書いたように、
そのドイツ、
ハンブルグで台頭した金融ウォーバーグ家の直系ではない。
すべてのウォーバーグ家のルーツは、
ジーモン・フォン・カッセル(1566年没)から始まる。
オットーは、
このウォーバーグ家の始祖(ジーモン・フォン・カッセル)から数えて
11代目の直系の子孫となる。
ちなみに、周知のことだが、
世界に巨大なる金融ビジネスを基礎とし、
その類まれな金融力で、様々な産業を支配し、
政治を、
経済を、
歴史を支配してきたロスチャイルド家の始祖は、
ドイツ、フランクフルトである。
この世界王者ロスチャイルド家と閨閥を形成し、
ロスチャイルド家の片腕的な働きをしてきたのは、
アルスター・ウーファーのウォーバーグ家
(ジークムント・ウォーバーグ 1835−1889)と、
ミテルヴェークのウォーバーグ家
(モーリッツ・M・ウォーバーグ 1838−1910)
である。
特に、
モーリッツの方は、
金融ビジネスでロスチャイルド家の忠実な僕となり、
世界の経済や政治や歴史に大きな影響を与えてきた。
ロスチャイルド家、
シフ家、
オッペンハイマー家、
ローブ家、
クンツブルグ家等、
錚々たる、
ロスチャイルド家、
並びにロスチャイルド家の分家の一族と、
彼らはち密に閨閥を結んでいる。
この閨閥形成の目的は、
これは、彼ら自身も認めているが、
ひとつには、
彼ら独自の精神的な結束をより強固にすることが、
目的であることと、
閨閥内部の資金や、
資産や、
秘匿されるべき事項の流出や、
漏出を未然に防ぐことも大きな目的としている。
話は少し変わるが、
オットー・ウォーバークという同姓同名の別人も、
このウォーバーグ家にいるので、
混同を避けるため、少しだけ紹介しておく。
この二人のオットーは、
専門家の間でも、
よく間違えられるようである。
そのもう一人のオットー(1859−1938)は、
ベルリン大学の植物学の教授で熱烈なシオニストである。
フランス・ロスチャイルド家(エドモン・ド・ロスチャイルド)
とも親交があり、
テオドール・ヘルツルやアインシュタイン等の
ユダヤ人の重鎮とも入魂の仲だったという筋金入りのシオニストで、
彼らとともにヘブライ大学の設立に尽力したり、
その後、
パレスチナに移住し、
ヘブライ大学の植物学の教授にもなった男である。
こちらの植物学者のオットーは、
主人公のオットーの父親の世代にあたる人物である。
注目すべきは、
こちらのシオニストであるオットーも、
アインシュタインと親密な付き合いをしていたということである。
ここで、長々とオットーの伝記を書くつもりはないが、
彼の人となりを少しだけ書く。
稀に見る数奇な運命と人生を歩んだので、
我々の凡人には理解不能なドラマがあり、
興味深いドラマがあるので、私としては、
ぜひとも書いておきたかったのである。
(興味のない人は、無視してもらってもいいです)
オットーの父親エミール(1846−1931)は、
フライブルグ大学の物理学の教授で、
当時を代表する著名な物理学者のひとりであり、
かのアインシュタインとも親しい仲であったという。
オットーの母親はユダヤ人ではないとのことだが、
いずれにせよ裕福で名家の出だそうである。
ということで、
オットーは幼少のころから、
何一つ不自由しない生活をしていた。
オットーは一人息子であり、
他に男の兄弟はおらず、
他の三人の子供達は全部女の子であった。
詳しくはわからないが、
この環境が彼に影響を与えたのか?
否か?は不明だが、
幼少の頃より彼は、
ホモセクシャルな気質を持っていたという。
彼は、生涯に渡って、
女性とは結婚せず、
幼少時から、
一度も女性との恋の噂はなかったという。
たぶん彼は童貞のまま、
この世を去った男なのかもしれない。
驚くべきことには、
少年時代には、
オットーと似たような気質を持つお友達(パートナー)
が既にいたという。
成人してからは、
一人の伴侶(もちろん男性)と出会い、
死ぬまで屋敷で一緒に暮らした。
当時は、
ホモセクシャルは犯罪である。
特権階級の中の特権階級のオットーだから、
所謂、暗黙のうちの了解という超法規的処置で、
見逃されていたのである。
蛇足だが、
第二次世界大戦前夜から、
大戦中も、
ユダヤ人でありながら、
何一つ不自由のない生活を謳歌していた。
(ナチスに迫害を受けたユダヤ人は貧困層ばかりなのである)
この事実は、
後に書くが、
オットーは、
ロスチャイルド家の特別な計らいで保護された
特権階級の中の特別な男であった証拠である。
彼のこのホモセクシャルな気質だけをとっても
充分にエキセントリックではあるが、
彼の総合的な人格は、これまた、
それらのオットーの突飛な性格を
凌駕するくらい奇人変人の人格を持っていた。
ウォーバーグ家の一族内部でも有名な奇人変人だったのである。
奇人といえば、話は遺伝学的な方向になるが、
他のウォーバーグ家の連中も、
はたまた、
本家ロスチャイルド家も、
一族の精神的な結束と秘密の漏えいを防いだり、
資産・資金の分散を防ぐために、
近親婚を自ら望んで行ったが、
やはり、
近親婚の弊害は一族内に随所にでており、
それが一族内の大きな悩みのタネであった。
彼らの弁によると精神疾患、
たとえば、
うつ病や今で言えば統合失調症や不眠症等が、
顕著な形で一族内に現れていたという。
これは、
イギリスのロスチャイルド家においても悩みのタネであった。
イギリス・ロスチャイルド家の
ヴィクター・ロスチャイルドの
父親のチャールズ・ロスチャイルドもまさにそれに悩まされていた。
それを知っていて恐怖したチャールズは、
伴侶にロスチャイルド家以外の女性を選んだ。
しかし、チャールズ(チャールズは近親婚でうまれた)
の病状は悪化の一途を辿り、
自ら、
狂人と化し、
自ら命を絶ったと言われている。
(真相は不明である)
その息子ヴィクターは親父が近親婚の遺伝病に苦しむ様を見て、
彼は、
近親婚を避け、
親族外から伴侶を得たのであった。
話は、オットーに戻る。
オットーの異常な気質や奇人変人さも
近親婚の影響によるものなのか?
否か?は、
今のところ不明である。
彼の母親はウォーバーグ家の人間ではないということであるから、
近親婚による直接的な遺伝の問題は、
ないと思うが、
父親の両親の、
系図が手元にないので近親婚なのかどうなのかがわからない。
オットーは、
四分の一(クウォーター)のユダヤ人であると言われているので、
この情報を信用すると、
彼の特異な気質は近親婚によるものではないかもしれない・・。
この部分は、今の時点では、
謎である。
もし、どなたか、
興味のある方がいれば、
調査してほしいと思う。
(つづく)
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