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写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ
“抜かずに”でトラブル急増 「子供の矯正」正しい歯科医選び
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/158301
2015年3月25日 日刊ゲンダイ
子供の歯の矯正を考えている人は、医師選びに気を付けるべきだ。不適切な矯正歯科治療によって顔の形が変わったり、歯が噛み合わないトラブルを抱えた子供は多いという。
「近年、不十分な検査や診断による安易な矯正歯科治療が増えているという危機感が、矯正歯科治療を専門に行う医師の間で高まってきました」
日本臨床矯正歯科医会・前田眞琴副会長(前田矯正歯科クリニック院長)が警鐘を鳴らす。
同会が会員診療所に対し、昨年1年間に転医の相談があった18歳までの子供517人の調査を行ったところ、半数以上が検査、診断、治療技術、診療態勢が不十分な「不適切な矯正歯科治療」を受けていたと判断されたという。「治療内容そのものに不満やトラブルを抱えている」というケースも8割近くに上った。
たとえばA子さんは噛み合わせが悪く、幼稚園のころから夜間マウスピースを使用。12歳の時、非常勤だった担当医が退職する際に「夜間のみ装置の使用」を指示して治療は終了した。ところが、13歳のときに虫歯治療に訪れた診療所で「不正咬合」を指摘された。現在、A子さんの治療を行っている同会・稲毛滋自理事(いなげ矯正歯科医院院長)が言う。
「彼女を診断すると、下顎の骨が発達し、咬合時に下顎の前歯が上顎より異常に前にある骨格性下顎前突を起こしていました。12歳まで診ていた非常勤の担当医による資料はありませんでした」
B子さんは、「抜かずに矯正歯科治療ができる」と主張する一般歯科医のクリニックで矯正歯科治療を受けていたが、よくならないので稲毛理事の医院を受診。診ると、上下の歯が噛み合わない「開咬」になっていた。転医前の資料はなし。
やはり、「抜かずにできる」と主張する別の医師のもとで矯正歯科治療を受けていたC子さんは、稲毛理事の医院を受診してきた時、2本の歯が歯槽骨から脱落して歯髄死を起こし、保存不可能となっていた。
■検査、診断、分析の前に方針を決める
稲毛理事が強調するのは、「適切な矯正歯科治療を行うためには、専門的なトレーニングを積まなくてはならない」ということだ。
「矯正歯科治療の専門家は、最初に治療計画を立てます。そのために顔のプロポーション、模型分析、頭部X線規格写真の分析、必要に応じて筋機能の検査、顎機能検査、咬合検査などを入念に行います。それを経て、使用する装置や抜歯するかどうかを決める。ところが、『抜かずに矯正ができる』『子供のうちは100%床矯正(取り外しのできる矯正装置)がいい』とうたい、検査、診断、分析の前に方針を決定する医師もいるのです」(稲毛理事)
抜歯が必要な症例なのに、歯を抜かずに矯正する。手術が必要なのに取り外しのできる矯正装置を用いて矯正歯科治療を行う。そんな安易な歯科医がトラブルを生んでいるのだ。
「たとえば、下顎は一本の骨でできているので、手術で切れ目を入れないと顎が広がりません。全身麻酔が必要となり、慎重な検査、診断も必要ですが、それが省略されていたりします。不適切な治療を行っている一般歯科医では、初診時の写真、模型や頭部X線規格写真などの資料がないことが度々あります」
「出来る限り負担の少ない治療を」と願う親の気持ちを巧みに利用しているケースも少なくない。矯正歯科治療は自費診療だ。歯科業界が不景気ということもあり、「誇大広告」で患者を呼び込もうとするクリニックもあるようだ。
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