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30万人の「医療ビッグデータ」がはじき出した 部位別・男女別・ステージ別の計238種類 「がん」の5年生存率ナマ数値
http://www.asyura2.com/14/iryo4/msg/356.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 11 月 23 日 11:05:05: igsppGRN/E9PQ
 

30万人の「医療ビッグデータ」がはじき出した 部位別・男女別・ステージ別の計238種類 これがすべての「がん」の5年生存率ナマ数値だ
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/41101
2014年11月23日(日) 週刊現代 :現代ビジネス


ワースト1は「膵臓がん・男・ステージW」の1.2%「肺がん・男・ステージW」3.8%「胃がん・女・ステージT」97.0%……


これまで、患者が知りたくても知り得なかった情報が、「医療ビッグデータ」を解析することで明らかになった。医者が決して教えてくれなかった「真実」の数値を、すべて公開する。


■ついにわかった「本当の確率」


「さようなら、親愛なるすべての友人たちと愛する家族のみんな。今日、私は尊厳死を選びます」


11月1日、29歳の米国人女性がフェイスブックでこんなメッセージを残して命を絶った。医師から処方された薬を飲み、家族に見守られながら安らかに息を引き取ったという。この女性、ブリタニー・メイナードさんは、悪性の脳腫瘍を患い、今年4月に余命半年を宣告されていた。インターネット上に「11月1日に死にます」と話すインタビューを発表したことで、世界中で話題となっていたが、その宣言どおり「安楽死」を遂げたのだ。


医師による自殺幇助ではないのか—など、安楽死に対する意見はさまざまある。日本で安楽死は認められていないが、これほど議論を呼んだのは、「自ら死を選ぶ権利」の是非のほかにもう一つ大きなテーマがある。「患者は、自らの本当の病状を知るべきなのか」ということだ。


日本では、がん患者が自分の「本当の」病状や予後を知りたいと思ってもそれを知る術がない。医者は病名こそ伝えるようにはなったが、いまだに患者に「真実」を包み隠さず告げることはタブー視されているからだ。


東京大学医学部附属病院放射線科准教授の中川恵一医師はこう話す。


「私が医者になった30年ほど前までは、患者さんにがんの告知はしていませんでした。肺がんの場合は、『肺にカビが生える肺真菌症という病気です』と言い、胃がんの場合は『胃潰瘍です』と言っていたんです。


今では病名や病状はきちんと伝えるようになっていますが、それでも、医師が進んで患者さんに余命や生存率を告げることは、日常的とは言えません」


がんを告知する際に医師が患者に伝えるのは、主に、どの臓器にどんながんが見つかって、ステージ(進行度)はどれほどか、どんな治療法があるのか、という点だ。患者が自ら訊かない限り、冒頭のブリタニーさんのように自分があとどれくらい生きられるのかを知ることはできない。


がんの予後を知る一つの目安として、診断から5年後に生きていられる確率を示す「5年生存率」という指標はこれまでにもあった。だが、本ページからの表に示した『がん「5年生存率」全データ』は、従来のものとはまったく異なる数値だ。



これは、全国がんセンター協議会(全がん協)のデータをもとにした数値。国立がん研究センター、がん研有明病院、都立駒込病院といった東京の病院から、北海道がんセンター、大阪府立成人病センター、九州がんセンターなど、全がん協に所属する全国32の医療機関の症例から算出された5年生存率で、これまでに蓄積された約30万人もの患者データが反映されている。


全がん協のホームページでは、自らが知りたい条件を入れて検索すれば、個別の5年生存率を知ることができる。そこで今回、本誌は全がん協のデータをもとに、すべてのがんについて、部位別、男女別、ステージ別の5年生存率を徹底的に調査した。合計238種類にも及ぶデータを完全に抽出し、一覧表にまとめた。ここに記した数値こそが、30万人の「医療ビッグデータ」からはじき出された、「本当の5年生存率のナマ数値」である。このデータの意義について、千葉県がんセンター研究所長の永瀬浩喜医師はこう言う。


「これまでも、国内の大規模な医療機関では、独自に5年生存率を出しているところはありましたが、あくまでも患者症例から『推測される値』でした。海外を見ても、実際の患者データに基づく5年生存率の情報を一般患者向けに出しているところはほとんどありません」



これまで各病院で公表されていた5年生存率は、その病院にかかった患者のデータが元になっているため、サンプル数が少ないというだけでなく、「推測値」であることが多いために、実態に即した数値ではなかったのだ。そもそも病院側は、他の施設と実績を比較されることを恐れて、5年生存率を出したがらない傾向もあった。


表に示したのは、'01~'05年の5年間に診断された患者が、その5年後にどれだけ生存しているかという数値。がん以外の理由で亡くなる確率を排除した「相対生存率」を抽出している。このビッグデータを取りまとめた前出の永瀬医師は「これは、患者さんの症例から平均値を出したもので、とても生々しいデータです」と話す。


実態を正確に反映したこのナマ数値を公表するのは、患者の不安を煽るだけだ、と懸念を示す医師もいる。だが、真実を知りたい患者にとっては非常に貴重なものだろう。前出の中川医師は、こう評価する。


「すべての患者さんに真実を伝えることがいいとは限りませんが、現実を知ることで、患者さんはその後の人生設計を見直すことができるのです。慌てて治療しなくてもいい場合もあれば、手の施しようがないこともある。その見極めをするためには、意味のあるデータだと思います。



たとえば、もし私に膵臓がんが見つかってステージWだと診断されたら、その時点で仕事は辞めるでしょうね。残された時間をどう過ごすか考え、『終活』を始めると思います」


表を見てわかるとおり、男性で膵臓がんのステージWと診断された場合、5年生存率は1・2%。非常に厳しい言い方となるが、5年以内に98・8%が死に至るというのが現実だ。


こうした現実を受け止められずに取り乱してしまうのであれば、知らないほうが良いこともあるだろう。だが、いまの自分の状況はどれほどのものなのか、真実を知ることで、限られた中で最良の時間を過ごすためにどうすればいいのか、残りの人生をどう生きるか、自らの価値観で決断することができる。がんは心筋梗塞や脳卒中と違って進行が緩やかなため、日常生活を送りながら「共存できる病気」でもあるからだ。


すべてのがんの数値を見ると、発生する臓器が違えば、生存率に大きな差が出ることもわかる。



「がんと言っても、発生する臓器が違えば、別の病気だと言っても過言ではありません。日本人は、『がんか、がんでないか』と単純に考えがちですが、どの臓器にできたがんなのかでまったく違う病気だと思わなくてはいけないのです」(前出・中川医師)


膵臓がんや肝臓がんなど5年生存率が低いがんは、がん自体の性質も悪性度が高いのだが、発生する臓器の特徴にも予後が悪い理由がある。北海道大学大学院医学研究科特任准教授・西原広史医師が解説する。


「とくに膵臓は、身体の深いところにある臓器のため、症状が現れにくく、発見されたときにはすでに進行しているということがあります。また、神経や血管を通じてがんが転移しやすい。手術する場合でも、完全に腫瘍を取りきることが難しいため、再発しやすいというのも、生存率が非常に厳しい理由の一つです」


一方、甲状腺がんや前立腺がんのデータを見ると、ステージVまでであれば「ほぼ100%」の確率で生存できることもわかる。非常におとなしいがんの代表例だ。


「何も治療をせずに経過観察をしたほうがよいケースもあり、前立腺がんでは、標準治療のガイドラインにもそのように示されています。甲状腺がんは、60歳くらいになるとほぼ全員の人が持っているというデータもある。がんが体内にあっても悪さをせず、先に寿命が訪れるということが多いのです」(前出・中川医師)


また、発見されやすい場所にある臓器のがんも、予後はいい。


「皮膚がんや乳がんが特徴的ですが、身体の表面に発生するので、比較的早期に発見しやすく、転移がない場合は完全に切除することが可能となるので、生存率は比較的良いのです」(前出・西原医師)


乳がんは女性に特有のものと思っている人も多いが、じつは男性でも発症する。データを見ると、ステージT、Uでほぼ100%、ステージVでも85・4%と高い数値だが、ステージWになると、4年生存率が21・3%。男性の場合、女性よりも罹患率はかなり低いが、発見が遅れがちで、気づいたときには進行してしまっているというケースが多い。


次に、各がんのステージTの数値をみてもらいたい。前述した膵臓がんや肝臓がんなど一部のがんを除いて、多くは5年生存率が90%前後と高い値だ。これは、早期発見できれば、がんは「治る病気」なのだということも表している。


「日本人にもっとも患者数が多いのは胃がんですが、男性のデータを見ると、ステージTは97%、Uは67・4%、Vは45・8%、Wで7%と、TとWでは14倍も生存率が違う。ステージが違えば治療法も異なりますし、これもまったく違う病気と考えたほうがいい。


でも、がんの場合はそれを下手に恐れるのではなく、早く見つけてあげれば治るわけです。生活習慣に気をつければある程度予防もでき、検診を受ければ早期発見もできる『手なずけやすい病気』なんです」(前出・中川医師)


がんの中で、もっとも死亡者数が多いのが肺がんだ。男性の場合、ステージTでは5年生存率は73・8%だが、ステージUになった途端、42・1%にぐっと下がる。早期に発見できることがいかに大切かがわかるだろう。


がんは、進行した状態で見つかれば、依然として完治が難しい病である。だが、昔から恐れられていたような「不治の病」ではなくなっている。自らの行動によって制御しやすい病気であるということが、この医療ビッグデータから読み取れるというわけだ。


また、これらの数値は、日本の医療が高い水準にあることも示しているのだという。前出の永瀬医師が解説する。


「すべてのがん種・ステージのデータを合わせて平均すると、5年生存率は68%となっています。がんになっても約7割の人が5年間は生存できるということです。これは、海外と比較しても非常に良い値です。調べたところ、カナダやイギリスでは40~50%台で、最新のデータではアメリカをも上回るはずです。日本のがん5年生存率は、1年間で約1%ずつ上がっているのです」


■精度は日々上がっている


がんに関する患者情報が次々に解析されていくことで、がん医療は日々進歩を遂げている。いまでは、がんの遺伝情報を分析し、特定の遺伝子を持ったがんに効く薬の開発も進められている。より生存率を上げるために、「医療ビッグデータ」を活用した遺伝子レベルの解析・研究も進んでいるのだ。


今回示した数値は、'05年までにがんと診断された人のデータだが、日々、患者のビッグデータは蓄積されていっている。それが反映されていけば、さらに精度の高い「がんの真実」が見えてくるだろう。前出・永瀬医師は言う。


「治療は日々進歩していますし、実際に治る薬もどんどん開発されてきている。一日でも長く生きれば治る確率が上がっていくのです。患者さんには、頑張って長く生きてもらいたい。そう思っています」


今後、すべてのがんについて5年生存率がますます上がっていくことを期待したい。次章では、平均的な生存率よりも長く生きる人、短命になってしまう人の違いを見ていこう。


「週刊現代」201年11月22日号より


 

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コメント
 
01. 2014年12月13日 23:38:24 : qDjGsqeeT2
抗がん剤を使えば半年で死にますよね。

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