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ストレス解消法は「手術」? 外科医の体調管理術〈AERA〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20141004-00000006-sasahi-life
AERA 2014年9月29日号より抜粋
いくつになっても発想が豊かで、意欲が衰えず、成果を出し続けるプロたち。その日常と考え方に秘訣があった。
順天堂大学医学部の最寄り駅。地下4階から地上まで長いエスカレーターをたったったっと駆け上がっていく。
「普段の階段の上りは基本的にいつも1段飛ばしですよ。体の軸がしっかりしていなかったり、太ももの筋肉、骨盤、背骨がおかしかったりすると、1段飛ばしはできない。下りるときは駆け下ります。膝の関節、脳の疾患があると、バランス感覚が悪くて駆け下りることはできないですから」
心臓外科医の天野篤さん(58)の健康チェックの指標の一つが「階段」だ。
手術は多い日で1日4件、年間400〜500件をこなす。日中は食事をとる暇もないほど手術に集中。平日は、家に帰らずに病院に寝泊まりする。片道30分の通勤時間も削って、睡眠時間を確保する。加えて、移動中は必ず寝る。スキマ時間を積み上げ、1週間で50時間の睡眠を死守する。
「睡眠っていうのは、僕らにとっては仕事です。休息ではなく、業務。睡眠不足でいちばん怖いのは、判断が鈍ることなんです」
眠気による判断ミスが、もし手術中だったら取り返しがつかないことになる。命を扱う、ミスが許されない現場に日々接しているからこそ、睡眠の重要性を実感する。天野さんの場合、なるべく光を遮って足を少し上げるとすぐに寝られるという。
ストレス解消法を尋ねると、「手術」と即答。
「仕事というか、なりわいを楽しめる人は、あんまりストレス感じないんじゃないかな。僕は結構楽しめる方。あと業務に関してはかなり完璧主義者。完璧にこなしているという状況が、自分にとって快感になって、さらに自分を後押ししてくれる」
どんなに忙しくても、そんなにストレスを感じないのは、そのためだ。
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