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糖尿病新薬で低血糖や脳梗塞…学会が注意喚起
http://www.yomiuri.co.jp/science/20140627-OYT1T50167.html
2014年06月28日 08時39分 読売新聞
新しい糖尿病治療薬の服用後に、低血糖や脳梗塞などを起こした例が報告されており、日本糖尿病学会は、適正使用をするよう注意を呼びかけた。
新薬は、今年4月以降、相次ぎ発売されている「SGLT2阻害薬」。腎臓で、尿に出た糖を再び取り込むのを妨げる働きがあり、体重を減らす作用がある。
同学会によると、報告されたのは、低血糖24例、脳梗塞3例、全身の発疹7例など。このうち低血糖4例、脳梗塞2例、発疹6例は重い症状だった。
低血糖は他の糖尿病治療薬を併用している場合が多いため、同学会は他の薬は減らすようにし、併用は原則2剤程度までを推奨する。新薬を服用すると、尿の量が増えて体内の水分が減り、脳梗塞の要因になるので、適度な水分補給など十分な脱水対策を求めた。
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SGLT2阻害薬…重篤な副作用に注意勧告
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=100744
2014年6月26日 読売新聞
糖尿病の新薬「SGLT2阻害薬」に重篤な副作用が相次いでいるとして、専門家で作る委員会が6月16日、適正使用を求める文書(Recommendation)を出しました。
SGLT2阻害薬は、糖の再吸収を防いで尿中に排出させることで血糖値を下げるという新しい機序の薬で、4月にまず1社から発売されたのを手始めに6社から発売が予定されています。低血糖を起こしにくく、体重の増加を招かないなどの利点があるとする一方、特に高齢者などで脱水の危険性などが指摘されていました。
適正使用を求める文書は、「発売開始から1か月の副作用報告を受け、因果関係など情報に不十分な点はあるものの、重篤な副作用の懸念のうち、残念ながらいくつかが現実化した」「予想された副作用である尿路・性器感染症に加え、重症低血糖、ケトアシドーシス、脳梗塞、全身性皮疹ひしんなどの重篤な副作用が発症している」として、使用にあたっては慎重な注意を呼びかけています。
新薬には常に、未知の副作用のおそれがあります。SGLT2阻害薬は特に、発売前から懸念が示されていました。今回の文書は公的な強制力のあるものではありませんが、専門家によって素早い対応がとられたことは評価できます。
糖尿病は2009年末からインクレンチン関連薬(GLP1受容体作動薬、DPP4阻害薬)が7製品発売され、新薬ラッシュが起きています。なかでも飲み薬のDPP4阻害薬は、この2、3年の間に急速に普及し、最もよく使われる薬のひとつになっています。
取材した糖尿病の専門医は「専門医はまず従来薬を選択し、DPP4阻害薬をすぐに使うことはしない」と話します。新薬の急速な拡大の背景には、非専門医による使用があるとみられます。
そこへもってきての、“さらなる新薬”SGLT2阻害薬の登場です。何百万人もの患者がいる糖尿病では、すべてを専門医がみるわけにはいきません。適正使用の呼びかけがいち早く伝わることを願います。(田村良彦)
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