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(回答先: カジノ議連メンバーの顔ぶれに見る利権と思惑の繋がり(豊洲の跡地にカジノ?) 投稿者 Air−Real 日時 2017 年 1 月 26 日 16:58:47)
豊洲市場予定地の前所有者は東京ガス。
元々その土地では「石炭ガス化プラント」が稼働していた。
大手ゼネコンがこぞって政府の主導のもと事業が推進されてきた、その中のひとつのようである。
1970年代のオイルショックあたりからの危機感による煽りを受けて、政府主導のもとでそうした事業研究と推進プランが進んで来たのではないかと察する。
我々のエネルギーに対する認識は、石炭よりは石油、石油よりは天然ガスと、利権の効率のみを求めた結論にだけ落ち着いている。そこではどうしたってCO2依存は切っても切り離せない状況にある。
それは、何より我々の社会が縦社会に依存してしまっている限りに於いて自由ならざる部分なのである。
良い時代には、黙ってさえいれば、きちんとエスカレーター式に昇進し、いい給料ももらえて、当たり前の退職金もでていた。大人しくさえ在ればいい暮らしができていた。そうした時代のレガシーが今我々の負債としてのしかかっている。
今では、企業は同種間他社との競合により、互いにしのぎを削りあうだけとなり、企業母体を守るのが精イッパイで、ほとんどそこでは儲けらしい儲けもでていない。だから官にすがるしか無くなる。
いくら役人から雇用創出を要請されても、当たり前の賃金で人を多く雇えない。コスト面を無視していて経営は出来ない。そうした資本社会末期の様相に追いやられているのである。これが今の社会の実情である。
それが祟って、官から落ちてくる公共事業がなくては我々の経済は回って行かないと云う考えが社会全般に通用するようになってしまった。
そこには、官・財界>経団連>政治家の癒着の構図がありありとしており、そこに誰も何もものが言えない。
かつての全体が潤っていたとする道義的な色の強かった縦社会も、いまは何一つ本来の姿を残していない。
今の縦社会とはただ、支配権力がのさばる図式そのものである。
こうしたことが社会にとって亀裂を生む。
不都合な真実が秘匿され続ける問題の原因、その本質として在る。
こうして整備された特許化学プラント事業は、官僚の箱ものインフラとしてだけ機能し、巨大ゼネコン側の思惑とも合わさり、巨額の資金(国民の税金)が官僚達の懐へと動いた筈である。
石炭ガス化プラントの必要性と役割とは即ち、ともすれば日本は、原発施設を70基も必要としなければならないとする現経済状況を踏まえた上で、その前提を元にして必要不可避であるとされる施設である。
これは当然温暖化問題に対処しつつも、原子力だけでは賄えないとする状況に合わせて作られた、名目国家事業として推進された一大事業である。
そこでは石炭資源から科学的にエネルギーを効率的にガスとして取り出し、それを燃料に充てて、あらたに電力エネルギーを作ると云うエネルギー産業であるわけだ。
しかしそこでは、石炭由来のベンゼン(ベンゾールともいう 化学式 C6H6 融点 5.5℃ 沸点 80.1℃ 比重 0.88の無色の液体で最も単純な芳香族炭化水素。原油に含まれており、石油化学における基礎的化合物の一つ)などが大量に化合物として取り出される。
当然、それは築地市場の移転先としてある豊洲にも同じプラントがあった。
この度4社目、九回目の第三者機関に拠る地質検査にして、これまで検出された値を遥かに上回る高濃度の土壌汚染が確認されることとなった。それもおかしな話だが。
その土壌汚染は、到底前所有者時代に生み出されたものとしか理解できないが、その誰も手にしない土地をまさか築地市場として再利用するなどとは全く理解に苦しむ所だろう。
よってそれは、築地市場をそのまま迎えるのには当然不向きな土地で在ると云うことを知りながら、内々に処理して、市場の移転の計画を強行採決し、都で買い取り、その事によって東京ガスから謝礼を受け取り、そこに盛り土をすれば土壌の性質を隠蔽できるものとして、大手建設ゼネコン側に手配、その受注の計らいをしたことで今度は大手建設ゼネコン側からも謝礼を受けとった人間が居た訳である。
(勿論その謝礼の中身はただの手ぬぐい一枚だったかもしれない。しかし田中角栄だったなら一体いかほどの巨額な賄賂を受けとったろう)。
その人物はさらにその数ヶ月前に、現職時代に自分が作った「新東京銀行」が抱えた不良債権に対しても、すでに都民の血税から1,400億円をその補填に充てていた。
自治体が都民の税金を使って銀行を経営して、損失を出したらこれに税金を充ててこれを維持し、さらにはこの豊洲移転に関して、盛り土の費用(当時試算で一千億)もまた都民の税金から充てているのである。
そして今度はオリンピック費用である。都民はこれをどう思っているのか?
ここにも、官僚財界>経団連>政治家の構図同様、単なる縦社会、何一つ上には逆らえないとする支配構造による問題が浮き彫りとなる。社会の図式そのものがこうした「上に何も申せない」社会に於いて何ら意味の為さない縦社会による無意味な萎縮した意識を齎しているのである。
都庁においてもまた同じで、都議は都知事の意向には逆らえない。
全てはそこに逆らえぬまま、軍事教育そのままにすべて右習えとなっている。
最後に、
IGCCの評価用資料 「噴流床石炭ガス化発電プラント実証」
というものを見ると、
1.事業の目的・政策的位置付け
(1)事業に対する国の関与
とする初段の項目において、
****************
エネルギー資源の約8割を海外に依存している我が国は、世界的なエネルギー 需給動向により、社会・経済が大きな影響を受ける。近年、世界のエネルギー需 要量は増加しており、特に中国等アジア地域でのエネルギー需要量が著しく増加 しており、その傾向は今後も続くものと見込まれている。 その中で、石炭は、可採埋蔵量が150年以上あり、世界各国に分布する等、 他の化石燃料に比べ供給安定性が高く、経済性にも優れていることから、今後も 重要なエネルギーと位置付けられている。
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との前置きにつづいて、こう語られている。
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他方、他の化石燃料に比べ、燃焼過程 における単位発熱量あたりのCO2の排出量が大きいこと等、環境面での制約要 因が多いという課題を抱えている。
↓(つまり、石炭をそのまま利用せず、特別な技術によって、より密度の高いエネルギー資産を得ることを目的とするという意味で)
このため、クリーン・コール・テクノロジー の開発を進め、環境負荷の低減を図ることが重要な課題となっている。
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↑としている。これは単純に見てなんら温暖化に対する考慮とはなっていない。ただ同元からのエネルギー抽出の効率、精度を上げるというだけの趣旨である。そしてこう結ばれている。↓
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しかし、現在の社会情勢(近年の電力自由化等)の下では、民間だけではその 技術が市場原理によって十分に進展、実施するとは考えられないプロジェクトでもあり、実証事業に国が積極的に関与する必要がある。
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と国家主導の事業整備の必要性をしっかりとアピールしている。
勿論こうしたアイデア自体にケチをつけるものではないが、どうにも温暖化云々(でんでん)の下りは全く事業の骨子部分にとっては不必要な欺瞞でしかないと感じられるのである。つまり、官僚側がそこに箱ものの仕事を作ったと云うことである。
決められたCO2量しか排出出来ない→だからこうしようと云う意気込みはこの事業内容からは全く伝わってこない。
実際には温暖化問題などもほぼ全てこの程度のインフラ投資の体のいい言い訳でしか無く、官財癒着の薬剤にしかなっていない。
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(2)事業目的・政策的位置付け 1事業目的 石炭は、他の化石燃料に比べ供給安定性が高いが、燃焼過程における単位発熱 量あたりのCO2発生量が大きいことから、石炭の高効率発電技術を確立するこ とにより、長期にわたるエネルギーの安定供給と環境に調和した石炭の有効利用 を図る。 そのため、既存の石炭発電技術(微粉炭火力技術)に比べ、飛躍的な熱効率の 向上が期待できる石炭ガス化複合発電技術(IGCC:石炭を高温高圧のガス化 炉で可燃性ガスに転換させ、ガスタービンに導入して発電し、その排熱を蒸気に て熱回収し蒸気タービンに導入して発電する複合発電方式)について、微粉炭を 空気により高効率にガス化する噴流床方式による技術等を開発し、商用機(微粉 炭火力発電500〜600MW相当)と同型、かつ、商用機の約1/2規模のI GCC実証プラント(250MW)を建設して(平成19年9月完了)、運転試験 を行うことにより、商用IGCCを導入するのに必要な信頼性、耐久性、高効率 性、経済性等を検証する。 2政策的位置付け 平成19年5月に発表された総理大臣の地球温暖化に対する提案「世界全体の 温室効果ガス排出量を現状に比して2050年までに半減する」を受け、その達 成のために現在革新的技術開発の具体的な取組のあり方について検討を行い、来 年の洞爺湖サミットに向けて「Cool Earth -エネルギ-革新技術計画」のとりまとめをしている。その中で、IGCCは効率向上と低炭素化の両面から、CO2 大幅削減を可能とする「高効率・ゼロエミッション石炭火力発電」技術の一つとし て取り上げられている。 また、平成19年3月に改定された「エネルギー基本計画」、平成18年5月に 策定された「新・国家エネルギー戦略」において、石炭は今後とも不可欠なエネ ルギーと位置づけられている一方、環境面での制約要因が多いため、更なる環境 適合的な石炭利用の拡大を図るべくクリーン・コール・テクノロジーの開発・普 及、特に石炭ガス化技術の研究開発の重要性が明記されている。 さらに「エネルギー技術戦略」においても、石炭ガス化複合発電技術は、「総合エ ネルギー効率の向上」と「化石燃料の安定供給確保と有効かつクリーンな利用」に 寄与する技術と位置づけられている。 IGCCは、我が国の長期エネルギーセキュリティ確保と環境保全という課題 の双方を解決する技術の一つであるとともに、アジア諸国等の海外において技術 展開できる可能性もあり、地球規模での省エネルギー環境保全にも効果が期待さ れ、国際的にも優れた革新的技術といえる。
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