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わからないことがある。
ひとつだけ、どうしてもわからないことがある。
どうして、世の中において広く崇められ尊敬されている人に限って、
裏に回れば、目を覆いたくなるようなどす黒い道義的犯罪を行って恥じないのか?
それがわからない。
その光と影のあまりものコントラストのまぶしさ。
わたしの眉間の皺はその一点からきている。
親友から極私的ドキュメント映画の編集を頼まれた。
文字通り命がけで日常世界の裏側に足を踏み込み、身体を張ってものにしたフィルム数百本。
それを取捨選択して二時間ほどの長さにしてくれという。
自分でやってはどうかといったが、私情をはさみたくないので、
赤の他人に、すべてを任せたいのだという。
この一年、PCに取り込んだ数百本のフィルムを何度も何度もみた。
精神障害者の救済に取り組み、製薬会社の告発、悪徳精神病院糾弾などの業績で数々の賞を受け
いまは大手新聞社の局次長にまで出世している人。
高潔な人物としてネットでも評判の人物。人気のあるマンガのモデルにもなったひと。
その人が精神に障害をもった女性ばかりを言葉巧みに騙してホテルに連れ込んでいる映像。
そんなときのこの人物の歪んだ表情はおぞましいばかりに暗く、醜い。
ナンパがいけないというのではない。ナンパ大いに結構。
だけど、精神障害認定2級とか3級といえば重度の障害をもった女性じゃないか。
そういう女性ばかり騙して性的な満足のための道具にするってどうなんだろう?
倫理的、道義的にすこしまずいのじゃなかろうか。
もちろん妻も子供もいる五十を越えた紳士だ。
あるいはスラム街にあるカトリック教会の神父。
カソリック系の大学を卒業後、バチカンのローマ教皇庁で働いていたというとびきりのエリート。
F会の日本管区長の職を辞して
日本最大のスラム街に単身赴任し、日雇い労務者やホームレスのために身を粉にして働いている。
(と、表面的には映る。ゆえに、「××のキリスト」とまで呼称されている)
その人物がもと暴力団員を右腕のように使って、全国から貧窮者のために寄進された寄付金や
物資を掠めとっている。
全国の信徒の寄付は年末ともなれば、一口の金額が700万とか一千万とか巨額だ。
年間数億に達することは間違いない。
スラム街にあるキリスト系教会の親睦団体事務所にある印刷室クズ箱にその内訳の裁断された紙片が残っていたので
隠れようも無い事実。
ホームレスに使われるのはそのうちのわずか2%である。
かれらには週二回、水のようなおかゆを提供しているだけ。残りの98%は「活動費」の名目で教会に掠め取られる。
寄付の物資も膨大な量にのぼる。
神父は元暴力団員のHという男を頭にしてその仕分け作業をさせる。
衣類、靴、日用品、家具、はては屏風から高級ウィスキーまでさまざまなものが届く。
仕分け作業の人たちは上等なものは片端から私物化する。
ただし、本はHだけが仕分けをする。他人にはさせない。
本のあいだに現金が挟まれていることがあるからだ。
結局、寄進者が救済を望んだはずの貧窮者にはボロボロの衣類だけが回される。
それとは知らずに仕分け作業を手伝いにきた敬虔なキリスト教徒のある中年男性は、自分がそんなことに加担したことを気に病んで精神的に異変をきたし、
数ヵ月後、精神病院に入院した。
この事実を知り神父を批判したある人物は、神父の手先になっている元暴力団員の男たちから白昼リンチを受けた。
なぜか警察は被害届けを放置。捜査も、事情聴取もせず。
神父は早々に教会の門前の掲示板に「お知らせ」を貼り付ける。
HさんがIさんに集団暴行を働いたという噂がありますが、事実無根です。
Hさんはその当日、教会におりました。
あるいは貧困救済を説くNPOの男。
日雇い労働組合の委員長で元学生運動「過激派」。
ホームレスや日雇い労務者救済を看板に掲げながら、かれらの唯一の生きる手立てである
廃品回収品の路上販売が出来ぬよう建設省とグルになって金網ガードをスラム街路に設置し、路上販売からかれらをすべて排除。
それゆえかどうかは知らないが国、府、市から年間10億の支援金をもらい、
鉄格子と金網で逃げ場のないシェルターを運営。要はスラム街のホームレスたちが暴れないように
統御統制することが、このNPOと行政との裏約束であったかのようにすら見える。
夜間隠し撮りされたフィルムにはシェルターの前で酒に酔った日雇い労務者を血だらけになるまで殴る蹴る
の暴行を加えるNPO職員の姿。
わからない。
なぜこんなことができるのだろう?
わたしだって、知らずに多くの人を騙し裏切ってきたのかもしれない。
だけど、わたしにはできない。
生理的に無理だ。わたしならこんなことをするならヤクザであることを
ちゃんとおのれにも世間にも宣言してやる。
わたしにはわからない。
かといって、
こんな現実を世の中に訴えることで世の人がなんらかのアクションを起こすともおもえない。
このドキュメント、衝撃的ではあるが、世には受け入れられないだろう。
人は、とくに健全で健康な一井の人たちほど、こんなものから目をそむけるものだ。
告発は、おそらく不発に終る。
わたしは編集をしながら、鬱状態になっていった。
そして、できることなら親友に黙ってひそかにこのフィルムを焼却したいと思いはじめた。
友達は怒り狂うだろうか? 半殺しにされるかもしれないな。
命をかけて撮ったフィルムだものな。
それはわからない。
ただ、わたしはフィルムを世に出してこんなことを暴露するより、
(身勝手な話かもしれないが)
新聞記者や神父や社会活動家をひとりひとりこの手で始末したほうがよほど正しい行為のような気がする。
社会から救い主のように崇められ慕われ尊敬されているこの人たちをこの手で処刑する。
おそらくわたしは逮捕され、非難と罵倒と悲鳴のさなか、いっさいの弁明を許されず
唾を吐かれ、冷たい獄につながれ、断頭台の露となるだろう。
いまの世界において社会不正糾弾とはつきつめるとそういうことだ。
そんなかっこうのいいものではない。
さて、それならばよし、
だれか........わたしに一丁のピストルをくれませんか?
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