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スイスの追加緩和と機械受注(在野のアナリスト)
http://www.asyura2.com/14/hasan92/msg/909.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 1 月 15 日 23:29:05: igsppGRN/E9PQ
 

スイスの追加緩和と機械受注
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52682385.html
2015年01月15日 在野のアナリスト


日経平均は大幅高でしたが、ダウが200$近く下げたにしては、朝からマイナス圏に落ちることもなくプラスを維持、しかも右肩上がりの展開でした。きっかけは原油が4日ぶりに反発したことですが、それを誘引したのが米国の12月小売売上げ高の低調で、売り方の買戻しが活発化したことであり、景気回復への自信でもなかった。日本の株式市場は、売り方の買い直しではなく、昨年の買いもちポジションを年初から解消してきて、ポジションの軽くなった外国人投資家が、改めて買い入れた、というのが今日の真相のようです。どうも需給のシーソー、景気の良し悪しを各市場で勝手に解釈し、独自に動いているような印象であり、方向感がつかめません。

そんな中、スイス中銀がフランの無制限介入を終了し、対ユーロの上限を撤廃すると発表されました。また政策金利の手数料徴収を0.25%から、0.75%へと引き下げ、つまり利下げを行い、マイナス金利を拡大させました。これによりスイスフランは対ユーロで一時30%ほど上昇、スイス株市場は10%の下落など、混乱を呈しています。理由が分かりませんが、ECBが理事会で追加緩和を決めることを踏まえ、通貨防衛を介入から金利誘導に切り替えたのでは? とも囁かれ、これがネガティブインパクトを与える形となっています。本来、ECBの追加緩和は市場も好感するはずですが、追加緩和の効果が疑問視され始める中で、中々素直には喜べない、というところです。

これにより、日経平均の夜間取引ではふたたび16000円台に沈んでいます。せっかくECB理事会を前に積み増したポジションの、解消の動きとなっています。日本のファンダメンタルズは無視、需給のシーソーだけの値動きであり、だから大きくなります。買いが多いと思えば買いに倣い、売りが多いと思えば売りに倣う。なので水準感すら関係なく、容易に突破してきます。ただ抵抗が増える、と思うとそれに倣うので、今はそれ以上の動きがないだけ、なのです。

内閣府から発表された11月機械受注統計も、民需の受注額は、前月比では1.3%増だったものの、10月が6.4%減だったことの反動であり、さらに前年同月比をみると14.6%減です。駆け込み需要の反動減はむしろ拡大傾向であって、政府や日銀のいうところの「緩やかな回復」どころの騒ぎではありません。日銀が発表した14年の企業物価指数は3.1%の上昇と、消費税増税の影響を除いて1.0%の上昇と発表されましたが、12月に限ると前年同月を0.9%も下回っています。原油安の影響とはいえ、企業活動の停滞、消費の低迷もその一員であることは間違いありません。

こうした内需の低迷も、市場はほとんど見向きもしません。経済指標で動かない市場には不安も漂います。中国でも気になる動きがあり、不動産ディベロッパーの破綻で、ジャンク債市場が急騰しているのです。これは健全とみられていた企業が、地方政府から販売を停止されたことにより、破綻懸念に陥るという中国特有のリスクを意識し、発行される債券の信用が著しく下がっていることが影響しています。需給のシーソーが大きく傾いたとき、そこから転げ落ち、さらに傾きが大きくなることも予想され、そこに政治リスクが絡むというのが、2015年の傾向となってくるのかもしれませんね。

 

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コメント
 
01. 2015年1月16日 08:17:17 : jXbiWWJBCA

内需の減少は、増税の駆け込み需要の反動減というより、海外需要低迷や円安、そして何より、日本経済の潜在成長率の低下と人口減の基調傾向を反映したものになりつつあるのでは?


02. 2015年1月16日 09:16:25 : nJF6kGWndY

>スイス中銀がフランの無制限介入を終了し、対ユーロの上限を撤廃
>日経平均の夜間取引ではふたたび16000円台

日本経済への影響は、かなり小さいだろうな

株価にとっても、リスクオフ効果はあっても、大したことはなさそうだ


03. 2015年1月16日 11:14:10 : nJF6kGWndY

おまけ

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0KO14720150115?sp=true
スイス中銀がフラン上限撤廃・中銀預金金利一段のマイナス:識者はこうみる
2015年 01月 15日 20:32 JST
[チューリヒ 15日 ロイター] - スイス国立銀行(中央銀行)は15日、スイスフランの対ユーロの上限、1ユーロ=1.20フランを廃止すると発表した。あわせて、中銀預金金利をマイナス0.25%からマイナス0.75%に引き下げた。市場関係者の見方は以下の通り。

●ECBのQEに備えた措置

<ジェフリーズの外為戦略責任者、ジョナサン・ウェブ氏>

意表を突かれた。おそらく、欧州中央銀行(ECB)が来週、QE(量的緩和)に踏み切ると予想しているのだろう。ギリシャの総選挙も控えるなかで、ユーロを買い続けるのは困難と判断したのではないか。

●市場変動高めるイベント

<IGの市場アナリスト、クリス・ビューション氏>

欧州中央銀行(ECB)が何かを行う兆しというのがわたしが最初に考えたことだが、そうならば欧州株式市場がこれほどマイナスの反応を示していることは不思議だ。中銀がこれほどまで大規模に何らかの支援を突然中止するのは異例で、人々は何かさらに大きいことが進行しているのではないかと懸念している。

このようなイベントは市場の変動率を高める。1日だけで済むことではないだろう。

●規模縮小して介入継続か

<BNPパリバの金利ストラテジスト、パトリック・ジャク氏>

スイス中銀は今後、1ユーロ=1.20スイスフランの水準を防衛するためにユーロ建ての証券を買う必要はなくなる。普通であれば、ユーロ建て債券の重しになるが、スイス中銀は大幅なフラン高を回避するため、状況を引き続き監視するとも表明している。

結局のところ、1.20フランの水準は防衛しなくても、もし大幅なフラン高を防ぎたいのであれば、今後も、おそらく規模は減るだろうが、ユーロ建て債券を買わざるを得なくなる。

●適正水準上振れるリスク

<JPモルガン・リサーチ>

スイス国立銀行(SNB)が管理された方法で上限を撤廃しなかったことが最も意外感のあることで、ユーロ/スイスフランは下限が完全になくなったために、自由に変動している。欧州中央銀行(ECB)の政策との関連性をすべてなくすというのはSNBにとって最も分かりやすい選択肢だが、ユーロ/スイスフランが適正水準を下振れするという最大のリスクを伴うものだ。適正水準は1.10フランと考える。


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