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銅相場、年初の下げは1988年以来の大きさ-米中景気の乖離示す (Bloomberg)
http://www.asyura2.com/14/hasan92/msg/905.html
投稿者 五月晴郎 日時 2015 年 1 月 15 日 20:55:39: ulZUCBWYQe7Lk
 

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NI7A8L6K50YD01.html

(ブルームバーグ):

銅相場の下落は、米国とそれ以外の地域との経済状況の乖離(かいり)が進んでいることを示す新たな証拠となりそうだ。

かつてアラン・グリーンスパン元米連邦準備制度理事会(FRB)議長が有用な指標と考えていた銅価格は昨年12月末から12%安と、今年の年初からの下げが1988年以来の大きさとなっている。下落の主因は中国の経済状況だ。世界銀行は今週、中国のほか欧州と日本の今年の経済成長見通しを下方修正。米国の成長が加速しても、世界の成長は鈍化するとの見方を示した。中国は世界の銅需要の45%を占めるが、米国は8%にとどまる。

コンサルタント会社サークル・スクエアド・オルタナティブ・インベストメンツ(ニュージャージー州)の最高経営責任者(CEO)として15億ドル(約1770億円)相当の運用を手掛けるジェフ・シーカ氏は14日の電話インタビューで「商品と銅の相場は中国の状況次第だ。銅価格は米国の動向以前に、中国の景気減速に基づいて下落するだろう」と指摘した。

ロンドン金属取引所(LME)の銅先物相場(3カ月物)は14日、一時1トン当たり5353.25ドルと、2009年7月以来の安値を付けた。

原題:Copper’s Worst Start Since ’88 Shows U.S-China Gap: Commodities(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Joe Deaux jdeaux@bloomberg.net;ロンドン Agnieszka de Sousa atroszkiewic@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先: Millie Munshi mmunshi@bloomberg.net Steve Stroth
更新日時: 2015/01/15 16:04 JST  

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コメント
 
01. 2015年1月16日 12:44:04 : xEBOc6ttRg

NY原油:急反落、OPECが需要予想下げ−米国では増産

  (ブルームバーグ):ニューヨークのウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)原油先物は大幅反落。この5営業日で4日目の下げ相場となった。石油輸出国機構(OPEC)が加盟国産原油の需要見通しを引き下げたほか、米国での生産が記録上の過去最高となったことが背景。
タイチ・キャピタル・アドバイザーズの商品ファンドマネジャー、タリク・ザヒル氏は「需給ファンダメンタルは何ら変わっていない」と指摘。「米国の生産が減速し始めるまでに数カ月かかるだろう。価格が上振れすれば、売り場になる」と述べた。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物2月限は前日比2.23ドル(4.60%)安い1バレル=46.25ドル。ロンドンICEの北海ブレント2月限は1.02ドル(2.1%)下げて47.67ドル。2月限はこの日が最終取引。3月限は48.27ドル。
原題:Oil Falls Fourth Time in 5 Days as OPEC Reduces Demand Forecast(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ロンドン Grant Smith gsmith52@bloomberg.net;ニューヨーク Moming Zhou mzhou29@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Alaric Nightingale anightingal1@bloomberg.net Rachel Graham, Nicholas Larkin
更新日時: 2015/01/16 05:34 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NI8JDP6VDKHT01.html


 


ユーロ圏、デフレが根を下ろす前に行動せよ
2015年01月16日(Fri) Financial Times
(2015年1月15日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

英中銀1.5%の大幅利下げ、欧州中銀は0.5%下げ
ユーロ圏の消費者物価上昇率は昨年12月にマイナスに転じ、デフレ懸念が強まっている〔AFPBB News〕

 ユーロ圏のデフレは原油価格とは無関係だ。デフレの原因は、ここ数年の一連の政策ミス、つまり、2011年の利上げ、2013年にインフレ率が崖から落ちた際に行動しなかったこと、そして景気後退の最中に緊縮財政を推し進めたことなどだ。

 欧州中央銀行(ECB)が「2%に近いが、2%を下回る水準」というインフレ目標を達成できていたら、原油価格の急落は無害だったろう。インフレ率はせいぜい2%から1%まで下がる程度だったはずだ。中央銀行はこれを無視してよかった。

 だが、ゼロに近いところから始めると、デフレに陥ってしまう。

 今から1年前、ユーロ圏はショックが1度起きただけでデフレに陥ると言われていた。それ以来、我々は2つのショックを経験した。ロシアによるウクライナ侵攻と原油価格の下落だ。

 ショックは起きるものだ。また、ユーロ圏のような石油純輸入国・地域にとっては、原油安は通常なら恩恵となる。

ドイツの賃金交渉に見る低インフレの影響

 しかし、遅れてやって来る二次的な効果は警戒しなくてはならない。すでに、ドイツの賃金交渉担当者が賃金計算式で2%というECBのインフレ目標を引き下げている兆候が見られる。

 担当者らは概して、ECBのインフレ目標とドイツの生産性拡大の一部を合算して賃上げ幅を算出する。だが、インフレ率がゼロで推移すると、この計算式に残るのは生産性だけで、その生産性も大して拡大していない。インフレ予想が低下すれば、賃上げ率も低下することになる。

 ブリュッセルに本拠を置くシンクタンク、ブリューゲルのアリソン・マンドラ氏は、ドイツの名目賃金が2014年に2.4%増加したと試算している。残念ながら、この水準が限界だ。2015年の賃金交渉から読み取れる初期のシグナルは、賃上げ率が再び低下に向かっていることを示唆している。

 ドイツ企業は完全に合理的に振る舞っている。ユーロ圏のインフレ率は最近、マイナスに転じた。ドイツ国債の利回り――2年債でマイナス、5年債はゼロ――は、投資家がインフレ率が長期にわたってゼロ近辺で推移すると予想していることを物語っている。企業の賃金交渉担当者がこれと異なる見方をする理由はない。

 低インフレは賃金抑制を招き、それが今度は将来のインフレを圧迫する。原油安の効果が――およそ12カ月で――インフレの指標から外れる頃には、2015年の賃金交渉の結果が実行に移され、インフレ率を一段と低下させることになる。

 このシナリオは政策にとって何を意味するのか? 今では、ECBが1月22日の政策決定会合で国債を購入する量的緩和(QE)プログラムに賛成票を投じる可能性が極めて高い。

量的緩和に期待できない理由

 筆者は様々な理由から、QEが十分な効果を生まないと見ている。

 国債購入の規模が十分でないかもしれない。また、米国や英国と比べると、資本市場が小さく、住宅金融の制度が異なるユーロ圏経済では、QEがそれほどうまく機能しない可能性もある。米英両国では、QEが住宅市場を安定させたために、効果を発揮した。

 現在議論されている最低最悪の形のQEは、各国の中央銀行が自国政府の債務を購入するもので、これは事実上、単一の金融政策の終わりを告げることになる。もしそれが起きたら、人はそもそもQEなど求めなければよかったと思うことだろう。

 では、QE以外に何が残されているだろうか? 使用可能な金融政策ツールの中で最も極端なものは、経済学者のジョン・ミュエルバウアー、ウィレム・ブイター両氏が提唱する古典的なヘリコプターマネーの投下だ。

 ミュエルバウアー教授は、ECBからユーロ圏の市民、住民に1人当たり500ユーロのささやかなお金を支給することを提案しているが、本当にインフレを生み出したいのであれば、支給額を増やさない理由はない。市民に1人当たり1万ユーロ支給すると、総額が3兆ユーロになり、英国のQEプログラムと同等の規模になる。

 ヘリコプターマネーの投下は効果があるだろうが、悲しいかな、大陸欧州の人にとっては、型破りに過ぎると思われる。

 もう少し現実的な可能性として、QEと原油の外部刺激要因と財政拡大の組み合わせがある。ユーロ圏の財政規則は、一般歳出の増額や減税の余地をほとんど残していない。しかし、財政規則は、各国が緊急事態に対処することを許すだけの柔軟性は備えている。

 先週パリで起きたテロ攻撃の後、フランソワ・オランド仏大統領や他の欧州諸国首脳が、相殺する支出削減や増税なしで国際安全保障への支出に関連した財政出動を増やすために例外条項を発動することは、可能だし適切でもある。もしテロリズムが例外に当たらなければ、当たるものなどないだろう。

 差し当たり、ユーロ圏が最も期待できる対策は、野心的なQEプログラムと、消費と投資に対する原油価格のプラス効果、そして財政支出の拡大だ。ひょっとしたら、これがうまくいくかもしれない。

日本の失敗をことごとく繰り返してきた欧州

 ユーロ圏における政策協調の過去の経験と政策立案者の切迫感の欠如から考えると、成功する確率は高くない。筆者が描く基本シナリオは引き続き、長期低迷だ。我々は1990年代に日本が犯したミスを逐一繰り返しており、さらには独自の失敗も付け加えている。

 欧州の政策立案者が経済史に何ら関心を持たないのは悲劇だ。それがデフレが舞い戻ってきた本当の理由だ。

By Wolfgang Munchau

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42675


 


UBSとクレディS、スイス中銀決定でリスク−株価大幅安
 

  (ブルームバーグ):スイスの2大銀行、UBS グループとクレディ・スイス ・グループは同国中央銀行がスイス・フランの対ユーロ相場上限を撤廃したことで業績が悪化するリスクがある。中銀発表を受けて株価は大幅に下落した。
ジェレミー・シジー氏らバークレイズのアナリストはリポートで、UBSの利益が14%、クレディ・スイスは15%それぞれ減少する可能性があると指摘した。ユーロとドル、ポンドに対するフランの17%上昇に基づいて試算した。シティグループとモルガン・スタンレーもスイス中銀の突然の決定が同国の銀行、特にプライベートバンク事業に打撃となるとみている。
スイス国立銀行(中銀)はフラン相場の上昇を1ユーロ=1.20フランまでに抑える3年越しの政策を突然放棄した。  
UBS株は12%安。クレディ・スイスは11%安で終了した。両行は株価下落についてコメントを控えた。
原題:UBS, Credit Suisse Earnings Seen Hurt by Rising Swiss Franc (抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:チューリッヒ Jeffrey Vögeli jvogeli@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Elisa Martinuzzi emartinuzzi@bloomberg.net Simone Meier
更新日時: 2015/01/16 05:25 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NI7UND6KLVR601.html

日本株ことしの日中安値、東証全業種売り−円高と米決算失望

  (ブルームバーグ):16日午前の東京株式相場は大きく下げ、主要株価指数はことしの日中安値を更新した。スイスによる対ユーロのフラン上限撤廃を受け為替市場で円高が進み、米国の企業決算も嫌気されている。電機など輸出関連、化学など素材関連、海運株など東証1部33業種は全て下落。スイス・フラン高で影響を受ける中外製薬 も安い。
午前10時30分時点のTOPIX は前日比23.13ポイント(1.7%)安の1353.47、日経平均株価 は342円72銭(2%)安の1万6765円98銭。東証1部の値上がり銘柄数は124、値下がりは1673。

岡三オンライン証券の伊藤嘉洋チーフストラテジストは、「昨年末まで業績期待で高値を取った米国株だが、現実の業績を見ると期待したほどではない。為替や日本株も行き過ぎた修正を行っている」と言う。

スイス国立銀行(中央銀行)は15日、1ユーロ=1.20スイス・フランに設定していたフラン相場の上限を撤廃すると発表。同国経済を守る3年越しの政策を突如放棄した。また、市中銀行が中銀に預ける要求払い預金の一定額を超える残高に適用する金利をマイナス0.75%と、昨年12月に発表したマイナス0.25%からマイナス幅を拡大させた。

15日の海外為替市場ではスイス・フランが対ドル、ユーロなどブルームバーグ・データにある世界174通貨全てに対し上昇。円も相対的に上げ、16日午前は1ドル=115円90銭、1ユーロ=134円71銭まで円高が進んだ。前日の東京株式市場の終値時点は117円77銭、138円58銭。

また、15日の米国では減益決算を発表したバンク・オブ・アメリカ(BOA)、シティグループの株価が下落。価格圧力や需要低迷で、売上高が落ち込むとの予想を示したベスト・バイは14%安となった。さらに、石油輸出国機構(OPEC)が加盟国産原油の需要見通しを引き下げたことなどで、ニューヨーク原油先物は4.6%安の1バレル=46.25ドルと大幅反落。米決算動向、依然不安定な国際原油市況の動向も投資家の不安心理の拡大を助長した。

ダブルトップへの懸念

15日の日経平均は312円上げたが、きょう午前は一時374円安の1万6733円とことしの日中安値を更新。「海外要因をかなり織り込んだとしてショートを組んでいた向きがきのう買い戻しを終わり、さらに買い向かったところをきょう全て投げさせられた」と岡三証の伊藤氏はみる。チャート上では、「昨年12月17日の安値を切ると、12月8日と29日をダブルトップとする値幅を伴った調整になりやすい」とも話した。

東証1部33業種は空運、海運、金属製品、化学、その他金融、証券・商品先物取引、倉庫・運輸、保険などが下落率上位。売買代金上位ではソフトバンク、マツダ、ファーストリテイリング、ソニー、富士重工業、日本航空が売られ、スイス・フラン高がロシュ製品の仕入れコスト増につながる中外薬も安い。半面、台湾TSMCの設備投資増額による恩恵が期待されたSCREENホールディングスは急騰、住友金属鉱山、良品計画、セイコーホールディングスも高い。

記事についての記者への問い合わせ先:東京 長谷川敏郎 thasegawa6@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Sarah McDonald smcdonald23@bloomberg.net 院去信太郎
更新日時: 2015/01/16 10:51 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NI8Q1Y6K50XX01.html

 

円が対ドルで1カ月ぶり高値、フラン上限撤廃でリスク回避

  (ブルームバーグ):東京外国為替市場では円が対ドルで1カ月ぶりの高値を更新。スイス中銀によるフラン上限撤廃をきっかけにリスク回避の動きが強まっており、円に買い圧力がかかっている。

午前11時47分現在のドル・円相場は1ドル=115円90銭前後。朝方に115円90銭と12月16日以来の円高水準を付けた後、いったん116円台半ばまで戻したが、その後115円86銭まで円買いが進んでいる。

みずほ証券の鈴木健吾チーフFXストラテジストは、スイスフランが落ち着きどころを探る中、目先はボラティリティが高い状況が続く可能性があり、そういう中で「円はリスクオフで買われやすい」と指摘。年末まで見ればドル高・円安という見方は根強いため、ドル・円には利益確定のドル買いや押し目買いも入るが、「ギリシャの選挙もこれからだし、最終的には115円ぐらいまで落ちる可能性はある」と話す。

ユーロ・円相場は朝方に一時1ユーロ=134円71銭と昨年10月16日以来の水準まで円高が進行。同時刻現在は134円85銭前後となっている。

スイス国立銀行 (中央銀行)は15日、2011年9月に設定した1ユーロ=1.20フランの上限を撤廃した。また、市中銀行が中銀に預ける要求払い預金で一定額を超える部分に適用する金利をマイナス0.75%に引き下げた。同決定を受け、前日の海外市場ではスイスフランは急騰。また、対フランでのユーロ売りやドル売りが波及し、円高が進んだ。

鈴木氏は、「レンジの変更などもう少しやり方はあっただろうが、いきなりペッグを撤廃したということで通常の為替市場ではあり得ない値幅になってしまった」と指摘。その上で、昨年夏から一方的に上昇した後でドル・円には「調整局面待ちのような雰囲気」もあったとし、ギリシャの政局不安や原油安、米指標の低迷にスイスの話が加わったことで、「絶好の調整のきっかけになりやすい」と話す。

ユーロ・ドル相場は海外時間に一時1ユーロ=1.1568ドルと03年11月以来の水準までユーロ安・ドル高が進行。その後は1.16ドル台前半でもみ合う展開が続いており、足元では1.1635ドル前後となっている。

三菱東京UFJ銀行の野本尚宏調査役(ニューヨーク在勤)は、欧州中央銀行(ECB)が来週の会合で緩和に動くということを前提にスイス中銀が今回の決定を行ったとすれば、ユーロにはさらに下落圧力がかかることになると指摘している。

記事についての記者への問い合わせ先:東京 小宮弘子 hkomiya1@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Garfield Reynolds greynolds1@bloomberg.net 青木 勝, 崎浜秀磨
更新日時: 2015/01/16 11:49 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NI8QH26JIJVG01.html

 


 
スイス・ショック、イエレン議長が「険しい道」と予想した通り

  (ブルームバーグ): やはり正常化への道は険しいようだ。

突然のスイスとインドの金融政策変更に動揺する市場では、昨年11月にイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長が発した「正常化の過程で金融のボラティリティがいくらか高まる恐れがある」との言葉があらためて意識された。
この日の外国為替市場でスイス・フラン は対ドルで一時、27%急伸し、世界7位の準備通貨らしからぬ激しい値動きを見せた。インド株式市場では指標株価指数が約1年ぶりの大幅高となった。

インド準備銀行(中央銀行)のラジャン総裁は1年8カ月ぶりの利下げを決定。その6時間後には、スイス国立銀行(SNB、中央銀行)のヨルダン総裁が3年前に導入した通貨フランの上限の撤廃を発表。いずれも予定外の決定であり、スイスについては想定外でもあった。

投資家はこの日、以下のことを学んだ。中央銀行はもはや足並みをそろえておらず、金融市場を落ち着かせるのではなく、ボラティリティーの源となっている。またフォワードガイダンスにも限界があり、経済の状態が変われば政策は急変することがあり得るし、当局者は今もなお奇妙なサプライズを好む。

このリスクは前々から徐々に高まっていた。2006年以来で初となる米政策金利引き上げへ投資家は身構える一方で、欧州中央銀行(ECB)は初の国債購入に踏み切る寸前と見られていた。この方向性の違いを背景に、対ドルでのユーロは過去1年で14%下落した。

テーパリング騒動

少し遡って2013年には「テーパリング」騒動があった。米連邦公開市場委員会(FOMC)が量的緩和政策の出口を示唆しただけで世界中の債券市場が大揺れとなった。

3年間守ってきたフラン相場の上限をこの日突然撤廃したSNBは、その理由の一つとして、金融危機後に見られた各国中央銀行の結束が「崩れる方向性が今後ますます鮮明になるだろう」と指摘。FOMCが金融引き締めの準備を整えようとする一方で、ECBはデフレの圧力に押されて緩和拡大を検討している。緩和拡大では日本銀行 は先輩格だ。

スイスとインドは、市場をあっと言わせる力が中央銀行に残っていることを見せつけた。来週のECBでもサプライズはあり得る。ドラギ総裁が量的緩和を5000億ユーロに限定するかもしれないとの憶測に対し、市場は半信半疑だ。

いかなる政策シフトもデータ次第だと強調するFOMCに対し、投資家の予想は一枚岩ではない。キャピタル・エコノミクスは6月までの利上げを予想しているが、ゴールドマン・サックス・グループは第3四半期に目を向け、モルガン・スタンレーは2016年を予想している。

「ボラティリティが戻った」とソシエテ・ジェネラルのグローバルストラテジスト、キット・ジャックス氏(ロンドン在勤)は語る。「今の市場では正反対の流れが交錯し、経済状況の相違、金融政策のかい離が鮮明になってきた。こうした要素が互いにぶつかり合うだろう」と述べた。

原題:Swiss Jolt Shows Yellen Power of Prophesy on Road to Normal(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:パリ Simon Kennedy skennedy4@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: James Hertling jhertling@bloomberg.net Kevin Costelloe
更新日時: 2015/01/16 06:59 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NI8LRM6VDKHS01.html


 

スイスのビンテージワイン輸入業者、中銀決定を歓迎 

  (ブルームバーグ):ジュネーブを拠点とするワイン輸入業者、アクセル・コーベ氏は、顧客からの電話でスイス・フランの対ユーロでの上限が撤廃されたと知った瞬間、近くの両替所に向かった。
スイス国立銀行(中央銀行)による予想外の上限撤廃により株式と為替市場は混乱したが、コーベ氏には恩恵をもたらした。同氏はフランスのロワール川流域産のワイン「サンセール」とイタリアのピエモンテ地方産の「バローロ」の代金をユーロで支払っている。一方、レストランやワイン販売店、愛好家ら顧客は同氏から購入するワインの代金をフランで支払う。
「私と私のビジネスにとっては好機だ」。コーベ氏(34)はジュネーブの主要商業地区の通りにある両替所の前でのインタビューでこう語る。
フランが対ユーロで過去最高値に上昇したため、スイスの輸入業者と消費者はフランスやドイツ、イタリアでの買い物で恩恵を受ける見通しだ。これによってスイスの物価高を回避することができそうだ。ホテルズドットコムによれば、ジュネーブのクラブサンドイッチの価格は昨年、32.60ドル(約3800円)と、世界で最も高かった。ジュネーブはプライベートバンカーや商品トレーダー、外交関係者が多く住むことで知られる。
ブルームバーグが集計したデータによれば、フランは一時41%上昇し、1ユーロ=0.8517フランとなった。    
原題:Vintage Wine Merchants Toast Swiss Central Bank as Markets Reel(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ジュネーブ Andy Hoffman ahoffman31@bloomberg.net;ジュネーブ Hugo Miller hugomiller@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Jan Schwalbe jschwalbe6@bloomberg.net Dylan Griffiths, Zoe Schneeweiss
更新日時: 2015/01/16 12:09 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NI8Z1Q6K50YV01.html


 


 
2015年「10大びっくり予想」から見えてくるもの

「ウォール街のご意見番」が考える世界経済

2015年1月16日(金)  武田 安恵

 毎年1月、米ウォール街で話題になるトピックの1つに、バイロン・ウィーン氏の「世界10大びっくり予想」がある。ウィーン氏は御年81歳。モルガン・スタンレーのチーフ・USストラテジストだった1986年から毎年政治、経済、金融市場にまつわる「びっくり予想」を発表してきた。ちなみに、彼の定義する「びっくり予想」とは、ほとんどの投資家は3分の1の確率でしか起こりえないと考えるが、彼自身50%以上の確率で起こるだろうと予想している出来事を指す。

 それだけに、びっくり予想の内容を見ると「本当にあり得るのか?」というものが多い。だが的中率は毎年半分程度で、結構あなどれない。2014年は「日経平均株価は1万8000円を超える」と予想した。昨年春、ウィーン氏の来日時にその根拠についていろいろ聞いた際「あり得ないだろう」と内心思っていたのだが、その予想は的中した。

 今年の10大びっくり予想は以下の通りである。筆者が簡単に要約してみた(原文はこちらのリンクから)。


米連邦公開市場委員会(FOMC)の利上げは15年半ばより前になる。米国債利回りは横ばいのままになる。

サイバーテロに関して世界の運が尽きる。ハッカーは企業のサイバーセキュリティ対策を上回る能力があることが示され、問題に対し政府各部局が総動員される。

米株ラリーは続く。S&P500は年間で15%上昇。米国株は2015年も力強く上がり続ける。

マリオ・ドラギ氏率いる欧州中央銀行(ECB)は、公的債務の買い取り、社債購入などを行いバランスシートを積極的に拡大するも、欧州は深刻な不況に陥る。欧州の株価は低迷し、政治的には危険なほど右傾化する。

日経平均株価は横ばいの動き。2014年第3四半期に始まったリセッションは、金融刺激策や消費再増税が見送られたにも関わらず、2015年いっぱい続く。

中国はもはや7%成長は見込めず、5%程度にとどまる。ハードランディングを避けるためには財政及び金融による一層の刺激策が必要。

原油安でイランは経済的に脆弱になり、核開発計画は後退する。それが速報されると世界の株価は急上昇する。
原油価格は1バレル40ドル台に下落した後、新興国からの需要を原動力に70ドルを上回る水準に回復する。原油安はロシアに深刻なダメージを与え、ウクライナと平和協定を締結、東ウクライナの自治権を承認する。プーチン氏の支持率は急落し、年末には辞任に追い込まれる。

原油価格が急落した結果、(利回りは高いが信用力の低い)ハイイールド債市場も暴落し「非常に大きな買いの好機」が訪れる。

米共和党は上下両院を制したことで、法案可決へ努力する。2016年大統領選でのヒスパニック票を狙うべく、彼らとの関係を強化しようとする。ジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事は共和党の大統領候補になる。

すでに当たっている予想も

 このうち、2番のハッカーに関しては、すでに的中しつつあると言えよう。米映画の公開をめぐり、北朝鮮がハッカー攻撃をしかけたことは記憶に新しい。それはともかく、ウィーン氏が2015年、言いたいことは主に大きく分けて2つある気がする。「強いのは米国経済だけ」「原油安は世界経済のかく乱要因」ということだ。

 2015年、米国経済がいろんな意味でキーになることはが著名投資家のジム・ロジャーズ氏が昨年、インタビューした時も答えていた。米国経済、とりわけ金融政策とそれがもたらす「人工的な相場」が世界経済にあらゆる影響をもたらすと。ウィーン氏が指摘する米株ラリーも、同じことを指していると言ってもいい。

 原油価格についても、すでに50ドルを割り込んでいるので的中していると捉えても良いだろう。今後は、これまで原油高で経済が潤っていた産油国がどう動いていくのかが注目点になるということか。

 個人的には、9番目の「ハイイールド債の暴落」が気になる。日本で今でも売れている投資信託の上位は、ハイイールド債を組み入れた投信だ。定期的に分配金をもらえるからと、投資家のニーズも高い。為替の円安効果もあって、現在のパフォーマンスは上々である。しかし、仮に暴落ということになったら……。

 もし彼が今年も来日することがあったら聞いてみたいことがある。「安倍政権は憲法改正を推進するか」「為替の円安はどこまで進むのか」「香港と中国の関係はどうなるのか」等々。アジア版「10大びっくり予想」をぜひしてもらいたいなと今からたくらんでいる。

このコラムについて
記者の眼

日経ビジネスに在籍する30人以上の記者が、日々の取材で得た情報を基に、独自の視点で執筆するコラムです。原則平日毎日の公開になります。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20150115/276289/?ST=print
 


02. 2015年1月16日 15:14:14 : gOL2w1nHMI
>>1

自分で整理して記事で投稿しろよ。あんた、ほうぼうで厭がられてるぜ。


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