★阿修羅♪ > 経世済民92 > 793.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
アベノミクスは消費税5%でも失敗していた 「防御線」を張る「アベノミクス推進論者」(東洋経済)
http://www.asyura2.com/14/hasan92/msg/793.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 1 月 10 日 08:35:15: igsppGRN/E9PQ
 

        アベノミクスで多くの国民は、実質賃金下落に苦しんでいる(imasia)


アベノミクスは消費税5%でも失敗していた 「防御線」を張る「アベノミクス推進論者」
http://toyokeizai.net/articles/-/57594
2015年01月10日 中原 圭介:経営コンサルタント、経済アナリスト 東洋経済


明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願いします。さて、2015年の日本経済はどうなるでしょうか。昨年末の総選挙で安倍首相は大勝して信任を得たことは事実かもしれませんが、本当にアベノミクスは成功するのでしょうか。

■アベノミクスで2014年は「ひどい年」だった

そのことを語る前に、まず2014年を振りかえってみたいと思います。若干長くなりますが、私が2013年秋に刊行した書籍から、引用させていただくことをお許しください(一部を抜粋)。

「2014年の日本経済はひどいことになりそうです。いったいなぜ?と思われる方も多いでしょうが、そうなる可能性がかなり高いと言わざるを得ません。まず確実視されているのが、2014年4−6月期のGDPが大幅に悪化することです。これは一気に景気を冷やすでしょう。アベノミクスの円安誘導により円高の恩恵を受けられなくなっても、『そのうちに景気はよくなる。われわれの給料だって上がる』とそれまで耐えていた国民は怒りを露わにするとともに、財布のヒモをぐっと引き締めるに違いありません」。

私は、2013年秋の時点でのメインシナリオとして、2014年の4-6月期のGDPが出た時点で、安倍政権に対する期待感は瓦解し、支持率は急降下して行くと予想しました。このあとの一節もご覧ください。

「(中略)ここで政府は消費税増税が明らかに誤りだったことを認めざるを得なくなります。苦し紛れに補正予算を打ちますが、所詮なまなかなものしか打てず、景気はいっこうに上向きません。そして年が明けても景気後退が続くのを受けて、ついに安倍政権は2015年10月に10%に引き上げる予定だった2回目の消費税増税を断念する、というのが私の読みです」(『新興国経済総崩れ〜日米は支えきれるか?』(徳間書店・2013年9月刊より引用)

いかがでしょうか。この書籍をお読みいただくとわかるのですが、実は@消費税増税の2回目の引き上げを断念する時期が2014年のうちであったこと、A安倍政権の支持率が心配するほど急落しなかったこと、この2点については私の予想が外れてしまいました。しかし、大方の流れは書いたとおりになってきているようです。

■なぜ「リフレ派」の見解は間違っているのか

実のところ、2014年4月の消費税増税を実施しなかったとしたら、4−6月期のGDPが確報値でマイナス7.1%(速報値はマイナス6.8%)という悪い数字にはならなかったでしょう。

しかし、ここで私が問題に思うのは、リフレ派の識者のなかには、4−6月期のGDPの結果を受けて、「アベノミクスは消費税増税のせいで失敗するかもしれない」と予防線を張る方々が増えて来ているということです。

彼らの言い分としては、個々のニュアンスの違いはあれ、「2013年度のGDP成長率はプラス2.3%を記録し、民主党政権下にあった2011年度のマイナス0.3%、2012年度のプラス0.7%に比べても大きく伸ばすことができた。消費税増税がなければ、2014年度も同じ程度のプラスを続けていたはずだ」というものです。

ところが、この見解が間違っているのは、消費税増税があったからこそ、駆け込み消費により2014年1−3月期はプラス6.0%という高い成長率を達成できたのであり、この1−3月期の高成長が2013年度の成長率をおよそ2倍強に引き上げているということです。

つまり、消費税増税がなかったら2013年度のプラス2.3%という成長は半分以下になっていた可能性が高いのです。

さらには、2014年1―3月期に続く4−6月期や7−9月期の成長率も、たとえ消費税が上がらなかったとしても、円安インフレによる実質賃金の低下が悪影響として徐々に表れてきて、プラス成長を継続するのはほとんど不可能ではなかったのではないでしょうか。

安倍政権や黒田日銀はタッグを組んで、消費税増税を実現するために株高を演出する経済政策および金融政策を実行してきました。公共投資を大幅に増やしたし、大型の補正予算まで行ってきました。

異例とも言うべき、政府、経済界、労働界の代表者が話し合う「政労使会議」を開催し、経団連に加入する企業に対して「賃上げをしない企業は、企業名を公表する」と半ば脅して、ベアの大幅な引き上げも達成することができました。ですから、消費税増税は、アベノミクス失敗の根本的な理由にはなりえません。

■国民は実質賃金下落に苦しんでいる

そもそも物価上昇率に占める消費税増税分2%(=2%の根拠は、物価指数の算出対象となるモノやサービスのうち、課税対象となるものがおよそ7割を想定し、したがって、消費税引き上げ分3%×0.7で、およそ2%になるというものです。ただし、すべての企業が消費税引き上げ分3%の価格転嫁をしたわけではありませんので、実感としては2%を下回っているのは間違いないでしょう)を差し引いても、国民の実質賃金を3カ月平均で見ると、2014年4〜6月期では前年比でマイナス1.4%(本来はマイナス3.4%)、7〜9月期ではマイナス0.6%(本来はマイナス2.6%)となっています。

また、実質賃金を単月で見ても、直近の10月はマイナス0.8%(本来はマイナス2.8%)、11月はマイナス2.3%(本来はマイナス4.3%)となり、17か月連続で下がってしまっています。

何が言いたいのかというと、円安が進む過程ではタイムラグを置いて実質賃金が下がる傾向が強く、その結果、2013年7月以降の実質賃金は安倍政権の誕生前よりも下がってしまっているということです。

このことは、リーマン・ショック時の特殊な時期を除けば、安倍政権前のデフレ時のほうが、実質賃金の下落率は小さかったという事実を示しています。

そういった事実を直視すれば、リフレ派は、アベノミクス失敗の理由を消費税増税のせいにするでしょうが、そのような責任転嫁が認められるはずがないのです。


 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2015年1月10日 09:00:01 : nJF6kGWndY

>2014年1―3月期に続く4−6月期や7−9月期の成長率も、たとえ消費税が上がらなかったとしても、円安インフレによる実質賃金の低下が悪影響として徐々に表れてきて、プラス成長を継続するのはほとんど不可能ではなかったのではないでしょうか

>安倍政権前のデフレ時のほうが、実質賃金の下落率は小さかった

何度も言っていることだが

元々、日本経済は縮小し、財政赤字は膨張する傾向にあったのが、円高デフレで、実質賃金が高止まりし、財政悪化と失業と生産力の破壊が加速していた

だから、QE政策の本質は、実質賃金の下落は、国民の所得と資産を、主に輸出関連企業・失業者と政府に移転することで、長期的な産業崩壊を防ぐ策だったと言えるだろう

それに対して、財政バラマキや、増税駆け込み(実施)の効果は、資源価格の上昇や下落同様、需要刺激(抑制)効果として働いた


第3の矢の効果が出ない限り、QEや財政拡張だけでは、いわゆる正社員世帯や高齢世帯など一般国民の生活水準が低下していくのが自然だが、

それはデフレが続いていても、いずれ同じということだ。



02. 2015年1月10日 09:41:44 : 6fbpTylnwQ
nJF6kGWndY

「デフレが続いていても、いずれ同じということだ」

結局なにをやってもだめということか(笑)

没落しろ!日本!!!!



03. 2015年1月10日 10:00:16 : bfiJIUelwU
統制経済のリフレより、市場に任せた方が自然に優しい、人間にやさしい。

少しばかりの成長より、健全財政の方が優先順位が高い。借金財政は人々を経済の根本問題から遠ざけてしまう。将来に、ゆがんだ経済のツケが回ってくる。財政健全化と同時に実施する成長政策が最善の策に決まっている。

ツケの清算は大増税、消費構造の大変化である。アベノミクスは最悪で、財政出動をやめると完全に日本経済が干上がる経済政策だ。


04. 2015年1月10日 10:17:34 : nJF6kGWndY

>統制経済のリフレより、市場に任せた方が自然に優しい、人間にやさしい。

立場によるだろう

緊縮によるデフレと通貨高が長引くほど、公務員や大企業正社員、そして高齢者には優しいが

国内投資が低迷、空洞化が加速するから、生産性が高くない中小製造産業にとっては致命的となり、欧州周辺国のように失業率は20%といった異常な値に高止まりする

そしてギリシャを見れば明らかなように、労働市場から締め出される若年層にとっては厳しく

優秀な労働者は海外へと流出し、将来の経済の底を深くすることになる


それに、いずれにせよ、最終的には、急激なインフレと財政破綻のショックが低所得層を直撃するから

リフレ策に比べて優しいとも言えないだろうな



05. 2015年1月10日 10:47:14 : I1dXExxYp2
ポジショニングトークは数が多い方が正義である。自分のポジションの利益とは異なる敵方のトークに影響されるなど愚の骨頂だ。

どういう変化であれ結果として自然にそうなってしまったならば甘受する。何者かが人為的にそうしたならばその責任を追及する。当たり前だろう。天災ではなく人災であることは明白なのだから。

ましてその過程で利益を出した者がいるならばそいつこそ犯人、諸悪の根源であり奪還・殲滅の対象だ。


06. 2015年1月10日 11:25:57 : nJF6kGWndY

>>05 何者かが人為的にそうしたならばその責任を追及する
>その過程で利益を出した者がいるならばそいつこそ犯人、諸悪の根源であり奪還・殲滅の対象

タイではインラック首相が、選挙公約での農村バラマキで訴追されているな

財政政策はもちろん、金融政策でも同じだが

どんな政策であれ、ある特定の層が利益を得る代わり、それ以外の層が損を被ることになる

だから、理想としては国家どころか世界(生態系)全体として生産性が高まる政策を行い、

その結果を再分配政策を行うことが望ましいわけだが

なかなか既得権者は利益を手放さないのは、日本やドイツに限ったことではない

つまりヒトのエゴのなせる必然だな


07. 佐助 2015年1月10日 11:40:33 : YZ1JBFFO77mpI : 439YTZK3Rc
2007〜10年にスタートした第二次世界金融大恐慌は、ドル一極からユーロ・円三極への移行が根因です。ドン底の2010年代の消費市場は、市場ごとに縮小度を異にするが。一国の景気循環は、長期の景気下降期には、三年半前後の景気の山と一年前後の谷の長さが反転し、山は一年前後しか回復することができない。長期の景気上昇期は、山が三年半前後と長く、谷は一年前後と短い。そのため、「不景気の時こそ先行投資せよ」と思考し行動する経営者が成功をおさめることができた。だが、今回のスーパーバブルによる長期の景気下降期には、この経験則は全く通用しない。

2008年のリーマンショック発生後、世界信用縮小恐慌の収束を、古い経済学の常識にまかせたので、三年ごとに三段階で世界と各国の信用が縮小し、2016年前後には、株式市場・為替市場・銀行窓口の一時閉鎖を体験します。これは世界信用縮小恐慌の渦中にあることを認識できない政治・経済の指導者マスコミや国民が多いからです。馬鹿みたいに拒絶・黙殺する。そのために深みに嵌り抜け出すことができなくなる。

為替や石油危機やバブルの崩壊は,バブルは国ごとに時差と姿を変えて発生する。これは、過去のバブルの反省から、投機の主役や方式を変えるためだ。そこでバブルの正体が見えなくなる,たとえ、バブルの主体が個人であれ企業であれ投信であれ、又、投機の中心が土地、住宅、ビルであれ株式であれ、又、商業地、リゾート地、観光地であれ、買手が売手の四倍以上になれば、バブルは急激に膨張し、必ず弾ける。

人類は素晴らしい紙幣を発見した,だが紙幣を土台にした金融商品を放置すれば、自然と新しい信用を創造し膨張する。この紙幣が、信用を膨張させるバブルの真犯人だという事実は、現実の生活に埋没して隠れて見えない。

紙幣を土台とした金融商品は、自然に信用を膨張させバブルを発生させる。人間はバブルから教訓を学び、二度と繰り返さないように、制御コントロールしようと努力する、だが、バブルは姿を変えるために、その破裂を予知できない。

インフレ待望論者は、インフレを起こせば、国家や企業の赤字は、手品のように消えてなくなる。と同時に、利益のない低価格に悩む企業を助けられるという妄想を抑えることができない。

金融商品と原材料の値上がりを放置しながら、消費者の所得は増やさないまま、生産工場を海外に移転すれば、どうなるか? その答えは、国内市場が縮小するため、消費者物価のインフレは発生することができない。そして、輸出の好調のセイで、3年半ごとの景気循環さえ見えなくなる。

消費者の購買力を縮小させたまま、人為的にインフレ発生させ、国家と企業の悩みを解消したいというインフレ待望論者の妄想は、弱者と中企業と農民など高齢者と貧乏人の首を締め殺せば、早起きから開放されると考えた政治・経済の指導者と官僚の考えである。恐ろしや。権力者は自分たちにも危機が襲われることに気付かないようだ。


08. 2015年1月10日 12:31:40 : DKhwYBOUus
最近は評論家と称する者たちがアベノミクスは成功しているが消費税が足を引っ張っていると安倍の責任逃れの世論誘導に必死ですな。

しかし、国家の財政を助けるために消費増税止む無しなんて街頭インタビューで答えてる国民がいるお人好しの国民性だからね。
さぞかし国家公務員よりも良い給料を貰ってる人にインタビューしてるんでしょう。

景気対策で潤うのは土建屋だけで、その他の主な産業と消費者は輸入価格の上昇で苦しむだけって戦後史を見れば当たり前の理屈でしょ。

今年は100均が値上げすると予測するが、そこから真の物価高による生活苦が始まると思うよ。


09. 2015年1月10日 21:03:12 : N7ZzSox8lw
この文章を書いた中原圭介という人は、消費税増税を先送りすべきではなかったと言っていますね。増税推進派の言うことに耳を傾けている時点でアホらしいことだと思います。消費税増税には反対せず「アベノミクスに反対」(←何に反対しているか分からない)する民主党とダブって見えます。

  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 経世済民92掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
経世済民92掲示板  
次へ