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ドルの上昇は米国の国益に適うか(現代ビジネス)
http://www.asyura2.com/14/hasan92/msg/641.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 1 月 04 日 12:00:05: igsppGRN/E9PQ
 

ドル高はアメリカのためになる?  photo Getty Images


ドルの上昇は米国の国益に適うか
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/41635
2015年01月04日(日) 真壁 昭夫「通貨とファイナンスで読む世界経済」 現代ビジネス


2015年の世界経済はどう動くだろうか。2014年の経済環境を振り返ると、米国の堅調さが目立つ展開だった。2014まで、米国の株式市場は3年続けて2ケタ台の上昇率を記録した。それは、投資家の米景気への期待が高まっていることを反映している。

2014年、株式市場と並んで、ドルの上昇も顕著だった。それは、円が対ドルで年初の105円台から年末の120円程度にまで下落したことを見ても明らかだ。今後もドル上昇を見込む市場参加者は多い。しかし、ドルの上昇が続くことは米国にとって良いことなのか。

■なぜドルは上昇したのか

米ドルの上昇は、利上げ観測という期待にドライブされている。米国の失業率は11月には5.8%まで低下し、リーマンショック前の水準を回復した。住宅価格も緩やかに回復している。これは今後、FRBが金融政策を引き締めるだろうという期待を高めている。

同時に、ドル以外に買うものが見当たらないことも事実だ。ユーロはデフレリスクやギリシャの政情不安に直面している。中国経済の減速を受けて資源価格が下落し、ブラジルレアルや資源国の通貨も軟調だ。それは、世界経済が米国頼みであることを示している。

加えて、米国のインフレ見通しは安定している。短期のうちにFRBのターゲット水準である2%の物価が達成されるとは考えづらい。そのため、市場ではFRBは利上げを急ぐ必要はなく、景気回復が阻害されることはないという見方も増えているようだ。

■“強いドルは国益”とは限らない

2015年もドル強気の見方が目立つ。この見通しの裏側には、“強いドルは国益”、という考えがあるのかもしれない。しかし、これを正当化する論拠は乏しい。事実、オバマ政権は米国の輸出促進を継続している。輸出にとって通貨の上昇はプラスではない。

米国はシェールガスの開発を進め、米国産の天然ガス等を世界に輸出しようとしている。だが、原油価格の下落がこうした輸出振興策の妨げになっている側面もある。新興国の需要低迷に加え、ドル高が原油価格を下落させている可能性もある。

投資家にとって、ドル上昇の期待が描きやすいことは重要だ。だが、それは米国の実体経済にとってはマイナスの側面を孕んでいる。それは軽視すべきではない。ドル高が米国の輸出振興に逆風と判断されれば、政府高官からのけん制論が出されてもおかしくはない。

米国の景気回復が利上げに耐えられるのかどうかは不確実だ。FRBの利上げによって新興国の通貨や株式への売り圧力が高まれば、ドル高、そして米経済への逆風も強まるだろう。それは円高圧力を高めるファクターだとも考えられる。

通貨の動向は、上昇、下落、いずれの場合においても、正負両面の経済的なマグニチュードを孕んでいる。足許の市場は米国頼みの景気回復を期待し、ドル高一辺倒に傾きやすい。それだけに、ドル高反転につながる材料が出た際、“期待”の低下を受けて、為替レートの調整圧力は大きくなりやすいといえるだろう。

 

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コメント
 
01. 2015年1月06日 00:16:54 : jXbiWWJBCA

午後中ごろの米国経済
相対的に力強い回復を遂げる米国、日差しを楽しむのは今のうちか?
2015年01月06日(Tue) Financial Times
(2015年1月5日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

 今から30年前、ロナルド・レーガンは経済の混乱が何年も続いた後に「米国の朝」が訪れたと高らかに謳い上げた。そのタイミングは完璧だった。米国はその後数年間、好況に沸いた。

 今日では、米国がレーガンの言うような「丘の上に輝く街」であるなどとは誰も考えないだろう。そう考えるには、2008年以降の米国では偽りの夜明けがあまりに多すぎた。

1つの山を越えた米国経済

米大統領、対イスラム国で国際連携呼び掛け 英仏は軍事行動示唆
バラク・オバマ政権下での景気回復ペースは、戦後の基準に照らせば非常に遅いが、他国と比べると堅調〔AFPBB News〕

 とはいえ、1つの山は越えた。バラク・オバマ政権下での景気回復ペースは、戦後の基準に照らせば非常に遅いものの、今日の世界の大半の国々に比べれば速い。

 また、2015年には状況がさらに改善するだろう。米国はこの午後の日差しを、まだ残っているうちに味わっておくべきだ。

 米国の良いニュースは、そのほとんどが相対的なものだ。昨年の経済成長率は2.6%だったと推計されている。過去5年間の景気回復局面における実績をざっと0.5ポイント上回る水準だ。

 過去5年間の回復は、過去のすべてのケース(21世紀初頭のそれを除く)に比べて弱いものにとどまった。しかし、成長率が辛うじて1%を超えたユーロ圏に比べれば、素晴らしい実績のように見える。

 新年もこれによく似た展開になる公算が大きい。米国は3%前後の経済成長を遂げるだろうが、欧州と日本は1%を超えたら御の字だ。

 また、米国の失業率はここ数年見られなかったハイペースで低下している。2014年にはほぼ300万人分の雇用が生み出されており、米国労働市場にとっては、ビル・クリントン政権下の好景気が頂点に達した1999年以降で最高の年となった。現在の失業率は5.8%で、ユーロ圏のほぼ半分にとどまっている。

 確かに、米国で新たに生み出された雇用のほとんどは非正規で賃金も低いかもしれない。しかし、それでも雇用は雇用である。

 対照的に、イタリアやフランス、スペインといった国々はいかなる種類の雇用も生み出せていない。欧州では1つの世代が丸ごと、徐々に廃れるに任されている。

次第に明白になる欧州との差

 米国と欧州の差が広がりつつあることは、今後数カ月間でさらに明らかになるだろう。年内には――6月辺りだろうか――ジャネット・イエレン氏の率いる米連邦準備理事会(FRB)が、長らく待たれていた政策金利の引き上げに踏み切るだろう。

 仮に、新たな雇用が月間25万人分以上生まれる状況が続くことになれば、利上げの時期が前倒しされる可能性もある。

欧州中銀、政策金利1%に 英中銀は据え置き
ECBでは量的緩和を巡ってまだ議論が続いている〔AFPBB News〕

 例外的な低金利の時代は、米国では終わろうとしている。一方で、うまくいけば、欧州中央銀行(ECB)は米国とは正反対の方向に進むことになるだろう。

 ただ、ECBではまだ、米国が2008年以降の不況から脱出するのに貢献したものと同じ種類の政策手段をどのように、かつどの程度の規模で導入するかを巡って議論が続いている。

 2015年には、欧州がなおゴドー*1を待ち続ける一方、米国は正常な状態への回帰に対処していくことになるだろう。

 これが米国の良いニュースである。だが、これはかつて悪いニュースと見なされた種類のものだ。また、それほど長続きすることもないだろう。米国の景気回復はすでに成熟段階に入っている。クリントン政権時代に見られた中間層を潤す好景気が近づいているわけではない。

 ゼロ金利が7年間続いたにもかかわらず、米国の経済成長率は3%という節目をまだ超えていない。今日では、金利をゼロ%にしても、その効果はさほど大きくないのだ。かつて3%を超えていた長期のトレンド成長率は、2%前後に低下してしまっている。

*1=サミュエル・ベケットの戯曲「ゴドーを待ちながら」参照

 米国中間層の所得の中間値は、2008年以前の水準をまだ回復していない。これを回復するには年率3%の経済成長が数年続く必要があるが、恐らく現在の景気回復局面はそこには至らないまま、2016年か2017年に終わりを迎えることになるだろう。

レーガン時代との著しい対比

「鉄の女」が拾ったレーガン大統領の落書き
ロナルド・レーガン大統領(右)の時代は、米国は世界経済の牽引車だった〔AFPBB News〕

 レーガン時代との対比は、多くを物語る。あの当時の米国はエンジンを2機搭載した世界経済の牽引車だった。

 今日の米国には、世界経済を不振から引っ張り上げるほどの力強さはない。しかし、欧州や日本が失速してもそのまま前進し続けるだけの強さはある。

 米国の最近の経済成長率上昇に最も大きく効いているのは、世界市場の石油価格がこの6カ月間で半分近くに下落したことだ。

 原油安により、米国民の購買力は月当たりで何百ドルも増加しており、個人消費が押し上げられている。石油価格が2015年を通じて1バレル60ドルの水準を下回るという棚ぼたがあれば、米国の経済成長率は0.5ポイントほど押し上げられることになるだろう。実質賃金が増えていないという穴を埋め合わせるには十分な大きさだ。

 それ以上に持続的な後押しとなったのが、米国の資産価格の上昇だ。株式市場の活況は、住宅市場と年金評価額の復活に貢献した。こうした利益の一部は、米国の金利上昇の影響を受けやすい。また一部は、往々にして米国の金融サイクルの転換に続くタイプの危機によっても危険にさらされる恐れがある。

 リスクを予想する向きは最近、新興国のバランスシート上に眠る不発弾を探すことに時間の半分を割いている。

 だが、歴史的な基準に照らせば、米国株式市場はまだバブルの領域に入っていない。米国企業のバランスシートも強固だ。世界的な暴落が生じない限り、米国の資産価格の高騰は漸進的な金融引き締めを乗り切れるはずだ。

大半の米国人が喜べない理由

 では、なぜシャンパンの栓を抜いて祝う人がこれほど少ないのか。答えは簡単だ。大半の米国人は21世紀の初めより暮らし向きが悪くなる一方、上層部のごくわずかな人々が劇的に豊かになった。米国がこの問題に対する答えを見つけたと考える理由はない。

 欧州の大部分と比べれば、特に短期的には、米国の中間層の見通しは明るい。だが、長期的には、我々は皆同じ厳しい圧迫にさらされることになる。

 上層部が利益をほぼ全面的に独り占めしているとはいえ、米国のシステムはまだ成長を生み出す力を持っている。だが、これは親の世代の回復でもなければ、祖父母の世代の回復でもない。新年は、米国にとって過去10年間で最高の年になる。それでもやはり、大半の米国人はその利益にあずかれないのだ。

By Edward Luce

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42595


 


02. 2015年1月06日 19:30:49 : 1EhD1QHCmQ
米国の経済統計はリーマン恐慌以降、どうやら適当な数字を公表しているようだ。

米国の各都市を回ってみれば分かる。


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