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日本の閉塞感を打破するのに必要なことがある。それは投資することだ。
日本の閉塞状況を打ち壊すために私たちができることがある
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2015年1月2日 Darkness - ダークネス
現在の日本が、働く人間にとっても起業家にとっても、息の詰まるような閉塞状態にあることは誰もが認識している。
労働環境は悪化していく一方だ。新しい事業も生まれない。株式市場も、いまだにバブル期の頂点を追い抜かない。そして、相変わらず事業家は銀行に手足を縛られている。
日本では、起業する事業家の多くが銀行から金を借りてビジネスを始める。事業家が始めたビジネスが失敗したら、銀行はその損失を負わなければならない宿命にある。つまり、リスクは銀行が負担している。
しかし、事業家の始めるビジネスが成功するのか失敗するのか、金の計算しかできない銀行屋に分かるはずがない。つまり、銀行屋はビジネスを見て金を貸すことはできない。
そこで、銀行屋は金を貸すのに「担保」を要求した。その担保は多くの場合は不動産だった。そこで事業家は自分の家を担保にして銀行から金を借りた。
しかし、不動産も長い目で見ると担保割れする危険もある。だから銀行屋は事業家本人だけの保証では飽き足らず、事業家の家族に対しても連帯保証人を付けさせている。
■銀行に返せなくなったら人生が詰んでしまう事業家
これによって、銀行はその事業が成功しようが失敗しようが関係なくなる。事業が成功すればつつがなく借金と金利分を回収することができるし、事業が失敗すれば不動産を取り上げ、足りなければ連帯保証人から金を回収する。
これが銀行屋の姿であり、日本の事業家の姿である。
これは事業家から見ると、どういうことになるのか。事業が成功すれば問題ない。事業家の人生は素晴らしいものになる。事業家は大いに豊かになっていくだろう。
しかし、事業に失敗すればどうなるのか。
銀行の借金を返せなくなった瞬間、事業家はすべてを失うことになる。住んでいる家も銀行屋が取り上げるので、事業家は路頭に迷う。さらに連帯保証人にも大きな迷惑をかける。
それでも足りなければ、その借金を個人が抱えて事業家の一生は借金を返すための人生になっていく。
1990年代のバブル崩壊、あるいは2008年のリーマン・ショックで、自分に近い人がそのような状況に追い込まれて生きている姿を見てきた人も多いのではないだろうか。
1990年代後半から日本の自殺者は3万人を超えるようになり、それと引き替えに消費者金融が日本を代表する巨大企業になっていく姿が同時並行で進んでいた。これは、決して偶然ではなかった。
この当時、売上が十数億もあるような企業の事業家が不動産の担保割れで金策に走り回り、個人で消費者金融に手を出すことも珍しくなかった。
銀行に不義理するよりも個人で借金を抱える方を選んでいたのだ。銀行に返せなくなったら終わりだ。追い詰められていたのだろう。
■事業リスクを織り込んだ資金提供が重要になる
なぜ、日本の事業家は「一度失敗したら終わり」なのか、これで分かるはずだ。
事業家は自分のすべてを銀行に担保として差し出しているので、事業が窮地に堕ちて資金繰りが滞った瞬間、すべてを取り上げられて、自分には何も残らない。
ゼロになるだけならまだしも、場合によっては大きな借金を個人で背負ったまま生きていかなければならない。銀行も、そうなった人間に金を貸すことは絶対にない。
事業家はもう二度と金を借りることもできず、巨額の借金を抱えたまま途方に暮れ、失意のまま人生が終わる。
銀行以外に事業資金を提供する存在は日本には皆無に等しいので、日本の事業家は事業が失敗したら死ぬしかないところにまで追い詰められていく。
これでは敗者復活などできるはずもない。
今後、サラリーマンはどんどんリストラされて、他人に雇われる人生ではいつまで経っても「労働者のまま」であることに気付いた人たちが、起業という人生を賭けた冒険に乗り出していくはずだ。
本来であれば、この流れこそが次の日本を作り上げていく胎動である。日本は、新しい企業が山のように生まれ、育っていかなければならない局面になっている。
しかし、今の日本の制度のままでは、多くの人を悲劇に追いやるのは目に見えている。
この状況を変えるには、銀行に頼らずに事業リスクを織り込んだ資金提供が重要になっていく。
すなわち、事業家のビジネスを吟味して、共にリスクを取る「直接金融」を日本に根付かせなければならない時代に入っているのだ。
■日本に「直接金融を根付かせる」という意味
直接金融とは、事業家が有価証券を発行して、直接「市場」から資金を調達する方法である。市場とは、株式市場であると考えても間違いない。新しい企業が集まる市場で言うと、日本ではジャスダックやマザーズのような新興市場がある。
日本に「直接金融を根付かせる」というのは具体的にどのようなことを指すのか。
それは、私たちのひとりひとりが、「これと思う企業の株式を買う」ということで成し遂げられる。
株式を買う動機は「儲かりたい」というストレートなものであってもいい。儲かるためには、どの業種のどの企業がいいのかを血なまこになって探すという行為につながり、探し求めた企業に「投資」するようになる。
この「投資」こそが事業家と一緒になってリスクを負うということである。事業家と投資家の直接的な関係となる。だから、これを「直接金融」という。
日本人がもっと株式を買うようになり、事業家と共に時代のリスクを負うようになれば、野心と向上心と才能と冒険心に富んだ人たちを救うことができる。
株式市場を通して事業家に資金を提供し、彼らの成功によって株価の上昇や、配当の受け取りによって見返りを得る。
日本の閉塞状況を打ち壊すためには、直接金融を拡大させることが必要であり、そのためには私たちがもっと日本の企業に関心を持ち、投資をしなければならないということだ。
日本の閉塞感は、投資によって打破することが可能だ。日本人の貯金が株式市場に回るだけで、あっと言う間に日本の閉塞感など打破できる。
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